オンボーディングとは、新たに組織へ加わる人材や顧客が、環境やサービスに早期に適応し、本来の力を発揮できるよう支援するプロセスです。人材育成の領域では、早期離職や定着率の低下といった課題に対し、採用者が社内制度やチームの文化にスムーズに馴染めるよう導く手段として注目されています。特に近年は、入社後のギャップや人間関係の不安から3年以内に離職するケースも多く、組織側の準備不足が損失につながる場面が増えています。
一方、SaaS企業をはじめとするカスタマーサクセスの現場でも、オンボーディングは極めて重要です。新規顧客がプロダクトの使い方を理解し、価値を実感するまでの導線が不十分であれば、サービス離脱やLTVの低下を招きかねません。顧客が自走できる状態を早期に築くことは、解約率の低減や満足度の向上、サポート負荷の軽減といった成果にも直結します。
このように、社内外の“新しい関係の定着”に不可欠なオンボーディングを支えるのが、専用ツールの活用です。本記事では、オンボーディングツールの選定ポイントと、2025年時点で注目すべき製品10選を厳選してご紹介します。




オンボーディングツールとは?
人材育成の観点におけるオンボーディングツールとは、新入社員や中途採用者が職場に早く馴染み、組織の一員としてスムーズに業務を開始できるよう支援するための仕組みです。企業文化や社内ルールの理解を促すeラーニング機能、スケジュール管理、上司やメンターとの接点設計など、入社初期の定着に必要な工程をシステム上で一元的に管理できる点が特徴です。
属人的なフォロー体制に頼らず、組織全体で計画的に受け入れプロセスを整備できるため、早期離職の防止や成長速度の向上につながります。また、社員の適応状況を可視化することで、個別の課題に対しても早期に対応しやすくなります。
SaaS企業のカスタマーサクセスにおいてはプロダクトを使いこなせるよう、ガイドやポップなどを表示し操作方法をサポートをするツールです。顧客の利用時間や離脱個所などを分析できるツールもあり、利用状況の把握や操作が困難なポイントの発見にも役立ちます。
ツールの利用により、営業やカスタマーサクセス担当者の工数を削減しつつセルフオンボーディングの実現を可能にします。
≫≫【SaaS】オンボーディングツールとは?主な機能から導入ポイントまで徹底解説
オンボーディングツールの重要性
オンボーディングは、早期離職の防止や顧客の定着に直結する重要なプロセスです。しかし現場では、時間やリソースの不足により十分な対応が難しい状況も見られます。そうした課題を解消する手段として、ツールの導入が注目されています。ここでは、オンボーディングの現場が直面する課題と、ツール導入によって得られる具体的な変化について解説します。

オンボーディングを実施する現場の課題
オンボーディングの重要性が広く認識されている一方で、いまだ多くの課題が解消されていません。人材育成の現場では、新入社員が短期間で大量の情報にさらされることで混乱し、自分の役割や評価基準を理解できないまま業務に取り組むケースが散見されます。担当者の支援も属人的になりがちで、適切なフォローやフィードバックが得られず、早期離職や成長の停滞を招くリスクが高まります。
一方、カスタマーサクセスの現場でも課題は顕在化しています。SaaS企業では、顧客のITリテラシーや導入環境が異なる中で、均質なオンボーディングを提供する難しさに直面します。構築に手間と時間がかかるうえ、対応体制の整備にもコストが伴い、十分なサポートを提供できない状況も少なくありません。さらに、顧客の都合によってセミナーや説明会への参加率が低下することもあり、個別対応の負荷が高まる傾向にあります。
オンボーディングツールの導入で変わること
オンボーディングツールの導入は、人材育成とカスタマーサクセスの両面において大きな変化をもたらします。人材育成の現場では、新入社員が早期に組織へ適応しやすくなり、定着率の向上と早期戦力化が実現します。これにより、人材育成にかかるコストを抑えつつ、社員満足度の向上にもつながります。
一方カスタマーサクセスでは、導入支援の属人化を避け、操作ガイドやFAQの自動提供によって対応の標準化と効率化が進みます。加えて、ツール活用によるリテラシー向上や業務プロセスの可視化が進み、顧客側の自己解決力が高まることで、問い合わせ対応の負荷軽減にもつながります。
オンボーディングツールの3つの導入メリット
ツールを導入するメリットは多数存在します。
ここからは、ツールの導入における3つのメリットについて詳しく解説します。

1. ユーザーへ適切な操作の誘導による顧客満足度向上
ツールのガイドやツールチップなどを活用すれば、ユーザーに対し適切な操作をレクチャーできます。
ユーザーはストレスなくプロダクトが活用できるとともに、効果を最大限に実感できます。これによって顧客満足度が高まり、チャーンレートを低減させLTVを最大化できます。また、新機能の周知も手軽に可能です。さらにアップセルの機会を創出し、売上向上につなげられます。
