「テックタッチ」でデジタル採点システム利用負荷を徹底的に下げたことで、利便性が大幅に向上。教育現場のDX実現を促進
・システムの利用時期が限定的で、ユーザーが操作方法を忘れてしまう
・はじめて利用するユーザーは、一部の操作に慣れるまで時間がかかることがあった
・基本事項の問い合わせが多く、コールセンターの業務負荷が増大していた
・コールセンターに来ていた問い合わせ内容をもとにガイドを実装し、ユーザーの自己解決を促す
・ユーザーがつまずきやすい部分を事前に予測し、ツールチップ(対象にカーソルやマウスポインタを合わせると周辺に小さな領域が出現し、注釈などが表示されるもの)とガイドを設置
・主要な画面によくある問い合わせに関するガイドを常時設置し、成功パターンを確立
・コールセンターの問い合わせ数が50%削減された
・つまずきがちな操作に関するガイドを見やすいところに設置し、ユーザーの利用障壁を下げることができた
・ユーザー同士の教え合いとガイド利用により「DNP学びのプラットフォーム リアテンダント®︎」(※)の活用が促進された
導入前の課題
疑問の即時解消で、システムの利用拡大と問い合わせ数削減を実現したい
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、教員の採点業務の負荷を下げ、テストの採点データを活用することにより指導の質の向上や個に応じた指導を支援する「DNP学びのプラットフォーム リアテンダント®︎」を開発・提供しています。DXや働き方改革に伴うニーズの増大から近年多くの学校で導入が進み、現在では全国3,100校に導入されています(2023年06月現在)。
「テックタッチ」導入以前、基本的な操作でつまずいてしまうユーザーからの問い合わせが多いことが課題でした。「リアテンダント」は定期テストが実施される特定の時期に利用されることが多いため、ユーザーである先生が操作方法を忘れてしまうことがあります。また、初めて操作する際に一部の操作に慣れるまで時間がかかる場合もあり、初めて使う際に利用への心理的ハードルが高いと感じる一部の先生もいらっしゃいました。
こうした課題を解決するためにシステム上にマニュアルを搭載したり説明会を行うものの、テスト期間には基本的な操作方法を含む問い合わせが集中し、コールセンターの負担も増大していました。
そこで先生方がシステム使用時の迷いや不明点をその場で自己解決できるソリューションを模索していました。
そんなとき、DNP社内のIT部門の者に、社内の業務システムの活用ツールとして使われていた「テックタッチ」を紹介されました。チャットボットなどのツールを検討しましたが、社内で既に「テックタッチ」の導入実績があったこと、1ヶ月の試用で、ガイドなどを直感的に作成できることがわかり、「リアテンダント」との相性が抜群であることを確認できたため、すぐに導入を決めました。
(※テックタッチの導入は、リアテンダント(クラウド版)のみ)
活用方法と効果
ユーザー視点で作成した効果的なガイドの設置で、ある月は問い合わせ数が想定より50%減少
「テックタッチ」ではガイド実装のデモを作成後すぐに見ることができたため、直観的にガイドを整え、素早い実装を実現できるという点に非常に助けられました。
まずは、コールセンターに寄せられていた問い合わせから、減らしたい問い合わせ内容をピックアップし、それらに対するツールチップやガイドを実装していきました。
「テックタッチ」の満足度は100点!
当初、DNP社内でガイド作成を行っていましたが、運用開始数ヶ月後に、活用状況やユーザーのつまずきポイントに関するデータをもとに、テックタッチ社のカスタマーサクセス(CS)の方とともにテコ入れを行いました。ツールチップの文言から表示位置、大きさに至るまで細かくアドバイスをいただきチューニングしたことで、著しい効果が出始めました。昨年11月には、主要な6画面によくあるお問い合わせをガイドで挿入し、繁忙期の想定問い合わせ数を50%削減することができました。この時期に、「テックタッチ」活用の成功パターンを確立できたと感じています。
ユーザーである先生方からも、「疑問点の自己解決ができるようになった」、「『テックタッチ』のおかげで使いやすくなった」、「先生から使い方を聞かれた時も『ここを見ればガイドが使える」などのコミュニケーションが職員室内でできるようになった」など、より「リアテンダント」の活用が進んだというお声を多く頂いています。
最近では、学校での対面サポート等の情報から、ユーザーがつまずきそうな箇所を事前に予測し、そこに「テックタッチ」のツールチップやガイドを装備することで、ユーザーの利便性が向上しています。
最近、導入校の先生から「異動先の学校が『リアテンダント』を導入していないため、困っている。ぜひ導入を進めてほしい」というお言葉をいただいたんです。役に立っているんだととても嬉しく思いました。
今後の展望
システムのより発展的な利用を促し、教育現場の必須ツールへ
「テックタッチ」の画面上でのサポートによって、使い方や操作の迷いに関して、対面でサポートする社員が行っていた細やかな支援が実現できるようになりました。
今後は、マニュアルを読まなくても操作できるように「テックタッチ」の画面上のサポートを充実させ、さらに「リアテンダント」をより効率的に使う方法や蓄積されたデータを利活用する方法を先生方に伝えるためにも「テックタッチ」を活用していきたいと考えています。「リアテンダント」の利活用が、先生方の働き方改革をさらに推進し、質の高い教育を行うための強力な味方として頼ってもらえるようなツールになっていってほしいと思います。