AI型デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)国内シェアNo.1の「テックタッチ」を開発・提供するテックタッチ株式会社は、塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役会長兼社長 CEO:手代木 功、以下 塩野義製薬)の調達購買の業務プラットフォームである「Coupa」の早期定着と運用負荷軽減を目的として、DAP「テックタッチ」が採用されたことをお知らせいたします。

■導入の背景
塩野義製薬は、経済産業省と東京証券取引所が選定する「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」で2年連続(2023年、2024年)「DX注目企業」に選定されるなど、全社でDXによる変革を進められています。
同社はDXにおいて、バリューチェーン全体のスピードと生産性向上を重視しており、その一環として調達業務の効率化に着目されました。「Coupa」は、調達プロセス全体をデジタル化し一元管理することで、業務の可視化、自動化、標準化を実現するシステムです。しかし、定着に向けたユーザートレーニングコストや、システム操作に関する管理部門への問い合わせ増加、ユーザーのシステム操作負荷等、導入から運用までに係る課題感を持っておられ、その解決策としてDAPの導入が検討されました。
結果として、システム改修を必要とせずノーコードで画面のUI改善を行えること、ガイドの作成が容易であること、そして手厚いサポート体制が評価されてDAP「テックタッチ」の導入に至りました。
現在、調達システムの導入と同時に「テックタッチ」もリリースされ、システムの安定稼働に寄与しています。

■塩野義製薬 経営戦略本部 経理財務部 高木様からのコメント
「テックタッチ」はソフトウェア自体の扱いやすさ、およびサポート体制が充実していることの両面から導入が容易であり、システム導入担当者の負担を大きく増加させることなく、システム稼働開始時においてユーザー部門およびシステム管理部門の業務負荷を大幅に低減することができました。また「テックタッチ」は、導入対象システム単体では解決困難な課題に対してもソリューションを提供することができ、「Coupa」の有効活用において欠かせない役割を果たしています。今後は、「テックタッチ」のさらなる活用を通じて、調達コストの低減および調達業務の効率化を図っていきたいと考えております。

■塩野義製薬について
SHIONOGIグループは、1878年に誕生した薬種問屋「塩野義三郎商店」から始まり、中でも塩野義製薬は創薬型製薬企業として蓄積された強みを軸に、革新的な製品・サービスの創出およびその価値提供を多様なパートナーとの連携を通じて実現しています。社会課題および医療ニーズに応える価値の提供により、社会から必要とされる企業として成長を続け、その成果をすべてのステークホルダーと共有することで、企業価値の最大化を目指しています。
塩野義製薬:https://www.shionogi.com/jp/ja/company.html

導入前の課題

「Salesforce」への情報入力精度のばらつきにより、営業活動の可視化ができず、売上目標の管理が難しい状況に。

三生医薬は、健康食品OEM分野のリーディングカンパニーとして製剤・カプセル製品の受諾製造事業を営んでいます。私たちが所属する情報システム部は、経営管理本部に所属しシステム活用の基盤作りをすることがミッションです。
その取組のひとつとして、商談数や提案数など営業活動の管理精度を向上させるために「Salesforce」を導入しました。

「Salesforce」の運用として、営業担当が入力をしやすいよう極力簡単な入力フォームにすることを目標にし、営業部への勉強会も実施。「入力方法がわからない」という問い合わせには、一人ひとりに「何でも聞いてほしい」と手厚いトレーニングも行ってきました。
しかし、元々はエクセル管理で入力情報の粒度や精度は俗人的になっており、「Salesforce」導入後も各個人の認識の基に自己流でデータを入れてしまうため、データ精度が低く、表記揺れなども多くありました。

「いかに精度の高い正しい情報を入力させるのか」、ということを今後のデータ活用の上でも重視しており、改善を考えていたタイミングで「テックタッチ」を知りました。

「テックタッチ」導入の決め手として、抱えていた課題解決のほかにさらに高度なオペレーション構築ができると考えたためです。
当社ではデータ分析をかなり細かく実施しており、分析データを基にネクストアクションに繋げることが大切であると考えています。しかし、どのようにアプローチしていいか悩んでおり、また手作業でデータ分析をしている業務も解決したいと考えていたときに「テックタッチ」に触れたため、「ネクストアクションにつなげるナビゲートが出来ないか?」と考えました。

