導入前の課題

属人化と複雑化が生む、MDM運用の壁

ロート製薬株式会社は、創業126年を迎えるヘルスケア企業です。経営理念に「心身の健康に貢献し続けること」を掲げ、長期視点での価値創出を通じて、豊かで幸せな生活の実現に取り組んでいます。また、社会の公器としての自覚を持ち、関係者とともに社会課題の解決を図り、得られた便益を共有することを使命としています。

事業としてはスキンケア領域を主軸に置きつつ、「目薬の会社」としての市場認知を超えて、健康と美に関わる幅広い製品を国内外で展開。「メンソレータム」ブランドをはじめ、世界中に製品を提供しており、今後3年で海外売上比率が国内と拮抗する見込みです。さらなる成長と変化に柔軟に対応すべく、DXやデータ活用にも積極的に取り組んでいます。

ロート製薬株式会社 DX/AI推進室 マネージャー 坂口様(右)、DX/AI推進室 小西様(左)

ロート製薬では、商品の多様化や事業の成長に伴い、マスターデータ管理の複雑化が顕著になっていました。各部門が独自に最適化した運用を行っていたため、データの定義や所在が属人化・サイロ化し、ジョブローテーションによって担当が変わるたびに情報が断絶。暗黙知が引き継がれず、入力ミスや差し戻しが頻発していました。

さらに、データの品質にも課題があり、システムごとに異なるコード体系や命名ルールが存在していたため、分析前の前処理作業に多くの工数がかかり、全社でのデータ活用が進まない状況が続いていました。また、国内外・社内外の製造ルールの違いや変化にも対応が求められる中、それらの知識不足からくる問い合わせや業務停滞も大きな課題となっていました。

MDMシステムを導入することで、マスターデータの一元管理や品質改善に取り組みましたが、現場では新システムへの習熟や製造ルールへの理解が追いつかず、さらなる支援が必要だと判断しました。そのため、操作ガイドやナビゲーションを柔軟に設計でき、ユーザーごとに最適な支援を提供できる「テックタッチ」の導入を決めました。

活用方法と効果

現場に寄り添うガイド設計で、迷わず使えるMDMへ

当社には「覚えなくていいシステム操作は極力自動化し、必要な判断にリソースを集中させる」という軸があるため、その思考のもと操作支援の最適化を図りました。「テックタッチ」の操作ガイドは、申請者や承認者の作業内容に応じて必要なタイミングでポップアップを表示。例えば「再申請時には引戻し作業が必要」といった重要な手順の確認も自動で表示され、つまずきの防止につなげています。

MDMの操作方法やFAQを案内することで従業員が迷わず操作できるように

さらに、画面上のON/OFFボタン設置によってガイドの表示/非表示を切り替えたり、「検索虎の巻」や「ヘルプページ」から製品コードやカテゴリ情報を一元化・検索可能にするなど、直感的なナビゲーションを実現。操作方法だけでなく製造ルールや社内ルールも含めて学べる構造にすることで、非IT人材でも安心して業務に取り組めるように工夫しました。加えて、画像やGIFを使って他システム上でのクリック箇所も視覚的に案内するなど、細部にわたる支援を実装しています。

登録するデータに応じて操作をサポートするガイドにより従業員の業務を効率化

これにより、マニュアル確認や定型操作、入力作業にかかる時間が削減され、導入から4か月で約130時間分のリソースを創出することができました。ユーザーからの問い合わせ件数も20%削減され、業務負荷の軽減が実現。さらに、社員が既存データに対して「このやり方で良いのか」と疑問を持ち、自ら改善を図るような意識変容も見られるようになってきています。「テックタッチ」は、誰がどこでつまずいたかを可視化できるため、今後の運用改善にも活用できる基盤となっています。

