問い合わせ・差し戻し件数3割減など、業務変革を後押し
AI型次世代DAP「テックタッチ」を開発・提供し、DAP市場国内シェアNo.1のテックタッチ株式会社は、ヤマハ株式会社(本社:静岡県浜松市、代表執行役社長:山浦 敦、以下 ヤマハ)が運用する経費精算・人事システムに「テックタッチ」が導入されたことをお知らせいたします。
■導入の背景
ヤマハのDX戦略の目的は、ビジネスと業務を顧客起点に変革すること“Transformation by Digital”です。DXの推進のため、全社の業務を5つの業務領域(顧客接点、企画・開発・研究、製造、供給、会計・人事・その他間接業務)に分け、各領域に対し3つの視点(データ、システム、業務プロセス)で整理を行い、方針・ルールを明確化し、グループ全体での業務変革を推進しています。その一環として、グループの経費精算システムを運用していますが、同社が行った社内アンケートによれば約90%の社員が操作に戸惑うなど操作方法の難しさに伴う、問い合わせや誤入力、差し戻しの件数削減に向けて解決策を模索していました。またシステムアップデートによる操作マニュアルの更新やUI変更への迅速な対応も課題となっており、DAPの導入を検討していました。
■導入の決め手
他社のDAPとの比較検討を行うなかで、「テックタッチ」は入力に迷う箇所にノーコードで操作ガイドを設置でき、非IT人材でも対応可能であるメリットが評価され、導入に至りました。
■活用効果と今後の展開
導入の結果、「テックタッチ」の操作ガイドの認知がヤマハ社内全体に広がり、月平均で問い合わせや差し戻し対応件数が30%減少した他、入力操作に迷う時間が12%削減されるなど、業務効率化に寄与しています。また、経費精算システム以外でも統合人事システムでも活用が進んでおり、今後「テックタッチ」の適用システムをさらに広げていく検討も進められています。
■ヤマハ株式会社について
ヤマハグループは「感動を・ともに・創る」を企業理念として共有し、音・音楽を通じて「世界中の人々のこころ豊かなくらし」に貢献することを目指しています。そのような中、ヤマハの楽器事業は中核事業として伝統的なアコースティック楽器や電子楽器に加え、双方の技術を融合したハイブリッド商品の開発にも注力しながら、豊富な商品ラインアップやグローバルな販売・サービス体制により、世界でNo.1の総合楽器メーカーの地位を獲得しています。また、「音・音楽」をコアとして培った技術を生かし、音響機器事業として業務用からコンシューマー向けまで、幅広い製品・サービスによって多彩なソリューション、音楽の楽しみを提供しています。
ヤマハ株式会社:https://www.yamaha.com/
導入前の課題
TDK株式会社は磁性技術で世界をリードする、総合電子部品メーカーです。
アジア、ヨーロッパ、北米、南米に設計、製造、販売のネットワークを有し、自動車、産業電子機器、コンシューマー製品、そして情報通信機器など幅広い分野においてビジネスを展開しています。TDKは世界30 以上の国や地域に250か所以上の拠点を展開し、従業員総数は10万超、海外売上比率が90%を超えるグローバル企業です。
TDK株式会社 経理・財務本部 日本統括部 課長 相馬様、渋谷様、林様、濱名様、石田様、杉本様(写真右列の右手前より)
「SAP Concur」は、間接業務である経費精算の作業時間削減と、業務効率化を目的に導入したシステムです。
私たちは、申請の差戻し率を作業効率化の指標としています。これまでも作業効率化の取り組みを進めていたものの、ユーザーが自ら行動して、確認や問い合わせをしなければならないマニュアルやヘルプデスクの対応では、差戻し率削減に直接的な効果が出ないという課題がありました。また、ヘルプデスクや経理部門へ、システム操作に迷ったユーザーからの問い合わせが頻発する状態にも問題を感じていました。
この課題を解決するために、DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)の活用を考えたとき、いくつかの製品を検討しました。結果的にただのツールとしてDAPを利用するのでは効果の最大化が難しいことを考慮し、課題整理から課題解決のための提案まで伴走する支援に惹かれ、「テックタッチ」を採用しました。