≫≫顧客満足度の重要性やSaaSビジネスにおける向上のポイントを解説
2. セルフオンボーディングによるCS業務の効率化
オンボーディングは非常に重要なプロセスですが、都度オンボーディングを行っていると営業やカスタマーサクセス担当者の工数がかかります。
ツールの機能を活用しガイドやヒントを作成・表示すれば、ユーザーのプロダクトに関する理解が深まり、セルフオンボーディングを実現できます。セルフオンボーディングを実現すると、従来、担当者が行っていたオンボーディングが効率化されるので、結果的にCS業務の効率化が可能となります。
3. ユーザー行動を分析することでUI/UXを改善
オンボーディングツールを活用すれば、利用頻度や利用時間から、利用機能、ガイドなどの利用回数や利用ユーザ数などのユーザー行動を可視化・分析できます。ユーザーがどのようにプロダクトを活用しているか、どのポイントで操作のしづらさやミスを起こしているかを把握可能になりその情報をもとに、UI/UXを改善するための施策をスピーディに実施できます。
≫≫ SaaSビジネスのオンボーディングを支援するサービスとは?メリットと活用のポイントを紹介
≫≫ SaaSビジネスに欠かせないオンボーディングとは?実施方法とポイントについて解説
SaaS向けオンボーディングツールの選び方
続いて、SaaS向けオンボーディングツールを選ぶ際のポイントについて詳しく解説します。

自社に合うタイプのオンボーディングツールを選定
オンボーディングツールと一言でいってもさまざまなツールがあり、自社に合うタイプのツールを選定しなければ期待する成果が見込めません。選定する際は、まず自社サービスのオンボーディングにおける成功やゴールを明確にする必要があります。
オンボーディングの成功やゴールが明確でなければ、「どのような情報を」「どの方法で伝え顧客をサポートしたら良いか」「いつまでサポートしたら良いか」が明確になりません。また、成功やゴールを明確にした後に、そのプロセスを測る指標となる以下などのKPIを設定するのがおすすめです。
KPI指標 |
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・初期設定の完了状況(割合やフェーズ) ・初期設定が完了するまでの時間 ・各機能の利用回数 ・プロダクトの利用時間・利用頻度 ・アクティブユーザー数 |
ゴールやKPIなどをもとに自社に合うオンボーディングツールを選定すると効果的です。以下のタイプがあるため、どのタイプが自社に合うかをご検討ください。
セルフオンボーディング型
操作ガイドなどを簡単に作成でき、カスタマーサクセス担当者が直接支援しなくとも、顧客自身で自走できる体制構築をサポートするタイプです。
CSの業務効率化型
ユーザー管理や利用状況の分析、アプローチタイミングでの通知など、カスタマーサクセス業務を効率化するのに役立つ機能が充実しているタイプです。
Webサイト導線改善型
自社プロダクトのWebサイトにおける導線改善をサポートするタイプで、作成したFAQやチャットボットが活用されていない企業におすすめです。
FAQ作成型
FAQなどのナレッジ作成・整理ができるタイプです。FAQを整理すれば、顧客が知りたい情報に簡単にアクセスできます。
開発要件の対応範囲や機能
当然ですが、オンボーディングツールごとに実装されている機能が異なります。オンボーディングの成功や目的、KPIなどをふまえ必要な機能を洗い出し、その機能が実装されたツールを導入しなければなりません。
必要な機能を洗い出す際は、将来性や拡張性も検討するのが重要です。機能が多ければ多いほど良いと感じるかもしれませんが、その分コストが上がるケースもあるため、ご注意ください。
また、開発要件の対応範囲も確認するのが大切です。ツールにより、ノーコードで機能が実装できるもの、一部コードを活用した機能実装が必要になるものなどさまざまです。機能実装にコードが必要な場合、社内や社外のエンジニアに開発を委託しなければならず、手間やコストの増加につながります。
どこまでノーコードで対応できるか、どこからプログラミングが必要になるかも、機能と併せて確認するのがおすすめです。
オンボーディング体制構築の難易度
オンボーディングツールを導入したからといって、すぐに活用でき業務効率化などにつながるわけではありません。
以下を実施し、オンボーディング体制を構築する必要があります。
オンボーディング実施項目 |
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1. ツールの初期設定 2. 必要な機能の実装 3. FAQなどの作成 4. 既存業務フローの整理とツール活用後の新業務フローの作成 など |
体制構築に時間がかかれば、いつまでたっても業務効率化などを実現できません。また、ベンダーのサポート体制もご確認ください。ベンダーによっては、体制構築の支援やコンサルティング、資料作成支援などを請け負っているケースもあります。