今後の展望

変化に強い仕組みを、現場主導で磨き続ける

医薬品から食品まで2,000超の品目を取り扱い、100カ国以上に輸出するロート製薬にとって、製造・輸出ルールの変化は日常的なものです。そうした変化に迅速かつ柔軟に対応するため、「システムでは吸収できない仕様変更には、DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)で対応する」という判断をしました。「テックタッチ」は、ノーコードで直感的に内製でき、変更にも即応できる点で高く評価されています。今後も、ユーザーの前向きなデータ入力を促す設計と、業務に寄り添った支援の両立により、さらなる品質向上と業務の高速化を目指していきたいと思います。

73%のユーザーがシステム操作性改善を評価

デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)国内シェアNo.1の「テックタッチ」を開発・提供するテックタッチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:井無田 仲、以下 当社)は、オリックス生命保険株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:片岡 一則、以下 オリックス生命)のワークフローシステム「intra-mart」をはじめ複数の社内システムに、「テックタッチ」が採用されたことをお知らせいたします。


■導入の背景
オリックス生命は2014年頃からIT投資を拡大し、業務プロセスの効率化と顧客体験の向上を進めています。SaaSも含めて新技術やソリューションを積極的に進めており、システムの早期定着と高度活用を実現するために、ナビゲーションの作成やメンテナンスが容易であることが評価され、複数のシステムへのDAP「テックタッチ」の採用にいたりました。今回採用されたワークフローシステム「intra-mart」は、決裁申請をはじめとした各種申請業務に、「支払管理システム」は、各種取引先への支払い時に高頻度で利用されており、システム定着により業務効率化の高い効果が見込まれるシステムに先行して導入されました。

■活用効果
入力に迷いやすい承認者設定ルールや入力規則などを「intra-mart」の画面上で案内し、入力者自身で課題解決できることで、差し戻し数の削減に貢献しています。また、「テックタッチ」活用に関して社内ユーザーを対象として実施したアンケート結果では、他システムにおいても、「マニュアルや説明会がなくても、ガイドを見ながら問題なくシステムが操作できた」と73%のユーザーが回答するなど、高い評価を得ています。

■今後の予定
オリックス生命では、既存のマニュアル運用ではなく、DAPを用いることでシステムの早期定着・高度活用を実現する方針です。新システムの導入時には常に「テックタッチ」をセットで採用し、購買管理システムのほか、全社員が利用する経費精算システムなどにも今後実装予定です。

■オリックス生命保険株式会社 IT本部 ITプロダクトマネジメント部 勝 竜弘様のコメント
DAPサービスの存在を知ったのは2022年4月頃で、最初にデモを見た瞬間に、真っ先に「intra-mart」への適用シーンが思い浮かびました。「操作方法や入力に関する利用者からの問合せのほか、入力不備による差戻しの発生数を削減し、業務生産性を向上させたい。」という課題を操作マニュアルやシステム改修に頼ることなく解決する、有効なソリューションであると感じたからです。
当社では2023年にSaaS型の支払管理システムへ初めて適用した後、私自身のこだわりもあり、翌2024年にオンプレミスの「intra-mart」への適用を開始しました。
従来のオンプレミス型システムの場合、画面の使い勝手を改善するためにコストと時間をかけてシステムを改修してきましたが、「テックタッチ」という選択肢が加わったことで、改修ではなく、ガイド適用での解決策を真っ先に考えるようになったのが大きな変化です。
改修ができないSaaSにおいては、その効果は言うまでもありません。
当社におけるガイド作成/変更は業務部門・IT部門の社員のみで行っており、事前のトレーニングは必要であるものの、ユーザー企業主導で使いこなせるサービスと評価しています。
当社における今後の展望としては、「テックタッチ」の社内認知度を高め、適用システムを増やしていきたいと考えており、実際に2システムへの適用を検討しています。

■オリックス生命保険株式会社について
オリックス生命は、「シンプルでわかりやすい」「お客さまのニーズに沿った合理的な保障をご提供すること」をコンセプトに商品開発を行い、個人・法人のお客さまや保険のプロから高い評価をいただく生命保険会社です。高い商品力とコンサルティング力、そしてオムニチャネル体制を活かし、これからもお客さまの多様なニーズに対応しています。
オリックス生命: https://www.orixlife.co.jp/

