アクティブユーザーとは?その重要性と増やし方を解説

SaaS事業者向け

こんにちは!
CS工数削減、ユーザーのセルフオンボーディングを実現する「テックタッチ」ライターチームです。

自社サービスの売上向上を実現するには、さまざまな指標を基にした分析が欠かせません。
アクティブユーザー(AU)は売上向上にかかわる重要な指標のひとつで、増やし方のポイントをつかめばサービスの成長も可能です。

しかし、用語としては知られていても、それが重要である理由や、施策に生かすためのポイントについてはあまり知られていないかもしれません。
本記事では、アクティブユーザーの概要を説明し、重要性、増やすための具体的なポイントをお伝えします。
自社サービスの売上向上施策を模索している方は、ぜひ参考にしてください。

「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」「コミュニティタッチ」とは?

 

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アクティブユーザーとは?

アクティブユーザー(AU)とは、ある一定の期間に「Webサイトにアクセス」「パソコンやスマートフォンでシステムを起動」などの行動を起こしたユーザーを指します。
アクティブユーザーの数を計測すれば、普段、どれだけのユーザーが自社サービスを利用しているかがわかります。

特にSaaS企業では、提供するサービスがユーザーに使われない限り、売上向上は実現しません。
アクティブユーザーは、売上に密接に関連している重要な数値といえるでしょう。
アクティブユーザーの把握が重要な主な理由としては、以下が挙げられます。

リピーターの把握ができる

アクティブユーザーを計測すれば、リピーターの数を把握できます。
特に継続利用が前提のSaaSビジネスでは、リピーターが増えなければ売上向上が難しくなるため重要な指標になります。

施策を行った場合に効果を確認できる

企業は絶えず状況改善や向上のための施策を行いますが、それだけでは成果の有無が確認できません。
実施前後のアクティブユーザーを比較することで効果検証が可能になり、施策が成功しているのか、または効果が見られず改善が必要なのかがわかります。

新規顧客獲得と既存顧客維持のどちらに注力すべきかが明確になる

リピーター(既存顧客)の維持は重要ですが、新規顧客の獲得も売上向上には不可欠です。
どちらに注力すべきか迷ったときに、効果的なのがアクティブユーザーの計測です。

例えば、サービスサイトのセッション数(訪問数)が多いのに会員登録者が増えない場合、サイトに訪れても会員登録をせずに去ってしまう人が多いことから、新規顧客獲得に注力が必要だとわかります。
一方で、会員登録数は多いのにアクティブ率が低い場合は、既存顧客維持に注力が必要とわかります。

サービス改善のために何をすべきか明確になるのも、アクティブユーザーの把握が重要な理由です。

アクティブユーザーの種類やアクティブ率

アクティブユーザーと似た指標であるユニークユーザーとの違いを見たうえで、アクティブユーザーの種類やアクティブ率について詳しく解説します。

アクティブユーザーとユニークユーザーの違い

運営するWebサイトで「Googleアナリティクス」のようなアクセス解析サービスを利用していると、ユニークユーザー(UU)という言葉を目にすることがありますので、理解しておきましょう。

ユニークユーザーとは、Webサイトの総セッション数(ユーザーがWebサイトに訪問してから離脱するまでの行動)から重複するユーザーを引いたものです。
例えば、1日の訪問者数が40人だったとして、そのうちの10人は2回以上訪問していた場合、ユニークユーザーは、40から10を引いた30人となります。

アクティブユーザーとは、ユニークユーザーのなかで特定の期間にWebサイトに訪問したユーザー数です。
ただ、アクセス解析サービスでは、そもそも期間を指定したなかでのユーザーの動きを見るもののため、ほぼ同じものとして考えてよいでしょう。
実際、Googleアナリティクスでは「ユーザー(ユニークユーザー)」と「アクティブユーザー」の数は同じであり、明確な区分けはしていません。

DAU、WAU、MAUとは?