≫≫SaaSにおけるチュートリアルとは?役割や効果、活用のポイントを解説
≫≫ユーザビリティとは?SaaS企業における重要性や向上のポイントを解説
≫≫デジタルガイド、プロダクトツアーを活用してシステム運用を活性化させるポイントを解説
SaaS向けオンボーディングツールおすすめ10選を徹底比較
オンボーディングツールは複数あります。
ここからは、おすすめのSaaS向けオンボーディングツール以下の10選を徹底比較し、それぞれの特徴について詳しく解説します。
オンボーディングツールの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
名称 | 特徴 | 主要顧客 |
---|---|---|
テックタッチ | 日本シェアNo.1、国内スタートアップ | トヨタ自動車、三菱商事など |
Product Tours | コード不要で非常にシンプル | – |
pendo | ユーザー属性に応じた行動把握など分析機能に強み。 | Freeeなど |
Onboarding | WEBサイトにタグを入れるだけで実装可能。 | TEPCO、株式会社エビリーなど |
Fullstar | 無料から利用可能、ガイドの導線設計に制限あり。 | HRクラウド、デジタルシフトなど |
pottos | リアルタイムで利用状況の可視化が可能。 | 株式会社ウィルゲート、htなど |
Zendesk | 10万社を超える会社が利用。 | 株式会社NTTドコモ、株式会社ディー・エヌ・エーなど |
Tayori | 4つの基本的な機能をノーコードで作成・運用が可能。 | アルインコ株式会社、関西外国語大学など |
KARTE RightSupport | 問い合わせ前の顧客行動の可視化が可能。 | – |
openpage | カスタマーサクセスから生まれたオンボーディングツール。 | ファインディ株式会社、株式会社モーションなど |

1. テックタッチ(テックタッチ株式会社)
techtouchは、テックタッチ株式会社が提供するツールです。
ステップバイステップの操作案内や入力ルールを示すツールチップの設置が可能で、以下などの条件による操作ガイドの出しわけもできます。
・日時
・期間
・ブラウザやデバイスなどの環境
また、顧客ロイヤルティやユーザー満足度を計測するNPS計測、利用動向を可視化し、活用されていない機能や非効率な操作を発見する利用分析機能も実装されています。プログラミング不要のノーコードツールである点も魅力の一つです。
DAPはビギナー向けの補助ツールとしてのイメージが強いですが、テックタッチは「自動入力機能(テックタッチ オートフロー)」も提供しています。テックタッチ オートフローとは、基本的な業務プロセスで発生するクリックや入力、セレクトなどの操作をプログラミング知識がなくても自動化する事ができる機能です。
これにより、RPAで実現できなかった自動化の範囲を超えて人がシステムを操作する負担を軽減する事ができます。
≫≫ オートフロー機能の事例はこちら
機能 | デジタルガイド
NPS計測 利用分析 |
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料金 | 要問い合わせ |
タイプ | CSの業務効率化型
セルフオンボーディング型 |
URL | https://techtouch.jp/ |
2. Product Tours(INTERCOM)
Product Toursは、INTERCOMのオプション機能として活用できるオンボーディングツールです。INTERCOM自体は、手軽にヘルプページやチャットサポートを構築可能なツールですがProduct Toursを追加利用すれば、チュートリアルやガイドの作成ができ、顧客のセルフオンボーディングを促せます。
ただし、海外ツールであるため多少使いづらさを感じるケースもあります。
機能 | チュートリアル作成 ヘルプページ構築 チャットサポート構築 バナーメッセージ、ツールチップの設置 |
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料金 | 月額費用:39USD~ |
タイプ | セルフオンボーディング型 FAQ作成型 |
URL | https://www.intercom.com/product-tours |
3.pendo(Pendo.io.Japan株式会社)
pendoは、ソフトウェアのユーザビリティ向上やUX分析により、顧客体験と生産性を向上させるオールインワンプラットフォームです。エンジニア不要で利用者ごとにパーソナライズされたガイダンスをリリースでき、プロダクト定着を支援します。
また、利用状況やユーザーの動きを可視化可能で、適切な箇所へのガイド設置やUIなどの改善に効果的です。ただし、Product Toursと同様海外ツールで、多少使いづらいケースもあるためご注意ください。