デジタルガイドによるシステム定着で、職員の業務効率化を目指す

「テックタッチ」(https://techtouch.jp/)を開発・提供するテックタッチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:井無田仲、以下 当社)は、学校法人立命館が利用予定の購買システム「Coupa」にて「テックタッチ」が採用されたことをお知らせします。

■導入の背景
学校法人立命館では、2030年の社会を見据え「学園ビジョンR2030」を策定し、様々な面での法人改革を推進しています。実現に向けた、職員の働き方改革にも取り組んでおり、業務効率化の効果が大きい購買領域においてデジタルツールの活用による改革の一環で購買システム「Coupa」の導入を決定しました。
購買業務のデジタル化によって、一連の購買プロセスをペーパーレスで完結し、購買業務の集約および効率化、ガバナンスの強化につなげたいと考えています。

■「テックタッチ」採用の決め手
2024年夏に控える「Coupa」の本格運用開始にあたり購買業務の手順が変わることから、職員の混乱を避け、「Coupa」の利活用と定着に向けた手順を整える必要がありました。

「テックタッチ」の採用により、①自動入力機能による操作時間の短縮や、デジタルガイド(※)で正確な入力を促すことによる購買のガバナンス強化が可能な点、②システム操作に慣れない職員でもマニュアルなしでスムーズに操作でき、業務効率化に繋がる点 の2点から、「テックタッチ」採用に至りました。

※デジタルガイド:サイトやシステムそのものに手を入れることなく、Webサイトやシステムの良さを最大限に引き出すことができるソリューション。操作画面上に使い方を表示したり、操作方法をステップバイステップで案内できる。利用者がストレスなく操作できるためのアシスト・分析機能などを総称したサービス。

■学校法人立命館 財務部 契約課 課長補佐 中山しずか様のコメント
 見積から請求までを一気通貫で行いペーパーレスを推進するCoupaの導入は、本学の購買・経理部門に大きな変革をもたらし、学園全体の庶務業務が効率化されると期待されています。ただ、海外製品であるCoupaのUIは、本学職員にとって馴染み難い部分も多く、大多数であるライトユーザーにとっては利用が難しいと感じられることが懸念されました。テックタッチの操作ガイドや各種ツールチップは、その懸念を一気に払拭できる可能性を秘めていると感じています。具体的な設計と実装はこれからですが、テックタッチの効果的な利用により、Coupaへのスムーズな移行を実現したいと考えています。
 実際の利用はまだ始まっていませんが、比較的容易に作成できるツールチップもあることから、利用を進める中でユーザーの声に基づいて柔軟に改善を進められると期待しています。テックタッチの機能をフル活用することで、ストレスのないCoupa利用とその先にある法人業務全体の改革につなげていきたいと考えています

■学校法人立命館について
学校法人立命館は、1869年の私塾「立命館」の創始から150年を超える歴史を持ち、2つの大学、4つの附属中学校・高等学校・1つの小学校を擁し、およそ5万人の学生・生徒・児童が学んでいます。

 

「テックタッチ」(https://techtouch.jp/)を開発・提供するテックタッチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 CEO:井無田仲、以下 当社)は、株式会社杉孝(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:杉山信夫、以下 SUGIKO)が提供する、仮設機材のWeb発注システム「COLA(コーラ)」にて「テックタッチ」を採用いただきました。

■導入の背景
「COLA」は、仮設機材レンタル大手「SUGIKO」が運営するWeb発注システムで、ユーザー数は20,000人超にのぼります(2023年8月現在)。「COLA」により、従来はFAXによる発注がメインだった仮設機材の発注を24時間Web経由で行うことができ、仮設機材の発注、重量の自動算出、見積依頼、納品車両の予約、引取車両の予約ができます。8月末現在、全受注件数の内『COLA』での受注比率は、首都圏エリアで約58%、全体で約45%を占めています。