活用方法と効果

データ入力率が90%。データ精度の向上にも繋がり精微な売上予測が可能に。

「テックタッチ」を導入して最初に着手したことは、表記揺れの改善です。
まずは表記揺れの多い部分をピックアップし、ルールや定義を策定、「テックタッチ」のツールチップを作成するところから始めました。
導入前は実装できるか不安でしたが、実際に「テックタッチ」の作成画面を触ってみると難しい操作は全くなく、簡単に作成ができました。

また、テックタッチ社のカスタマーサクセスの担当者からは、効果的なナビゲーションを作るために様々な角度から課題感に合わせたガイドやツールチップの作成提案を受け、実際のガイド作りに役立てることができています。

「テックタッチ」の具体的な使い方としては、先に挙げたデータ入力の注意点や定義、ルールをツールチップで表示させたり、エクセル管理をしていた部分には、「Salesforce」の画面から「テックタッチ」によってシームレスに情報入力できる設計にしたところ、これまで複雑で営業担当による入力フローが定着しなかった課題が解決されました。

 

「Salesforce」からシームレスに入力可能な動線を用意。

現在では、全ての営業担当が「テックタッチ」のガイドを利用し、「展示会が成功したのか?」「どのくらいの商談に繋がったのか?」といった点まで紐付けができており、データドリブンに営業活動を分析できる体制となりました。

曖昧だった入力ルールをツールチップで表示させることで、入力ミスを削減。

 

「Salesforce」のダッシュボード機能にも「テックタッチ」を実装しています。
ダッシュボードを見て、営業担当の次のアクション・戦略に導けるよう「テックタッチ」のガイドやツールチップで「この入力が終わったら未受注を確認してください」「納期は正しく設定されていますか?」など表示させることで、営業活動の可視化、一人ひとりの数字への意識を強めることに寄与しています。

ダッシュボード機能にもツールチップを実装。グラフの見方の共通認識を持つことで、数字への意識を強める効果も。

営業担当が行うべきネクストアクションを明示することで、営業活動の効率化を叶える。

それ以外にも、「テックタッチ」の自動再生機能を使い、ログイン時に自動で営業活動数一覧表のポップアップを表示させたりしています。

 

各自の活動状況をエクセルで抽出する自動化機能も実装。

 

実際に「テックタッチ」を「Salesforce」に導入してからアンケートを行ったところ、データ入力率は20%改善、「入力が漏れがちになっていた箇所がガイドによりわかりやすくなった」「経験の浅い営業担当にも有用」「SOE(見積もり・受発注システム)に入れてほしい!」という声も。

「テックタッチ」の機能をより活用し、またアップデートでの新機能も活用することで、さらなる運用改善を進めていきます。

今後の展開

全社を挙げての「近代化プロジェクト」におけるキーマンに。少数精鋭で戦える組織を作り上げるため、周囲を巻き込むハブとなる。

全社を挙げての「近代化プロジェクト」が発足し、各部門からメンバーが集まっていますが、コアメンバーの一人として情報システム部長が参加しています。
この「近代化プロジェクト」は、業務の標準化・俗人化からの脱却を目指し始まったもので、BPRを考え、人がやるべき部分とシステムが介在した方が良い部分を見極めていくのも、私たちの仕事です。

システム活用は会社の生命線でもあるので、目先のことだけではなく数年後に内部・外部環境が変わっても、いつもアンテナを張りながら「システムを入れて何がしたいのか?」を追及し、システムを導入していくこと、少数精鋭で戦える組織を作っていくことが私たちの大きな役目だと考えています。

また、当社が利用しているシステムの中でも最も複雑な、SOEと呼ばれる見積もり・受発注システムでも「テックタッチ」が効果を発揮できると考えており、導入検討を勧めていきたいと考えています。
システム利活用には登場人物(管理・導入、現場、データ分析など)も多いので、皆が目的や使う意義を理解し浸透させていけるよう、「テックタッチ」を活用しながら今後もDX推進をしていきたいです。