
パーソルコミュニケーションサービス株式会社
パーソルコミュニケーションサービスは、人とテクノロジーの力で、多様化・複雑化する企業の課題や、様々な社会課題の解決に貢献していくことを目指しています。コンタクトセンターの設計・運営、人・組織に関する課題解決(採用、研修、労務、制度設計)、デジタルマーケティング支援などを通じて、企業の成長を支援しています。
https://www.persol-bd.co.jp/csl/名乗り間違いを撲滅。管理者(SV)への“念のため確認”を仕組みで代替し、新人の早期即戦力化も実現
・「ほぼミスゼロ」が求められる業務で、案件対応のスピードと正確性担保の両立が困難
・ミス防止策が「人が厳しくチェックする運用」に依存し、属人化を脱却できない
・オペレーターの確認が多く、管理者(SV)は画面立ち合い等の負担が増加
・着信先に応じたトークスクリプトをCRMの画面に表示し、名乗り間違いを防止
・CRMに入力する内容の自動化と、入力規則の案内をシステム画面に表示
・CRM以外の別システムへの情報連携は、必要な項目を自動で転記
・管理者への質問(エスカレーション)件数を90%削減
・新人の学習・教育期間を1か月半から2週間に短縮
・オペレーターのボトム層で処理時間を75%短縮、スタッフ全体の平均処理時間を40%削減
導入前の課題
“ミスゼロ”の重圧が生んだ「人頼みの運用」と管理者工数増の悪循環
パーソルコミュニケーションサービス株式会社は、複数企業の業務を代行するシェアード型コンタクトセンターとして、多様なサービスの窓口業務を担っています。同センターは、複数システムの運用と頻繁な担当者交替が前提となる環境下で、現場には「ほぼミスゼロ」という高い品質要求が常に求められていました。

パーソルコミュニケーションサービス株式会社 岡部様(左)、松原様(右)
その結果、ミスを防ぐための運用は、人による厳格なチェックや管理者(SV)の画面立ち合いに依存。オペレーターから管理者への「念のため確認」が常態化し、SVは火消し対応に追われ、本来注力すべき品質改善や業務設計に時間を割けない状況が続いていました。
活用方法と効果
システム上の「リアルタイムナビゲーション」で、オペレーターの迷いをなくしミスを撲滅
こうした業務の属人化と見えないコストを解消するため、Webシステム画面上で操作ナビゲーションを表示するDAP(デジタルアダプションプラットフォーム)「テックタッチ」を選びました。導入の決め手は、システムによるリアルタイムな解説と操作制御によって、ミスを根本から防ぐ「仕組み化」が可能な点でした。
CRMの操作画面には「トークスクリプト」と「操作内容」を、応対の進捗に合わせてリアルタイムで表示。また、前段の操作から内容が特定できる項目は、自動で入力することにより、以下3つのミスと確認工数の削減をはかりました。
①トークスクリプトの表示で「名乗り間違い」を防止し、心理的安全性を確保
シェアードサービスではオペレーターが複数の窓口を兼務し、入電ごとに名乗りを切り替える必要があり、その正確性がサービス品質を左右します。着信先に応じた最新の名乗り文をオペレーターの画面にツールチップ(吹き出し)で表示。これにより、名乗り間違いがゼロになり、オペレーターの心理的安全性を確保しました。

オペレーター向けのトークスクリプトと操作ガイドを表示し、案内と操作の標準化を実現
②応対記録の入力制御で、教育工数とダブルチェックを削減
CRMの応対記録画面に、入力補助ガイドを作成。前項目から内容が特定できる箇所は、自動入力し、オペレーターが判断する必要がある項目には、トークスクリプトが表示されることに加え、正しい入力方法を赤文字で提示。ルールに沿わない入力の場合は次の項目へ進めない設計としました。これにより、オペレーターはマニュアルを細かく覚える必要がなくなり、新人教育の工数が大幅に削減されました。また、入力制御によってミスそのものが防げるため、管理者によるチェック業務やダブルチェックも不要となりました。

オペレーターが選択した問い合わせ内容に応じて、「テックタッチ」が必要な情報をCRMへ自動入力し、オペレーターの入力作業を補助

入力ルールがある項目には、「操作内容」に赤文字でルールを表示し、入力ミスを防止
また委託元のシステムによっては、チェックすべき項目が画面上に散在していることがあります。そこで「テックタッチ」により、応対後にチェック対象の項目を画面上に集約して表示。確認時の見落としを確実に防ぎ、新人のダブルチェック工数が不要となりました。

散在しているチェック項目をまとめて表示し、見落としを防ぐ
③データ転記・請求書入力の自動化でミス防止、管理者チェック不要に
後続処理のために、別システムへデータを転記する業務や、請求書の金額入力業務では、手作業による誤入力の不安から、管理者への確認が頻発していました。
「テックタッチ」による自動転記・自動入力を実装することで、入力ミスを根本から防止。
オペレーターの不安が解消され、管理者の確認工数も大きく削減されました。

上述のシステム操作の支援に加え、情報検索やマニュアル利用に関する課題も「テックタッチ」で解決しました。ナレッジを検索する際、従来は手動でキーワードを入力する手間と工数が発生していたところ、頻繁に使う検索キーワードの結果をワンクリックで呼び出せるボタンを実装。また、複数のマニュアルが存在し、オペレーターはそれらをまたいで確認することが多くなっていましたが、必要な参照項目を一つのメニュー表(ポータル)に並べました。検索の手間と迷いを解消し、情報検索のためのオペレーターの工数と負担を削減しました。
「テックタッチ」による仕組化は、期待を上回る定量効果をもたらしました。定量効果は以下の3つで、最も大きな成果は、管理者層の工数削減です。
①エスカレーション件数90%削減
②新人の立ち上がり期間を1か月半からわずか2週間に
③業務全体を底上げし、平均処理時間を40%削減(経験の浅いオペレーター層では75%短縮)

さらに、オペレーターからの業務改善に向けた前向きな提案が増え、自発的なDX推進の機運が生まれています。
今後の展望
「ミスなく安心」の仕組みを全社展開し、業務全体を底上げ
目指しているのは、個人の経験や記憶に依存せず、誰もが迷わず判断できる業務環境の実現です。
システムを「覚えるもの」ではなく、「迷わせないもの」に変えることで、現場の安心と事業成長を両立する運用モデルを構築しています。
今後もテックタッチの活用を継続し、Webシステムを用いた業務であれば「ミスなく、安心して働ける」状態を全社に広げていく方針です。