活用方法と効果
「テックタッチ」の効果を測定する指標として、差戻し率を重要な評価項目としていました。「SAP Concur」に「テックタッチ」を導入してから2か月の時点で、2.9%ほど差戻し率が下がっています。今後も活用実態のデータを収集し、テックタッチ社のカスタマーサクセスの担当者と一緒に、操作ガイドのブラッシュアップを続け、差戻し率削減のための取り組みを推進していきます。
誤申請が発生しやすい申請箇所に操作ガイドを表示
「SAP Concur」利用時に「テックタッチ」を利用している従業員にアンケートをとったところ、84%が「役に立った」と効果を実感していることが分かりました。
「図がかわいいので、ちょっと触ってみようかなという気持ちになりやすくて良いと思う」「ガイド助かります。間違いを減らせるよう拡充お願いします。」といった声が数多く寄せられており、当初想定していた以上に、ポジティブに受け入れられていることを実感しています。
絵文字を用い従業員が親しみやすい操作ガイドを作成
今後の展望
「SAP Concur」の利便性向上のために「テックタッチ」で対応できることはまだたくさんあります。
今後は、新入社員向けのシステム研修でもより活用する予定で、さらには社内でもっと「テックタッチ」の便利さを広め、「SAP Concur」利用時のスタンダードとなるように社内への周知・啓蒙活動も進めていく予定です。
※:記載された会社名および製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。
導入前の課題
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、教員の採点業務の負荷を下げ、テストの採点データを活用することにより指導の質の向上や個に応じた指導を支援する「DNP学びのプラットフォーム リアテンダント®︎」を開発・提供しています。DXや働き方改革に伴うニーズの増大から近年多くの学校で導入が進み、現在では全国3,100校に導入されています(2023年06月現在)。
大日本印刷株式会社 西様・岩波様・高橋様
「テックタッチ」導入以前、基本的な操作でつまずいてしまうユーザーからの問い合わせが多いことが課題でした。「リアテンダント」は定期テストが実施される特定の時期に利用されることが多いため、ユーザーである先生が操作方法を忘れてしまうことがあります。また、初めて操作する際に一部の操作に慣れるまで時間がかかる場合もあり、初めて使う際に利用への心理的ハードルが高いと感じる一部の先生もいらっしゃいました。
こうした課題を解決するためにシステム上にマニュアルを搭載したり説明会を行うものの、テスト期間には基本的な操作方法を含む問い合わせが集中し、コールセンターの負担も増大していました。
そこで先生方がシステム使用時の迷いや不明点をその場で自己解決できるソリューションを模索していました。
そんなとき、DNP社内のIT部門の者に、社内の業務システムの活用ツールとして使われていた「テックタッチ」を紹介されました。チャットボットなどのツールを検討しましたが、社内で既に「テックタッチ」の導入実績があったこと、1ヶ月の試用で、ガイドなどを直感的に作成できることがわかり、「リアテンダント」との相性が抜群であることを確認できたため、すぐに導入を決めました。
(※テックタッチの導入は、リアテンダント(クラウド版)のみ)
活用方法と効果
「テックタッチ」ではガイド実装のデモを作成後すぐに見ることができたため、直観的にガイドを整え、素早い実装を実現できるという点に非常に助けられました。
まずは、コールセンターに寄せられていた問い合わせから、減らしたい問い合わせ内容をピックアップし、それらに対するツールチップやガイドを実装していきました。
検索しても出て来ない場合の対処方法をツールチップで表示
「テックタッチ」の満足度は100点!