「COLA」のユーザー数が増えるにつれ、お客様から「システム画面の入力方法がわからない」などの問い合わせも増加していました。また、画面で入力された注文内容に不備があり、事務スタッフが申込者に電話で確認しながら手作業で注文処理を行うなどのケースが増えていました。

一方、わかりやすいシステム画面への改修にはエンジニアの力が必要で、システム保守管理会社への依頼、実装には時間を要するという課題がありました。そこで、お客様と直接接点のある営業部門が、開発知識なしで簡単に画面のユーザー体験(UX)を変更、実装できるソリューションを探していました。

「COLA」の機能を一覧化して紹介

「ガイド」により操作手順が段階的に案内される

必須入力項目をハイライトで強調し、入力漏れや不備をなくす

■導入の決め手
「テックタッチ」のガイド/ナビゲーションは、非エンジニアでも簡単に作成できます。これまでは、入力補助のナビゲーションをエンジニアが開発していましたが、「テックタッチ」の導入によって社内の担当者が開発知識なしでガイド/ナビゲーションを設置できるようになるため、ユーザー体験を即座に向上できることが評価されました。

■今後の展望
「テックタッチ」により「COLA」のユーザー体験を向上させ、ユーザーのストレス、迷いを減らしたうえで、Web注文比率、注文数の増加を目指します。
また、「テックタッチ」の分析機能により、「COLA」の利用状況を可視化し、さらなるシステムの使いやすさ向上に取り組んでいくことで、「仮設機材の発注はWeb経由で行うもの」という常識を作っていきます。

■仮設機材Web発注システム「COLA」について
「COLA」は、ユーザー数20,000人を抱える仮設機材WEB発注システムです。「COLA」により仮設機材の発注をWeb経由で行うことができ、24時間どこからでも仮設機材の発注、重量の自動算出、見積依頼、納品車両の予約、引取車両の予約ができます。また、現場に残った機材数量の確認や入出庫実績も把握でき、不要機材の返却や追加注文をスムーズに行えます。
2023年9月現在、20,000人超のユーザーに利用されています。
サービスサイトURL:https://www.sugiko.co.jp/cola/about/

 

導入前の課題

従業員からの問い合わせ対応に苦戦、業務工数が大幅に逼迫

積水化学工業はプラスチック製品のパイオニアとして1947年に創業し、現在では売上約1兆2,000億、従業員2万人を誇る、日本を代表する企業です。継続的な競争力の維持・強化を実現するためのデジタル変革を、グループ全体で取り組んでおります。

積水化学工業株式会社
経営管理部 経理グループ 部長 安永 孝さま

当社グループでは、経費精算システムの「SAP Concur」を活用しています。活用を続けるなかで、経費精算業務特有の障壁にぶつかりました。

一番の課題は、経理管理部門宛にシステム活用に関する問い合わせが大量に寄せられ、主要業務に集中できないということでした。
また、経費精算システムへ登録されるレポート名が統一されていないことで経費分析ができなかったり、申請に対して差し戻し件数が多いことで決算期は業務がパンクしてしまうこともありました。
背景には、システムの操作に使いにくさを感じていたり、正しい経費タイプが選択できなかったり、従業員が「使いこなせない」ということがあります。

業務効率が下がっていることや従業員が感じるストレスへの危機感が強まっていたほか、「SAP Concur」のUI変更や新型コロナの情勢緩和による申請増加に伴う問い合わせや差し戻し対応の混乱を危惧し、システム管理者である本社経理、そしてシステムユーザーである従業員双方の負担を軽減することが必要不可欠であると考えました。

社内で解決策を相談したところ、当社において購買管理システム「Coupa」で「テックタッチ」を導入しているという話を聞き、「SAP Concur」の課題も解決できるのではないかと考えたことが「テックタッチ」を知ったきっかけでした。