機能 | 利用分析
アプリ内ガイド NPS計測 |
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料金 | 要問い合わせ ※Freeプランあり |
タイプ | セルフオンボーディング型 |
URL | https://jp.pendo.io/product-experience/user-onboarding/ |
4. Onboarding(株式会社STANDS)
Onboardingは、株式会社STANDSが提供するUX改善ツールです。ノーコードかつ感覚的な操作で、活用を促すチュートリアルやガイドツアーの作成ができ、セルフオンボーディングを実現します。
また、特定のユーザーに対し画面上にポップアップを表示することができ、新機能のリリースなども効果的にアプローチできます。さらに、ガイド利用率や活用頻度・時間などの利用状況を分析できるのも嬉しいポイントです。
機能 | ユーザーごとのガイド表示
顧客状況に関するダッシュボード 機能活用レポート |
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料金 | 要問い合わせ |
タイプ | セルフオンボーディング型 |
URL | https://onboarding.co.jp/ |
5. Fullstar(クラウドサーカス株式会社)
Fullstarは、クラウドサーカス株式会社が提供するSaaS向けノーコードチュートリアル作成ツールです。自社プロダクトにトラッキングコードを設置するだけで、手軽にチュートリアルの作成が可能です。
また顧客のプロダクト活用状況が一覧表示できるコミュニケーション管理機能も実装されており、解約やアップセルの可能性があるユーザーを表示しアクションできます。無料で使えるFreeプランがあるため、気になる方はまずFreeプランに申し込むのがおすすめです。
機能 | チュートリアル作成
プロダクトアナリティクス カスタマーサクセス管理 |
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料金 | 月額費用:60,000円~ ※Freeプランあり |
タイプ | セルフオンボーディング型
CSの業務効率化型 |
URL | https://fullstar.cloudcircus.jp/ |
6. pottos(株式会社ポトス)
pottosは、株式会社ポトスが提供するBtoBに特化したカスタマーサクセスオートメーションツールです。顧客のプロダクト利用状況に応じ、自動的でカスタマーサクセス担当者のタスク生成や顧客への連絡が可能です。
また、担当者のタスクや進捗状況をチームで共有・管理可能な機能が実装されているため、対応漏れなどを防げます。
機能 | 利用者の状況把握
カスタマーサクセス担当者の業務管理 顧客への自動的アプローチ |
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料金 | 初期費用:300,000円~
月額費用:98,000円~ |
タイプ | CSの業務効率化型 |
URL | https://pottos.jp/ |
7. Zendesk(株式会社Zendesk)
Zendeskは、世界の10万を超える会社が利用しているガイド作成ツールです。FAQや製品説明、導入ガイドを作るためのさまざまなテンプレートが用意されており、初心者でも簡単な操作で作成できます。
また、ノーコードでヘルプセンターを構築し、作成したFAQやガイドの掲載も可能。40ヵ国以上の言語に自動で翻訳できる機能もあるため、海外にも顧客を抱える企業におすすめです。
機能 | ヘルプセンター(FAQ)の構築
メッセージング AIと自動化 |
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料金 | 月額費用:49USD~ |
タイプ | FAQ作成型 |
URL | https://www.zendesk.co.jp/ |
8. Tayori(株式会社PR TIMES)
Tayoriは、株式会社PR TIMESが提供するカスタマーサポートツールです。直感的な操作で、FAQやアンケート、サポートチャットなどを作成できます。例えば、FAQであれば画面の指示に従い質問と回答を入力するだけで、編集もワンクリックで行えます。
専門人材がいなくともFAQなどが作成できるのが嬉しいポイントです。アンケートを活用すれば、顧客情報の収集やアプローチの機会作りに役立ちます。
機能 | 問い合わせフォーム作成
よくある質問やヘルプページの構築 アンケート作成 チャットサポートの導入 |
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料金 | 月額費用:3,800円~ ※Freeプランあり |
タイプ | FAQ作成型 |