当初、DNP社内でガイド作成を行っていましたが、運用開始数ヶ月後に、活用状況やユーザーのつまずきポイントに関するデータをもとに、テックタッチ社のカスタマーサクセス(CS)の方とともにテコ入れを行いました。ツールチップの文言から表示位置、大きさに至るまで細かくアドバイスをいただきチューニングしたことで、著しい効果が出始めました。昨年11月には、主要な6画面によくあるお問い合わせをガイドで挿入し、繁忙期の想定問い合わせ数を50%削減することができました。この時期に、「テックタッチ」活用の成功パターンを確立できたと感じています。
ユーザーである先生方からも、「疑問点の自己解決ができるようになった」、「『テックタッチ』のおかげで使いやすくなった」、「先生から使い方を聞かれた時も『ここを見ればガイドが使える」などのコミュニケーションが職員室内でできるようになった」など、より「リアテンダント」の活用が進んだというお声を多く頂いています。
最近では、学校での対面サポート等の情報から、ユーザーがつまずきそうな箇所を事前に予測し、そこに「テックタッチ」のツールチップやガイドを装備することで、ユーザーの利便性が向上しています。
各ページによくあるお問い合わせに対する回答を設置
効率的な操作方法をガイドでご紹介
最近、導入校の先生から「異動先の学校が『リアテンダント』を導入していないため、困っている。ぜひ導入を進めてほしい」というお言葉をいただいたんです。役に立っているんだととても嬉しく思いました。
今後の展望
「テックタッチ」の画面上でのサポートによって、使い方や操作の迷いに関して、対面でサポートする社員が行っていた細やかな支援が実現できるようになりました。
今後は、マニュアルを読まなくても操作できるように「テックタッチ」の画面上のサポートを充実させ、さらに「リアテンダント」をより効率的に使う方法や蓄積されたデータを利活用する方法を先生方に伝えるためにも「テックタッチ」を活用していきたいと考えています。「リアテンダント」の利活用が、先生方の働き方改革をさらに推進し、質の高い教育を行うための強力な味方として頼ってもらえるようなツールになっていってほしいと思います。
「テックタッチ」(https://techtouch.jp/)を開発・提供するテックタッチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:井無田仲、以下 当社)は、コスモ石油株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 社長執行役員 鈴木 康公)が導入している調達・購買管理システム「SAP Ariba」に、システム利活用サービス「テックタッチ」が採用されたことをお知らせいたします。
■「テックタッチ」導入の背景
CSR調達/持続可能な調達を進めるために、購買戦略企画・立案対応、業績管理、および業務・システムに課題があり、購買部門が目指す姿を実現するための仕組みを構築する必要がありました。市況、将来ビジョンを見据えた新しい購買戦略を立案し、業績管理、業務・システムを永続的に実現可能とする仕組みを構築するため に「SAP Ariba」を導入しました。
<「SAP Ariba」導入のねらい>
1:業界の特性、市況に応じた購買戦略の実現(柔軟に適正価格/安定的な購買に必要な仕組みを適用可能)
2:購買パフォーマンス、ベンダー評価を永続的に実現可能な仕組みの確立(CSR購買の実現含む)
3:3者間(要請部署・購買部門・取引先)での効率的かつ、データを最大活用可能な業務フロー・システムの実現(申請ミス発生によるリスクの低減)
<「SAP Ariba」導入後、直面していたシステム課題>
1:入力項目が多く、購買部門や要請部署(コンビナートや工場、SS(サービスステーション))従業員における作業負荷が高い。
2:要請部署において、担当が申請に慣れていない、または処理頻度が少ない作業において、入力に長い時間を要するなど、作業効率が悪い。
3:購買部門に対する要請部署/取引先からの操作方法や、入力内容に関する問合せが多く、購買部署が対応に多くの時間を要する。
4:購買部門/要請部署での入力間違いによる、作業やり直し等の発生による業務負荷が高い。
■「テックタッチ」活用により期待する効果