導入の大きな決め手は「テックタッチ」のコストパフォーマンスの高さでした。
他社ツールと比較をした際の軸は、コストと使い勝手でした。「テックタッチ」にコストの優位性があっただけでなく、実際に私自身が操作したときの使い勝手が非常によく、抱えていた課題を解決できるイメージを描くことができました。

活用方法と効果

問い合わせ率・差し戻し率・操作時間を削減、全ての指標において効果を実感

「テックタッチ」の導入プロジェクトは、「SAP Concur」のUI変更に合わせて進行しました。「テックタッチ」のナビゲーション作成は簡単にできるとわかりつつも、イチからつくることには若干の不安がありました。

しかし、テックタッチ社では「SAP Concur」向けに「テックタッチ」のサクセステンプレート※2が用意されており、テンプレートをベースに自社にフィットしたナビゲーションを作ることができ、短納期の中で新UIに対応することができました。
先述の通り、さまざまな状況が重なることで混乱してしまうことを危惧していましたが、「テックタッチ」の適用により混乱を最小限に食い止めることができました。

テックタッチ社のサポート体制には非常に助けられています。
継続的な改善をリードしていただいており、具体的にはカスタマーサクセス担当者から、アンケート結果や収集したデータを元に、解決すべき課題の優先順位を提案してもらえたことで、効率的な対応を進めることができていると感じています。

また、「SAP Concur」では細かな画面アップデートがなされることがあり、その際のUI変更の影響にもいち早く気づいて情報共有いただくなど、そうしたサポートのおかげで日々の業務との両立を実現できています。

「テックタッチ」実装イメージ①
従業員からの問い合わせが多い操作箇所をガイドで案内

「SAP Concur」への実装例としては、経費精算レポート各項目の入力を「テックタッチ」で案内するといったものがあります。
特に、「出張経費精算」のレポート新規作成では、ツールチップとオートフロー機能を活用することで、従業員が入力するレポート名の表記揺れを防止しています。
入力の手間が省けることから多くのユーザーに利用されているだけでなく、表記の統一によりレポート申請状況の分析にも役立っています。

「テックタッチ」実装イメージ②
表記揺れや入力漏れが発生しやすい箇所をツールチップでサポート

このような取り組みにより、導入からわずか3か月で、従業員への「テックタッチ」の認知から利用定着までを実現できました。

その結果、差し戻し率は約20%削減でき、問い合わせ率も削減することができました。
さらに、業務効率化の観点から、1ヶ月の「SAP Concur」の操作時間を調査したところ、全社で約600時間も削減できていることがわかりました。

定量的な効果だけでなく、従業員の心理的負担の軽減にもつながっています。
アンケート回答者の約6割が「『SAP Concur』利用時のストレスが軽減した」と回答し、ユーザーフレンドリーなシステムUIへの改善ができていると考えています。

今後の展望

改善のサイクルを実行し、「テックタッチ」による業務効率化を目指す

これまでに作成したナビゲーションで改善が見られた項目も多数ありますが、まだ対応できていない課題もあります。
「テックタッチ」では機能リリースが行われており、新機能を活用した更なる改善施策や自動化の促進といった施策を実施予定です。

また、従業員へのアンケートで集まった意見を元にブラッシュアップし、さらなるユーザーフレンドリーなシステムUIを目指していきます。
今後、社内システムの「テックタッチ」への展開拡大も検討しており、タレントマネジメントシステムやERPへの導入検討を進めています。

「テックタッチ」による様々なシステムのUI改善や改修コストの削減、システム横断での利用状況の可視化の実現をめざし、取組を進めていきます。

※1:記載された会社名および製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。
※2:システムの強みを引き出すために、「テックタッチ」によりあらかじめお客様がご利用のシステムに適切なナビゲーションを備えたうえでお客様にご提供するパッケージ

導入前の課題

新たに導入したシステムに、現場から問い合わせが殺到

積水化学工業はプラスチック製品のパイオニアとして1947年に創業し、現在では売上約1兆2,000億、従業員2万人を誇る、日本を代表する企業です。現在、継続的な競争力の維持・強化を実現するためのデジタル変革(以下、DX)にグループ全体で取り組んでおり、グローバルでのERP導入に着手しています。