自社サービスのアクティブユーザーを正しく把握するには、DAU、WAU、MAUの理解も欠かせません。
それぞれの違いは次のとおりです。

  • DAU(Daily Active Users):1日あたりのアクティブユーザー数
  • WAU(Weekly Active Users):週間のアクティブユーザー数
  • MAU(Monthly Active Users):月間のアクティブユーザー数

例えば、コミュニケーションツールやゲームなどであれば、1日に何度も利用することを前提としているため、日計(DAU)で計測します。
動画配信サービスや1日1回利用するようなビジネスツールであれば週計(WAU)での数を把握する必要があるでしょう。
また、同じ月に数回しか使わないツールであれば、月計(MAU)で計測します。

アクティブ率とは?

アクティブユーザーは数が重要ですが、数だけでは本当に多くのユーザーが利用しているかどうかの判断ができない場合もあります。
あるアプリケーションにおいてDAUが「500」だったとして、そのアプリケーションをダウンロードしている総ユーザー数が何人かによって、「500」という数字の捉え方は変わるからです。
仮に総ユーザー数が600であれば、多くのユーザーがアプリケーションを利用しているといえますが、総ユーザー数が5,000なのにDAUが500なのであれば、全体の1割しかアプリケーションを利用していなかったことになります。
ここでは一般的なアクティブ率の計測方法と、それぞれの指標から見えることを解説します。

1.MAU/DL数

月間のアクティブユーザー数をダウンロード数で割る方法です。
この結果からは、サービスを導入したユーザーのうち、実際にサービスを利用しているユーザーが何人いるかがわかります

いわばサービス利用が定着しているユーザーを把握できます。
この数値が低い場合はダウンロードしたのに利用につながっていないことがわかり、使いやすさやオンボーディングに課題があるといえます。

参考までに、MAUの計算式は次のとおりです。
月間のアクティブユーザー数÷サービス登録者(システム利用者数やアプリケーションダウンロード数等)

2.DAU/MAU

1日あたりのアクティブユーザー数を月間のアクティブユーザー数で割る方法です。
毎日利用してもらうことを想定しているサービスにおいて、実際に毎日利用しているユーザーがどれだけいるのか、ユーザーの愛着や粘着性、エンゲージメントがわかります。
この数値が低い場合は日常的な利用がなされておらず、サービスの魅力が伝わっていないと考えられます。

参考までに、DAUの計算式は次のとおりです。
1日あたりのアクティブユーザー数÷サービス登録者(システム利用者数やアプリケーションダウンロード数など)

これらの計測方法のなかで、自社サービスの特性、目指すべきゴールに応じてアクティブ率を活用していきましょう。
なお、DAU、MAUについて詳しくは、「DAU、MAUとは?アクティブユーザーを適切に計測しアクティブ率を向上させる方法を解説」をご覧ください。

「ハイタッチ」「ロータッチ」「テックタッチ」「コミュニティタッチ」とは?

アクティブユーザーを増やすべき理由

自社ビジネスの売上向上を実現させるうえで、なぜ、アクティブユーザーを増やす必要があるのでしょう。
ここでは、アクティブユーザーを増やすことで得られるメリットから、その重要性を解説します。

アクティブユーザーを増やすべき理由

LTVの向上につながる

LTV(ライフタイムバリュー)の平均値を算出するには、平均DAU(サービスによっては、WAU、MAU)が必要です。
次の計算式でアクティブユーザー1人あたりの平均利用額であるARPDAUが計算できます。

  • 平均日別(週別・月別)収益÷平均DAU(WAU、MAU)=ARPDAU

算出したARPDAUに利用者の平均継続期間を掛け合わせた数値がLTVです。
つまり、利用者の平均継続期間が長くなればLTVも向上すると考えられ、自社の継続的な売上向上が実現します。

LTVについて詳しくは「LTVとは?計算方法やLTV向上を実現させる方法を解説」をご覧ください。
また、日本語では年間経常収益と呼ばれるARRについては「MRR、ARRとは? SaaSビジネスに欠かせない指標の改善ポイントを解説」をご覧ください。