システム導入後に各所で生じていた入力ミスや業務効率の悪化を改善し、本来実現すべき購買戦略の実現や持続可能な仕組みを確立するため、テックタッチ導入に至りました。
・入力が必要な箇所への誘導を「テックタッチ」で行うことによる、上記1〜2の解決および業務の迅速化。
・マニュアル保管場所や、購買業務フローを「テックタッチ」によって明示することで、3を解決。購買担当者のコア業務注力を促し、適正購買を推進。
・システム活用時の体験改善による、EX(エンプロイー・エクスペリエンス)の向上。
・問合せをせずとも従業員が適切な申請を進行できる環境を整えることで、差し戻しを減らし、4の負荷を軽減。
■コスモ石油株式会社 購買部のコメント
ユーザーアンケートの結果、約4割程度(アンケート結果平均)の業務負荷が低減され、購買部門への問合せも軽減しました。購買部門/ユーザーの負担軽減と効率化につながっています。導入効果の確認と検証は引き続き行っていきます。
■コスモエネルギーグループについて
コスモエネルギーグループは、日々の生活に欠かせないエネルギーを、安全・安定的に供給し続ける公共的な使命を担う企業として、グループの主力事業である石油事業、石油化学事業に加え、長期的な環境変化を見据え再生可能エネルギー事業を展開しています。グループ理念に「地球と人間と社会の調和と共生」を掲げ、第7次連結中期経営計画『Oil & New~Next Stage~』のもと、自社の強みを生かし、SS(サービスステーション)ネットワークを活用した次世代モビリティ社会に向けた取り組みや、環境にやさしい電力の販売、風力発電事業を中心としたクリーンエネルギーの拡大等を進めています。これらの取り組みを通じて、2050年度のカーボンネットゼロを実現するとともに、社会課題の解決と持続可能な社会の実現を目指します。
導入前の課題
株式会社オカムラは、オフィス家具や産業用機器などの製造・販売を主な業務とし、製品の企画・デザイン・製造に加え、レイアウトや内装のプランニングから、施工、メンテナンスまで、さまざまな空間づくりをトータルにサポートする企業です。
私たちDX戦略部は、「練る・造る・育てる・伝える・取り込む」という5つのサイクルのもと、デジタル技術の活用を促進し、競争優位性を確立することをミッションとしています。
「SAP Concur」は、生産性の向上・コストダウン・ガバナンス強化を目的に導入したシステムです。しかし、利用上のルールが浸透せず、操作に迷ったユーザーからの問い合わせが業務担当者に殺到してしまい、定着が進まないことが悩みの種でした。もちろん事前に操作マニュアルは用意していましたが、複雑でわかりづらかったようです。
ユーザーが自ら知りたいことをマニュアルから見つけ出すには、調べたいことをピンポイントで探すための知識や技術が必要だったため、このような状況に対し、「必要なときに必要な情報が閲覧できるデジタルツールが必要だ」という思いがありました。
そこでさまざまなデジタルツールを調べるなかで「テックタッチ」を知りました。
「テックタッチ」は「SAP Concur」の画面上にナビゲーションをつくれることで、ユーザーに操作のポイントなどを伝えることができるため、課題を解決できると感じました。
導入の決め手となったのは、ナビゲーション作成が直感的に操作できること、必要な機能がしっかり実装されながらも不必要な機能がないこと、そして、充実したカスタマーサクセスによるサポートがあることです。
他の競合サービスも比較検討しましたが、海外ベンダーによるものが多く、日本語に十分に対応できていないために操作や実装に不安を感じました。「テックタッチ」は、ほんとうの意味でノーコードで簡単に活用できる点において、最も大きな選定理由になりました。
活用方法と効果
実際にナビゲーションを作ってみると、書きたい言葉を書きたい書式で表現できるので、「自分たちでここまで作れるんだ!」と感動しました。これならば、ユーザーに語りかけるようなナビゲーションを提供できることが確信できました。
何か困ったことが起きても、テックタッチ社のカスタマーサクセスが「同じ船に乗った仲間」としてサポートしてくれたので、とても助かりました。我々の課題をきちんと理解した上で、「このようなガイドはどうですか」と実際にデモを作成いただいたり、時には、「この課題は無理に『テックタッチ』を使わず、運用ルールを変えてはどうか」と、業務改善の提案までしていただきました。