積水化学工業株式会社
デジタル変革推進部 ビジネスプロセス変革グループ デジタルソリューション推進室長 部長 高原 徹さま

その中で「テックタッチ」を活用しているのが、「Coupa」※と「SAP Concur」※です。購買管理システムである「Coupa」は、ガバナンス強化・コスト削減・購買力向上などデジタル化による恩恵が大きく、DX推進の中でも先行的に導入しました。グループ内でも多くの従業員が利用するシステムで、その導入効果が発揮されることがDX推進への求心力を獲得する上で非常に重要になっています。

「Coupa」の活用にあたって、課題だったのが電子契約の操作です。特に契約書の作成においては作業量が多く、30箇所以上もコピー&ペーストをする必要があり、大変多くの工数がかかっていました。現場からは、システム移行に伴うUIの変更に戸惑う声や、効率化するために導入したシステムにもかかわらず、むしろ手間が増えることに疑問の声が寄せられました。

また、約3,500人の現場社員から寄せられる問い合わせには、運用サポートチームの4名で対応しており、問い合わせ対応の他にシステム教育も並行して担っていました。現状の体制のまま、ヘルプデスクの負荷軽減とトレーニング工数軽減に着手しなければ、いずれ対応しきれなくなると考えていました。

そこで、導入したのが「テックタッチ」です。他社ツールと比較検討をしたなかで、決め手となったのは現場の社員が使いやすいUIである点と、テックタッチ社から細かなサポートを得られる点です。会議にはテックタッチ社のエンジニアも参加してもらい、迅速な課題解決にあたってくれたことは非常にありがたかったです。導入初期には、カスタマーサクセス担当者が私たちのチームと伴走し、一緒にナビゲーションを作成してもらったので、大変スムーズに「テックタッチ」を実装できました。その後は、私たち自身でナビゲーションの作成・メンテナンスができるような教育プログラムの仕組みも整っていたので、とてもスムーズに活用できるようになりました。

活用方法と効果

オートフロー機能によって作業時間が5分の1に短縮

「テックタッチ」で特に有効活用している機能はオートフロー(自動入力)機能です。「Coupa」で契約書を作成する際には、まず、発注の画面で入力した内容を「テックタッチ」がコピーし、契約書に自動で次々と転記していくよう設計しています。一部、人が判断する必要がある項目は、自動で停止し、入力が終わるとまた再開します。手入力が必要な箇所も表現規制の説明やテンプレートを必要なタイミングで表示させ、人的ミスを抑えることができています。

「Coupa」における「テックタッチ」実装のイメージ(1)

「Coupa」における「テックタッチ」実装のイメージ(2)

このように「テックタッチ」を活用した結果、従来であれば15分かかっていた契約書の転記入力が3分に短縮され、人が担う操作の割合が減ったことで入力ミスも削減することができました。

この「Coupa」での結果から、「テックタッチ」が効果的なツールであることが分かり、経費精算システム「SAP Concur」にも導入することを決めました。使用頻度が低いために慣れない作業だったとしても、デジタルガイドを設置することで迷わず操作でき、勘定科目のミスを約30%も削減しています。

今後の展望

アンケートや分析機能を活用し、現場の声を集めていく

「グローバルで全社最適な購買」の実現を目指して、システム利用者のデータを元に改善を進めていきたいと考えています。「テックタッチ」には分析機能も備わっており、操作にかかる時間を測定し、どこでつまづいているのかを把握できるような仕組みを作る予定です。また、アンケート機能も用いて、利用者の定性的な声も拾うことで、システム改善に活かしていきます。

※:記載された会社名および製品名などは該当する各社の登録商標または商標です。

導入前の課題

リモート時代に対応すべく業務の電子化・ペーパーレス化に向け、間接材購買パッケージソフトウェア導入を目指す中で、現場での使いこなしにハードル

トヨタ自動車は、国内外にトップシェアを持つ言わずと知れた世界一の自動車メーカーです。今回のシステム導入部門である調達部様は、自動車に直接使われる部品だけでなく、その製造に必要な資材、また開発や生産技術向上に使われる計測器まで、あらゆる品目の発注先選定から購買までを担っています。