リピーター獲得につながる

常にアクティブユーザーの計測をしていれば、リピーターが減っているか、増えているかを把握できます。
そのため、リピーターが減り出した際には、すぐに対策を講じて減少を抑えることも可能でしょう。
また、リピーター維持のための施策を実行することで、新規のリピーター獲得につながる可能性も高まります。

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アクティブユーザーを増やすポイント

提供するサービスの内容によっても異なりますが、ここではアクティブユーザーを増やすための主なポイントを解説します。

サービス・システムを使いこなしてもらう

サービス・システムをユーザーの誰もが使いこなせるようになることで、多くのユーザーが良さを実感できますし、効果を最大化できます。

使いやすいシステムへの改善
視覚的に操作できるようにUI(ユーザーインターフェース)の改善を行います。
できるかぎり直感的な操作にしたり、わかりやすく可視化をしたりといったユーザーが目的を達成しやすくすることを意識するとよいでしょう。

操作マニュアルや資料の提供
UIだけでは改善しきれない箇所に対しては操作方法の資料を作成し、ユーザーが迷ったときにはすぐに資料を閲覧できる体制を整えておきます。

顧客データを活用する

顧客の属性や購買履歴、アンケートへの回答履歴などのあらゆるデータを活用して、一人ひとりに合わせたアプローチを実施します。
情報をデータベース化すれば、顧客の興味関心の高い商品・サービスを効果的に提案できます。

例えば、サービス申し込み直後の顧客に対しては、サービスの使い方・活用事例を紹介することで定着を促します。
情報提供の内容や提供時期を最適化し、顧客に合わせてアプローチする手法は、顧客との関係性強化にもつながるでしょう。

サポート体制を充実させる

問い合わせや苦情などが入った際、すぐに対応できる体制を整備することが重要です。
サポートを迅速に行うことで、ユーザー離れを防止でき、アクティブユーザー増加にもつながります。
特に自社商品・サービス導入直後のサポートは、その後の定着に大きく影響するため、利用定着を促すオンボーディングは重要な施策です。
手厚いオンボーディングの実施と、オンボーディングの定期的な改善も必須ポイントです。

アクティブユーザーを増やすにはユーザーの課題をリアルタイムで解決することが重要

自社サービスの売上向上に大きな影響を与えるアクティブユーザーとは、ある一定の期間に自社サービスの利用、アプリケーション起動などの行動を起こしたユーザー数を指します。
アクティブユーザーが増えればリピーターや定着率の増加につながるため、その数が多いことが重要です。
しかし、効果的な施策を打ち出すためには、DAU、WAU、MAUなどについても理解したうえで、対応を考えていかなければなりません。

アクティブユーザーを増やすには、継続的な情報提供のほか、サポート体制の充実が必須です。
特にSaaSビジネスでは、ユーザーからサービスの不具合やエラーなどの通報があった際、迅速に対応できることや、システムを使いこなしてもらい効果を実感してもらうことで顧客満足度が向上し、継続利用される可能性が高まります。

昨今、SaaSビジネスにおいては、提供サービスやシステムが定着した状態を指すデジタルアダプションが重視されています。デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)はデジタルアダプションを推進するためのツールで、アクティブユーザーの増加につながる手法としても注目を浴びています。

テックタッチでは、あらゆるWebシステム上で操作ガイドや入力ルールを示すツールチップを展開することで、ユーザーのシステム活用を を助ける「テックタッチ」を提供しています。
システム上に直接操作ガイドを出せるため、マニュアルを別途用意する必要がありません。
「テックタッチ」を活用すれば、ノーコードでナビゲーションの作成・修正ができるため、ユーザーの声に迅速な対応が可能です。
また、非エンジニアでも対応可能なので、 UI/UX改善の工数を効率化することができます。

アクティブユーザーの重要性を知り、自社サービスのアクティブユーザー数増加を検討している際は、ぜひ、お気軽にご相談ください。

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