「テックタッチ」は、入力にかかわるルールが複雑な箇所に重点的に実装しています。
例えば出張手当の精算では、距離を算出するために参照する外部Webサイトをツールチップで表示させ、同時に検索ルールも案内することで入力ミスを大幅に削減できました。
「テックタッチ」実装イメージ①
ツールチップにカーソルを合わせると検索サイトのリンクに案内
また、他にもユーザーの負担を軽減するための工夫を行っています。
交通費の精算の画面には、システムの設計上、操作が必要のない箇所にも「操作必要」を表す「*」が表示されてしまっていました。そこで、「テックタッチ」のツールチップで「ここは操作不要」と表示することで、無駄を削減し、少しでもユーザーの操作が楽になるようにしています。
「テックタッチ」実装イメージ②
操作不要を伝える吹き出しを表示
このように、ユーザーが「テックタッチ」を利用することのメリットを知り、操作に慣れた後、申請差し戻しを削減させる課題に着手しました。
特に、選択した科目によって入力内容が変化する箇所でミスが多く発生していたため、該当箇所にツールチップを表示させたところ、正しく入力できる人が20%以上増加し、修正を行う担当者の工数削減にもつながりました。
「テックタッチ」実装イメージ③
間違えやすい入力項目を登録された科目に合わせて案内
実際に、社員に向けて「テックタッチ」に関するアンケートをとったところ、77%が「役に立った」と実感しており、86%の社員が「他のシステムにも導入してほしい」という期待を持っていることが分かりました。
また、社員からは、「毎回マニュアルを探して入力していた手間が減った」という声や、「毎日の小さなストレスが軽減され、助かっている」という声が、職種や社歴年数に関係なく寄せられ、着実にシステム定着が前進していることを実感しています。
今後の展開
チームとして、スピード感を重視しつつ、会社の方向性に合わせてDX戦略を粛々と進めていくつもりです。そのためにも、「テックタッチ」を「SAP Concur」だけでなく、他の社内システムにも取り入れていきたいと思っています。
システムの活用においては、ベテランの方が戸惑うことが少なくありません。しかし、DXを推進するには年齢や社歴、リテラシーの差に関わらず、スムーズにITを有効活用していく必要があります。その推進のために「テックタッチ」を活用して、社員の誰もがシステムを有効活用できるような状態をつくり、私たちも、ユーザーも、お互いにwin-winな関係を目指したいです。
※:記載された会社名および製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。
導入前の課題
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、1876年に創業し、印刷と情報の強みを基盤に、国内外の社会や生活者のさまざまな課題に対するソリューションを提供しています。その中で、情報システム部門では「デジタルを最大限に活用し、ビジネス・業務プロセスと働き方をアップグレード」というミッションのもと、DNPグループ全体のDXを推進しています。ここ数年のコロナ禍を好機と捉え、社内システムにおけるSaaSの積極採用を開始し、自前主義からの脱却に取り組んでいます。
大日本印刷株式会社 情報システム本部 本部長 宮本 和幸さま
導入後に浮かび上がったのが、従業員の業務定着化が難しいという課題です。海外のSaaSはUIやルールが日本の商慣習に合わないことがありました。このような課題に対し、膨大な量のマニュアル作成や、長時間にわたる導入研修、ヘルプデスクの人員整備といった対策をとりました。しかし効果は限定的で、問い合わせ率と経理担当者による差し戻し率ともに下げ止まりしていました。
決定的な打ち手を欠いていた状態の中、何か効果的なソリューションはないだろうかと検討している時に、DAP(デジタル・アダプション・プラットフォーム)という領域を知り、「テックタッチ」に出会いました。
当初は、単なるナビゲーションツールとしてしか捉えていませんでした。しかし、「テックタッチ」が実際に稼働している様子を見て、様々な業務のコスト削減や、データ経営の促進といった、経費精算DXの本来のねらいに貢献する強力なツールだと分かりました。