URL | https://tayori.com/ |
9. KARTE RightSupport(株式会社プレイド)
株式会社プレイドが提供するKARTE RightSupportは、問い合わせ前からサポートを改善・革新できるWebサポートプラットフォームです。問い合わせ前の顧客行動を可視化が可能なため、つまずきやすいポイントを分析できます。
また、顧客が抱える課題と最適解をマッチングさせられます。ノーコードで簡単にWebサポートを実現できるため、サポート部門内だけでPDCAを回せるのも魅力の一つです。
機能 | 顧客行動を可視化
最適なFAQ・チャネルのマッチング |
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料金 | 要問い合わせ |
タイプ | Webサイト導線改善型 |
URL | https://karte.io/ |
10. openpage
openpageは、株式会社openpageが提供するカスタマーサクセスから生まれた営業・カスタマーサクセスのDXソリューションです。顧客とのコミュニケーションをデジタル化・自動化できるため、業務工数を削減可能です。
以下などのデータを取得でき、営業活動の機会も創出できます。
・案件進捗データ
・興味関心データ
・モチベーションデータ
・VoCデータ など
また、AIが実装されており、人が行っていた文章作成や音声解説なども代替してくれるため、より業務工数を削減できます。
機能 | AIによる業務自動化
利用者状況の可視化 アンケート作成・配布 |
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料金 | 要問い合わせ |
タイプ | CSの業務効率化型 |
URL | https://www.openpage.jp/ |
オンボーディングツールの成功事例2選
実際にオンボーディングツールを活用し成功した事例は複数あります。ここからは、オンボーディングツールを活用した成功事例について詳しく解説します。

1. オンボーディング工数を60%削減
ツールの導入により、オンボーディング工数の60%削減に成功したのが株式会社hokanです。株式会社hokanでは、保険代理店に特化した顧客・契約管理システム「hokanR」を開発・提供しています。
カスタマーサクセス担当者の人数が少ないにも関わらず、当初は新規顧客一社あたり4回の打ち合わせを実施していたため、サポート工数がひっ迫していました。また、新規顧客の増加に伴い問い合わせ数も増加し対応が追いつかないなどの課題を抱えていました。
そこで、hokanRのアップデートやカスタマイズ性に追随してくれるなどの理由から、テックタッチを導入しています。一社あたりの打ち合わせを1~2回削減でき、オンボーディングにかける時間が平均10時間から4時間になり、60%の圧縮に成功しました。
また、新機能やセミナーの案内も併せて実施し、セミナーへの参加者数が25倍に改善しています。
≫≫ オンボーディング工数を60%削減!全ログイン者へ案内を周知できるようになり、問い合わせゼロを目指す
2. 新機能リリース時のユーザーの利用率を250%向上
株式会社マネーフォワードは、オンボーディングツールの導入により、新機能リリース時のユーザー利用率が250%向上しました。株式会社マネーフォワードでは、プロダクト開発のスピードを落とさず、コアになる体験は維持しながらも、新機能をスムーズに顧客へ届けることなどに課題を感じていました。
また、事業の成長性を考えた際にカスタマーサクセスが対応できる案件数には限りがあるため、労働集約にならない仕組みを模索していました。そこで、以下3点の理由からテックタッチを導入しました。
・ナビゲーション作成の要件に簡便に対応できる
・サポートの手厚さ
・データ分析ができる新機能(イベント分析・ファネル分析)への期待
その結果、顧客からの問い合わせ件数を20%軽減するとともに、新機能の利用率が250%向上し、商談件数も約15%増加しました。また、エンジニアやデザイナーの工数を使わずに、顧客の要望にレスポンス良くサポートできる体制の確立に成功しました。
≫≫ ユーザーからの問合せ件数を20%軽減しつつ、新機能リリース時のユーザーの利用率を250%向上!
オンボーディングツールのおすすめ比較まとめ
本記事では、オンボーディングツールの概要や選び方から、おすすめ10選の徹底比較まで解説しました。オンボーディングツールを活用すれば、カスタマーサクセス業務を効率化させるとともに、チャーンレートの低減やLTVの向上などの効果があり、事業の成長に役立ちます。
ただし、オンボーディングツールは複数あり、それぞれで特徴や機能が異なるため、自社に合うツールの選択が必要です。ユーザー数300万突破・DAP市場国内シェア連続No.1の「テックタッチ」を活用し、貴社SaaSツールの顧客満足度向上やサポート工数の削減を実現しましょう。