これらに必要となる、見積もり、発注先の決定等の社内外の手続き・連絡は、従来紙ベースで行っており、電子化・ペーパレス化の課題がありましたが、特にコロナ禍で従業員が出社できない状況が生まれたことで検討が加速、システム導入の方針が決定されました。

その後、運用までのリードタイムが短く、法制対応などの機動力に優れたパッケージソフトの採用を決定したものの、PoC(概念実証)の中でパッケージならではの難しさにも直面しました。たとえば、システム内の用語の意味が従来の社内用語と異なっていたり、「業務をシステムに合わせる」発想が必要になる中、不慣れな操作に現場が苦戦する、といったものです。「使いづらい」「マニュアルを見ても分からない」といった声も上がっていたものの、ソフトウェア自体の本来のポテンシャルは高く、対応策を探していました。システム導入の恩恵を受ける調達部ではなく、特に今回のオペレーション変更を乗り越えなければならない依頼部門の悩みを解消する必要があると考えていました。

そのようなタイミングで、既にテックタッチを利用していた別部門から紹介を受け、導入の検討を始めました。最初にテックタッチの資料を見たときから、「これは使えそうだ」と直感したことを覚えています。

活用方法と効果

ひとめで操作手順がわかるようになり、入力の手間を大幅に削減

テックタッチはただ単純にマニュアルをガイドに落とし込めば良いというものではありませんが、それまでのプロセスを通して、ソフトウェアの導入コンサル会社やトヨタシステムズの導入チームメンバーと「ここでユーザーがつまづくかも知れない」「ここはどう運用設計しよう」と膝詰めで議論できていたおかげで、その上に「これはシステム側で解決」「これはテックタッチのガイドやツールチップに任せよう」といった議論を加えることで、スムーズに運用設計ができたと考えています。


※1

作成にあたっては、テックタッチの担当者が全面的にサポートしてくれました。事前に当社から共有したマニュアルをしっかり理解してくれ、たとえガイド・ツールチップ作成のなかで課題が生じても、解決を目指して質の高い提案してもらえたことはありがたかったです。こちらもシステム活用に向けて前向きに「これだったらできそうだよね」といった姿勢で取り組むことができました。

その後、システムの利用開始前に再度、テックタッチが実装された状態でユーザーテストをしたところ、以前は調達ソフトウェアの操作に困惑したコメントを返していたパイロットユーザーからも「これだったら使える」といった嬉しい反応がもらうことができ、予定通りのスケジュールで号口(ソフトウェアの稼働開始)を迎えることができました。

実は、スムーズな移行のため当初数ヶ月は、この調達ソフトウェアの利用を義務化せず、従来の紙ベースの手続きと並行させたのですが、稼働直後から、当初の想定を超えるペースでソフトウェアを使った申請件数が積み上がりました。当初の認識通り、出社が控えられるようになっていた現場で、電子化へのニーズが相当強かったためと考えています。実際ペーパレス化により過去およそ10日ほどかかっていた申請書類の郵送のリードタイム、コストをゼロにできています。

これを支えているのがテックタッチのガイドで、複雑な導線を案内してくれるので、正確に測ったわけではないですが入力時間がおよそ1/2から1/3まで減らせているのではと考えています。例えば、トップページでどのボタンを押していいかわからないときに、押すべき箇所以外をグレーアウトして案内してくれるガイドや、入力したい内容に応じて分岐して案内してくれるガイドが、コンセプトはシンプルですがとても効果的だと思っています。
利用頻度が高い調達部内でも、自己流で入力をすると依頼が浮いてしまうリスク等があるため、「テックタッチを使うことを前提としたシステム活用」の文化の醸成に取り組んでいるところです。