導入にあたっては、「テックタッチ」が持つ経費精算システムに対する知見の豊富さや、既に用意された効果的なテンプレートを活用することで、わずか3ヶ月でコンテンツ作成から導入を完了することができました。
活用方法と効果
「テックタッチ」を活用することで、社内通達やマニュアル等で周知していた事項を、即座に、そして確実に従業員へ周知することが可能になりました。例えば、定期的な人事異動に伴う、経費精算の注意事項・承認ルートの変更の周知に「テックタッチ」を活用しています。従来であれば、掲示板・メール等でお知らせをしていましたが、なかなか従業員に届かず、サービスデスクへの問い合わせ件数の増加に繋がっていました。そこで、「テックタッチ」を使い、経費精算システムを開くとすぐに注意事項が表示されるようにすることで、従業員が迷うことなく、新しいルールに従って操作ができるようになりました。
他にも、電帳法要件の注意喚起にも「テックタッチ」を活用し、注意が必要となる操作を実行するタイミングで注意喚起を表示させることで差し戻しの減少につなげています。
また、交通費精算といった利用頻度の高い操作に「テックタッチ」のデジタルガイドを適用することで、半自動で精算が完了できる仕組みができ、従業員の業務効率化に大きく貢献しています。従業員からも「使いやすくなった」「わかりやすくなった」といった好意的な意見が多数寄せられています。
今後の展望
「テックタッチ」とのさらなるコラボレーションを模索していきたいと考えています。まずは、「テックタッチ」の強力な分析ツールによって、経費精算システム上での情報を収集し、より大きな効果を出すための施策検討につなげていきます。これを進めていくことで、マニュアルレスや導入教育不要な状態を実現できると思っています。そして、その知見をもとに他の業務プロセスSaaS、例えば営業支援システムや人事・人財管理システムにも「テックタッチ」を導入し、本来の効果を発揮するためのツールとしても活用していきたいです。
さらに、DNPのビジネスとのコラボレーションも目指していきたいと考えています。DNPが得意先企業に提供しているサービスに「テックタッチ」を組み込むことで、UI/UXの面で他社のサービスとの差別化につなげることも検討しております。
社内の業務効率化からビジネスへの貢献まで、「テックタッチ」とさらに連携してDXの推進に邁進していきます。
テクノロジー利用高度化・DX推進のための支援サービスへ
様々なWebシステムにノーコードでナビゲーションを設置可能なSaaS「テックタッチ」(https://techtouch.jp/)を開発・提供するテックタッチ株式会社(以下、当社)は、日産自動車株式会社(以下、日産)に「テックタッチ」を採用いただきました。
■導入目的および概要
企業のビジネスモデルやプロセスをテクノロジーで変革するDXの取り組みが浸透しつつある昨今、海外SaaSを始めとしたテクノロジー導入およびグループシステム統合等への需要が高まり、利用高度化・テクノロジー活用推進が重要な課題となっています。こうした状況を踏まえ、日産においても、全国の日産自動車販売会社 約2万人が利用する営業支援システムのより一層の活用を検討されていました。
「テックタッチ」は、テクノロジー利活用および利用高度化の促進により、テクノロジーが本来持つ価値を最大化し、業務効率化・DX推進を実現するサービスとなります。このたび、「テックタッチ」の大企業中心の導入実績や、提案内容・有効性をご評価いただき、「テックタッチ」を採用いただきました。
なお日産とテックタッチにて、「テックタッチ」を用いた効果検証を採用前に実施しています。2ヶ月で分析用データ入力率が32→64%まで向上、および営業支援システムへの理解が進む結果となり、今回の採用要因の一つとなっております。
今後、営業支援システムの分析・施策実施等につなげる箇所にも「テックタッチ」を適用することで、テクノロジー利用高度化に寄与してまいります。
導入前の課題
トヨタ自動車は、国内外にトップシェアを持つ言わずと知れた世界一の自動車メーカーです。今回のシステム導入部門である調達部様は、自動車に直接使われる部品だけでなく、その製造に必要な資材、また開発や生産技術向上に使われる計測器まで、あらゆる品目の発注先選定から購買までを担っています。
