導入前の課題

経費精算システムの新規導入による混乱への不安

コスモエネルギーグループは、日々の生活に欠かせないエネルギーを、安全・安定的に供給し続ける公共的な使命を担う企業として、グループの主力事業である石油事業、石油化学事業に加え、再生可能エネルギー事業を展開しています。

コスモエネルギーホールディングス株式会社 IT推進部 ユーザーサポートグループ 西場 様 ※肩書きは当時

2018年度から始まった第6次連結中期経営計画から、現在の第7次中計にいたるまで、当社は「業務改革」と「働き方改革」に積極的に取り組んでいます。この取り組みの一環として、経費精算業務の効率化を目指し、コスモエネルギーグループに「楽楽精算」を導入しました。具体的には、申請から承認、後処理に至るまでの経費精算業務全体の効率化を図ることを目的としています。

「楽楽精算」の新規導入時にはグループで約10社、1,000名超が利用予定で、システム利用ユーザーの混乱が多数発生することが想定されました。また、システムの定着化を図るためにマニュアルを用意しても参照されることがなく、問い合わせ対応などに追われる懸念もありました。

そこで「楽楽精算」の導入に際し、システム定着を促進するマニュアル以外の手段として、「テックタッチ」に注目しました。「テックタッチ」は、システムの画面上に操作ガイドを表示することができるため、システム利用者にとって必要な情報を迅速に提供できると考えました。「テックタッチ」を活用することで、管理者が伝えたい情報を画面上で素早く公開でき、利用者はその情報を画面上で直接参照することが可能になります。これにより、システム利用者がマニュアルとシステムを見比べながら操作を行う必要がなくなることを期待しました。
そして、「楽楽精算」の新規導入を約3ヶ月後に控えていたタイミングで「テックタッチ」を導入し、効果検証を行うことを決めました。

活用方法と効果

「テックタッチ」の同時運用で、危惧していた問い合わせの多発を回避

「楽楽精算」を運用する経理部門では、「テックタッチ」を非常に高く評価しています。
「テックタッチ」を併せて導入・運用することで、システムの新規導入時に問い合わせなど管理業務の負荷を削減しつつ、システム公開を迎えられたことが大きな成果のひとつでした。

システム利用者からの問い合わせが減少したことで、経理担当者が本来の業務に集中できる環境も整い、生産性の向上にもつながっています。
また、従業員が直感的にシステムを操作できるようになり、導入後の運用・サポート負荷の軽減も実現しました。

従業員の入力が必要な箇所を強調、またミスが多発するクレジットカード明細登録時の操作方法を案内

加えて、システム利用者の自己解決能力の向上によるポジティブな影響もでています。
「テックタッチ」の操作ガイドを活用することで、従業員の自己解決能力が向上し、結果として日々の業務効率化につながっています。
具体的には、システム操作に不慣れなユーザーでも、操作ガイドを通じて操作や入力ルールなどを迅速に習得できるため、スムーズなシステム処理ができるようになりました。

従業員からのよくある問い合わせをシステム画面上に表示することで、従業員の自己解決能力を向上

今後の展望

ユーザーにとって最適な体験を提供、他システムやグループ会社への展開も視野に

現在、「楽楽精算」の利用者数はコスモエネルギーホールディングスで約2,000名、グループ会社で約1,000名の計3,000名です。
今後は、「テックタッチ」のプロダクト進化に合わせて、ユーザー別のカスタマイズ表示を強化し、さらなる認知負荷の軽減を目指します。具体的には、法人用クレジットカードを持つユーザーのみが必要とする情報を表示するなど、ユーザーにとって最適な情報提供を行う予定です。

また、「楽楽精算」以外にも利用定着に向けて改善余地のあるシステムにおいて「テックタッチ」を活用できるかを検討し、他の業務プロセスの効率化にも貢献していく予定です。「テックタッチ」の利用シーンが広がることで、より多くのグループ企業において業務効率化を実現できることを期待しています。

 

導入前の課題

グループ共通の人事データ基盤の操作性への課題

コスモエネルギーグループは、総合エネルギー企業として事業を展開しており、石油調達や石油製品の生成のほか、石油化学事業や再生可能エネルギー事業を展開しています。

 

コスモエネルギーホールディングス株式会社 皆見様(右)、保永様(左)

当社では、「人が活き人を活かす人材戦略」を掲げ、社員一人ひとりの意欲や自律性を向上させるような施策の企画や実行を行っています。
重要な取り組みの一つとして、人材ポートフォリオ拡充があり、従業員の保有スキルの可視化などを通じて、グループ全体の最適な要因配置をめざしています。
しかし、グループ各社における人事データの標準化や適切なデータ取得ができておらず、解決のため「データ標準化」「人事業務の高度化」「人事情報の見える化」の3つを軸に、人事データ基盤リニューアルプロジェクトを発足しました。

その結果、人材育成領域ではタレントマネジメントシステムとして「タレントパレット※」を導入し、従業員のデータを集約しています。
しかし、従業員からシステムの操作性やアクセス性、データ入力の負担や煩雑な業務プロセスへの課題の声があげられ、また人事部門の施策意図が従業員に届ききらないことにも課題を抱え、システム画面上に直接案内を表示できる「テックタッチ」で解決ができると考え、導入を決定しました。

活用方法と効果

「テックタッチ」を通じた操作性などの向上、従業員の利活用促進へ

まず、人事部門から従業員への施策意図やアクションが伝えきれない課題には、年間の人事イベントを期初、期中、期末ごとに整理の上、役職階層ごとに必要なアクション・情報などを「テックタッチ」を活用して届けることを決めました。

また、従業員から挙げられていたシステムの操作性やアクセス性の課題も解消しています。従業員が迷わずに目的としているページや情報にアクセスできるように、UIを最適化したり、「テックタッチ」の自動処理により必要なページに案内することで解決しました。

 

「テックタッチ」により、年間の人事イベントやそのタイミングを、役職ごとにひと目でわかるように表示

また、「タレントパレット」にログインした際のTOPページでは、役職に合わせたメニューを表示しており、システムで行うべき操作や見るべき情報のアクセスを、「テックタッチ」により確実に案内することで、利活用を促進しています。

 

「テックタッチ」により、人事データの見方を解説

他にも、ツールチップを活用して、画面上での「グラフの見方」や「詳細情報を深掘りするための操作方法」などを表示することで、人事データ活用の高度化を実現しています。

また、カスタマーサクセス担当者(以降、CSM)によるサポートも評価しています。
たとえば、導入している人事システムはSaaSのため、バージョンアップが随時行われます。SaaSの利点である一方、操作ガイドの再実装などに困ることもありますが、CSMの方は懇切丁寧にご提案、サポートしてくれるため安心しています。

今後の展望

人事システムのさらなる進化とキャリア支援の強化

今後は、社員のキャリア自律を促進するための環境整備をさらに進めていきます。
特に、「タレントパレット」のデータを活用した人材ポートフォリオの充実や、個々のスキル可視化の強化、加えて、「テックタッチ」を活用した情報提供の最適化を進め、社員一人ひとりが自身のキャリアを主体的に考え、成長できる環境を構築していきます。

人事部では施策のスピードにこだわっています。「テックタッチ」はアジャイルな実装が可能なので、今後もより効果的な人材戦略をスピード感を持って推進していきます。

※:記載された会社名および製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。