今後の展望

分析機能を活かして、調達業務のさらなる効率化を目指す

今後もテックタッチを活用することで、効率的な調達作業に繋げていきたいと考えています。また、今後追加予定の分析機能※2を使って「異常値が出ているのはなぜ?」「従業員がこの操作で詰まっている」などを発見し、よりスムーズに操作できるようにナビゲーションを改善することにも繋げていきたいですね。

私達からもテックタッチに対し、使い勝手などフィードバックさせて頂ければと考えていますし、またテックタッチのカスタマーサクセスからもらうアドバイスにも引き続き期待しています。分析によって出てきたデータをもとに「ここを変更すればよりうまくいく」などの意見をもらい、それをもとに一緒に調達業務の効率化に取り組んでいきたいです。

※1:当画像上に描写のあるソフトウェアは、「テックタッチ®」のデモを目的に作成したソフトウェアです
※2:2022年春リリース予定

 

導入前の課題

複数システム×顧客毎のマニュアルによる煩雑な作業でミスが発生してしまう

コネクシオ株式会社は、携帯のショップ運営、スマートフォンをビジネス利用する法人向けのソリューションを提供しており、そのうちの1つとして、法人のお客様が利用するスマホの保守管理を請け負っています。

スマートフォンの遠隔操作を行う際、遠隔操作に使うシステム(モバイル・デバイス・マネジメント、以下MDM)が数種類あり、かつ、マニュアルも各社ごとで違い、個社の対応ごとに、都度各社のマニュアルに従って操作を進めるのですが、同時に複数社の対応をする際は、「どちらがどのマニュアルだっけ?」のように混乱してしまうことが頻発していました。それに加え、MDMのシステムをリニューアルするタイミングごとにマニュアルを更新しなければいけないという負担を課題視していました。

また、その操作を行うチーム全体のうち4割が経験年数1年未満の新人スタッフで、その教育にも時間がかかっていたり、新人であればあるほど多くミスが発生していたりという課題があり、なんとか負担やミスを減らせる仕組みはないかと検討している時に出会ったのがテックタッチでした。削減されるコストに対して、導入を考えやすい価格帯であったことや、操作性の自由さが導入の決め手です。

活用方法と効果

入力ミスを100%削減!ダブルチェックの工数も半分まで削減

遠隔操作に利用するMDMの中でテックタッチを利用しています。

実際にテックタッチでガイドを作成してみて、専門知識がなくても直感的にガイドを作成できたのが印象的でした。設定に苦戦した箇所についても、カスタマーサクセスの担当者の手厚いサポートにより、円滑に設定を進められました。

テックタッチのガイドを活用することで、スタッフへのシステム教育の手間が減りました。入力に合わせてリアルタイムで表示されるガイドで、スタッフの経験年数の長さに関わらず、皆が正しく作業を進められるようになりました。マニュアルレスで効率的に操作できるようになり、現場からもポジティブな声をもらっています。

テックタッチの「マスク機能(指定箇所以外を操作できなくする設定)」により、人的要因による操作ミスが、導入後には0件になりました。ミスによってはお客様へ影響がでる場合もあり、それらを減らせたことは導入の大きな効果だと感じています。

また、以前よりミス防止のために従業員2人がかりでデータのダブルチェックを行っていますが、ガイドによってそもそものミスを防止できるようになったことで、ダブルチェック時の確認項目が減り、チェックにかかる工数を半分以下に減らすことができました。リモートワークを推奨している今、モニター越しでのダブルチェックはかなりの手間で、場合によっては出社している社員に代わりにダブルチェックを行ってもらうような状況だったので、工数が削減されたことを大変うれしく感じています。

今後の展望

現在の適用業務以外でもテックタッチを活用し、ミスの削減や業務効率化に取り組みたい

MDMにてテックタッチのガイドを設定することで、ミスの削減や工数削減に繋がりました。今後はMDM以外でもテックタッチの活用を進め、業務効率化に取り組んでいきたいと思います。