これらに必要となる、見積もり、発注先の決定等の社内外の手続き・連絡は、従来紙ベースで行っており、電子化・ペーパレス化の課題がありましたが、特にコロナ禍で従業員が出社できない状況が生まれたことで検討が加速、システム導入の方針が決定されました。
その後、運用までのリードタイムが短く、法制対応などの機動力に優れたパッケージソフトの採用を決定したものの、PoC(概念実証)の中でパッケージならではの難しさにも直面しました。たとえば、システム内の用語の意味が従来の社内用語と異なっていたり、「業務をシステムに合わせる」発想が必要になる中、不慣れな操作に現場が苦戦する、といったものです。「使いづらい」「マニュアルを見ても分からない」といった声も上がっていたものの、ソフトウェア自体の本来のポテンシャルは高く、対応策を探していました。システム導入の恩恵を受ける調達部ではなく、特に今回のオペレーション変更を乗り越えなければならない依頼部門の悩みを解消する必要があると考えていました。
そのようなタイミングで、既にテックタッチを利用していた別部門から紹介を受け、導入の検討を始めました。最初にテックタッチの資料を見たときから、「これは使えそうだ」と直感したことを覚えています。
活用方法と効果
テックタッチはただ単純にマニュアルをガイドに落とし込めば良いというものではありませんが、それまでのプロセスを通して、ソフトウェアの導入コンサル会社やトヨタシステムズの導入チームメンバーと「ここでユーザーがつまづくかも知れない」「ここはどう運用設計しよう」と膝詰めで議論できていたおかげで、その上に「これはシステム側で解決」「これはテックタッチのガイドやツールチップに任せよう」といった議論を加えることで、スムーズに運用設計ができたと考えています。
※1
作成にあたっては、テックタッチの担当者が全面的にサポートしてくれました。事前に当社から共有したマニュアルをしっかり理解してくれ、たとえガイド・ツールチップ作成のなかで課題が生じても、解決を目指して質の高い提案してもらえたことはありがたかったです。こちらもシステム活用に向けて前向きに「これだったらできそうだよね」といった姿勢で取り組むことができました。
その後、システムの利用開始前に再度、テックタッチが実装された状態でユーザーテストをしたところ、以前は調達ソフトウェアの操作に困惑したコメントを返していたパイロットユーザーからも「これだったら使える」といった嬉しい反応がもらうことができ、予定通りのスケジュールで号口(ソフトウェアの稼働開始)を迎えることができました。
実は、スムーズな移行のため当初数ヶ月は、この調達ソフトウェアの利用を義務化せず、従来の紙ベースの手続きと並行させたのですが、稼働直後から、当初の想定を超えるペースでソフトウェアを使った申請件数が積み上がりました。当初の認識通り、出社が控えられるようになっていた現場で、電子化へのニーズが相当強かったためと考えています。実際ペーパレス化により過去およそ10日ほどかかっていた申請書類の郵送のリードタイム、コストをゼロにできています。
これを支えているのがテックタッチのガイドで、複雑な導線を案内してくれるので、正確に測ったわけではないですが入力時間がおよそ1/2から1/3まで減らせているのではと考えています。例えば、トップページでどのボタンを押していいかわからないときに、押すべき箇所以外をグレーアウトして案内してくれるガイドや、入力したい内容に応じて分岐して案内してくれるガイドが、コンセプトはシンプルですがとても効果的だと思っています。
利用頻度が高い調達部内でも、自己流で入力をすると依頼が浮いてしまうリスク等があるため、「テックタッチを使うことを前提としたシステム活用」の文化の醸成に取り組んでいるところです。
今後の展望
今後もテックタッチを活用することで、効率的な調達作業に繋げていきたいと考えています。また、今後追加予定の分析機能※2を使って「異常値が出ているのはなぜ?」「従業員がこの操作で詰まっている」などを発見し、よりスムーズに操作できるようにナビゲーションを改善することにも繋げていきたいですね。
私達からもテックタッチに対し、使い勝手などフィードバックさせて頂ければと考えていますし、またテックタッチのカスタマーサクセスからもらうアドバイスにも引き続き期待しています。分析によって出てきたデータをもとに「ここを変更すればよりうまくいく」などの意見をもらい、それをもとに一緒に調達業務の効率化に取り組んでいきたいです。