ロート製薬、「テックタッチ」でMDM運用を刷新──業務130時間削減・問い合わせ20%減を実現

ロート製薬株式会社

ロート製薬株式会社

ロート製薬株式会社は、創業126年を迎える総合ヘルスケア企業です。「心身の健康に貢献し続けること」を経営理念に掲げ、人々の豊かで幸せな生活を支える製品・サービスを展開。スキンケア・アイケアをはじめとした幅広い事業を国内外で展開し、「社会の公器」としての使命を自覚しながら、長期的な価値創出に取り組んでいます。

https://www.rohto.co.jp/

入力ミスと属人化を防ぎ、品質リスクに強いデータ運用体制へ

導入前の課題

・MDMの導入にともない、操作ミスや属人化によるトラブルが多発
・任意入力項目の未入力や入力ルール不明瞭によるデータ品質の低下
・製造・輸出ルールの頻繁な変更にシステム対応が追いつかない

活用方法

・ユーザー属性に応じたポップアップや操作ガイドで、細分化された支援を実現
・操作箇所にGIF付きの案内を表示し、非IT人材にもやさしい導線設計
・部署や申請品目ごとにトリガーを設定し、状況に応じたサポートを表示

効果

・マニュアル確認・定型作業の効率化により4か月で約130時間のリソースを創出
・ユーザーからの問い合わせ件数が20%減少し、窓口負担が軽減
・社員のデータへの理解や改善意識が向上し、定着と品質向上を実現

導入前の課題

属人化と複雑化が生む、MDM運用の壁

ロート製薬株式会社は、創業126年を迎えるヘルスケア企業です。経営理念に「心身の健康に貢献し続けること」を掲げ、長期視点での価値創出を通じて、豊かで幸せな生活の実現に取り組んでいます。また、社会の公器としての自覚を持ち、関係者とともに社会課題の解決を図り、得られた便益を共有することを使命としています。

事業としてはスキンケア領域を主軸に置きつつ、「目薬の会社」としての市場認知を超えて、健康と美に関わる幅広い製品を国内外で展開。「メンソレータム」ブランドをはじめ、世界中に製品を提供しており、今後3年で海外売上比率が国内と拮抗する見込みです。さらなる成長と変化に柔軟に対応すべく、DXやデータ活用にも積極的に取り組んでいます。

ロート製薬株式会社 DX/AI推進室 マネージャー 坂口様(右)、DX/AI推進室 小西様(左)

ロート製薬では、商品の多様化や事業の成長に伴い、マスターデータ管理の複雑化が顕著になっていました。各部門が独自に最適化した運用を行っていたため、データの定義や所在が属人化・サイロ化し、ジョブローテーションによって担当が変わるたびに情報が断絶。暗黙知が引き継がれず、入力ミスや差し戻しが頻発していました。

さらに、データの品質にも課題があり、システムごとに異なるコード体系や命名ルールが存在していたため、分析前の前処理作業に多くの工数がかかり、全社でのデータ活用が進まない状況が続いていました。また、国内外・社内外の製造ルールの違いや変化にも対応が求められる中、それらの知識不足からくる問い合わせや業務停滞も大きな課題となっていました。

MDMシステムを導入することで、マスターデータの一元管理や品質改善に取り組みましたが、現場では新システムへの習熟や製造ルールへの理解が追いつかず、さらなる支援が必要だと判断しました。そのため、操作ガイドやナビゲーションを柔軟に設計でき、ユーザーごとに最適な支援を提供できる「テックタッチ」の導入を決めました。

活用方法と効果

現場に寄り添うガイド設計で、迷わず使えるMDMへ

当社には「覚えなくていいシステム操作は極力自動化し、必要な判断にリソースを集中させる」という軸があるため、その思考のもと操作支援の最適化を図りました。「テックタッチ」の操作ガイドは、申請者や承認者の作業内容に応じて必要なタイミングでポップアップを表示。例えば「再申請時には引戻し作業が必要」といった重要な手順の確認も自動で表示され、つまずきの防止につなげています。

MDMの操作方法やFAQを案内することで従業員が迷わず操作できるように

さらに、画面上のON/OFFボタン設置によってガイドの表示/非表示を切り替えたり、「検索虎の巻」や「ヘルプページ」から製品コードやカテゴリ情報を一元化・検索可能にするなど、直感的なナビゲーションを実現。操作方法だけでなく製造ルールや社内ルールも含めて学べる構造にすることで、非IT人材でも安心して業務に取り組めるように工夫しました。加えて、画像やGIFを使って他システム上でのクリック箇所も視覚的に案内するなど、細部にわたる支援を実装しています。

登録するデータに応じて操作をサポートするガイドにより従業員の業務を効率化

これにより、マニュアル確認や定型操作、入力作業にかかる時間が削減され、導入から4か月で約130時間分のリソースを創出することができました。ユーザーからの問い合わせ件数も20%削減され、業務負荷の軽減が実現。さらに、社員が既存データに対して「このやり方で良いのか」と疑問を持ち、自ら改善を図るような意識変容も見られるようになってきています。「テックタッチ」は、誰がどこでつまずいたかを可視化できるため、今後の運用改善にも活用できる基盤となっています。

今後の展望

変化に強い仕組みを、現場主導で磨き続ける

医薬品から食品まで2,000超の品目を取り扱い、100カ国以上に輸出するロート製薬にとって、製造・輸出ルールの変化は日常的なものです。そうした変化に迅速かつ柔軟に対応するため、「システムでは吸収できない仕様変更には、DAP(デジタルアダプションプラットフォーム)で対応する」という判断をしました。「テックタッチ」は、ノーコードで直感的に内製でき、変更にも即応できる点で高く評価されています。今後も、ユーザーの前向きなデータ入力を促す設計と、業務に寄り添った支援の両立により、さらなる品質向上と業務の高速化を目指していきたいと思います。

テックタッチ導入事例集

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テックタッチ導入事例集

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