4つのシステムに「テックタッチ」を活用し、集中購買を始めとする業務の効率化、および問い合わせ削減を実現
・パッケージシステムへの変更に伴い、システムの操作性向上が課題に
・リリースしたサービスの問い合わせが半年以上経っても減らない
・間接材購買、海外出張精算、タレントマネジメント、年末調整システムに「テックタッチ」を活用
・ユーザーの利便性向上のため、ガイド・ツールチップをシステムに設定
・自動化機能に加えて、利用分析機能も活用
・人事システムでは、年末調整時の問い合わせを4割削減、差戻しも5割削減
・間接材購買システムでは、集中購買のための推奨品購買率が増加、問い合わせも9割削減
・利用分析機能を使い、ユーザーの離脱箇所を把握し、UI/UXを改善
導入前の課題
パッケージシステムの操作に関する問い合わせが減らない
サントリービジネスシステム株式会社は、食品酒類総合企業であるサントリーグループを支える存在として、グループ共通のビジネスインフラをシェアードサービスとして提供するとともに、プロフェッショナルとしての専門性により各社・各部の業務革新を支援・推進しています。
近年では「オペレーションセンターからビジネスパートナーへの変革」をスローガンにグル―プ貢献の拡大を目指しています。
人事システムや間接材購買などのバックオフィス系システムは、2000年ごろを境に、自社開発システムからパッケージシステムへと変化し、システムの操作性向上が課題として浮かび上がるようになりました。
パッケージシステムは自社開発システムと比べて、画面の中のボタンの配置に規則性がなく、聞きなれない用語が使われたりと、慣れるまでに時間がかかります。
また、それらを自社に合った形に変更したいと思っても、同一システムを利用している他の会社への影響を鑑みて、開発ベンダーも常に対応してくれるわけではありません。
また、テレワークの普及により、同じ部署内で尋ね合うなどして不明点を解決していくような状況が生まれず、個人が自分の力でシステムの利用方法を理解する必要が生じましたが、結果として問い合わせが大量に寄せられたため、操作性の向上に向けた施策の検討をはじめました。
活用方法と効果
「テックタッチ」で 従業員の利便性を向上! 問い合わせ率を9割削減
「テックタッチ」のデモを見て、このように便利なシステムがあることに驚きました。
「これだったら、従業員が操作に迷ってストレスを感じる時間を削減できる」と確信できたため、すぐに導入を決定しました。
そして、「テックタッチ」のナビゲーションを4つのシステムに導入しました。
システムそれぞれの課題に合わせた設計にすることで、確かな効果につなげることができたと考えています。
1 間接材購買システム(e-Sourcing Mall)
集中購買実現に向けて導入しましたが、推奨品への誘導が上手くいかず、パッケージならではの聞き慣れない用語もあり、ユーザーに選んでほしい商品への誘導ができないという課題がありました。
そこで「テックタッチ」から案内するガイドを作成し、管理者の意図する利用の流れを作ることができました。
同様に、チャットボットへの誘導も行うことで、ユーザーサポートの効率化にも繋げました。
2 海外出張精算システム
海外出張精算は使用頻度が少なく、精算業務フローそのものに戸惑うユーザーが多いことが課題でした。
そこで、全体のフローを明確にするため手順を示した画像を作業開始時に表示するガイドを「テックタッチ」で作成しました。
また、一画面に散らばっていたボタンのうち、使わないものは「テックタッチ」でグレーアウトし、次に使うボタンを明示的に分かるように設計しました。
3 タレントマネジメントシステム(COMPANY)
メンバーの育成強化を目的に、様々な情報をシステムに一元化し、今まで個別で引き継いでいた内容を蓄積・共有するようにしています。
最大限にシステムを活用するため、たとえば、部下情報の検索に「テックタッチ」自動化機能を利用し、システムを開くと自動で自部門メンバー情報が一覧表示されるように組んでいます。
システムを使っていただき本来の目的が果たせるよう拘って実装したことで、稼働後の実績として操作に関する問い合わせなしの状態が続いています。
4 年末調整(COMPANY)
毎年のように発生する法改正、および年に1度、同時期にサントリーグループの3万人が一気に使うため、問い合わせの数も短期的にピークを迎えることが課題でした。
そこで、ナビゲーションによって入力場所や情報を参照する場所を丁寧に説明し、グループ社員全員が独力で入力を完了できるように工夫することで、対象者の問い合わせ4割削減・差戻し5割削減を実現しました。
この結果も踏まえ、COMPANYの人事管理・勤怠管理にも「テックタッチ」適用を広げていく予定です。
このような取り組みの結果、間接材購買システムで見ると、「テックタッチ」導入前と比べて数ヶ月で問い合わせが 70%削減され、推奨品購買率が14%アップすることができました。その後も継続して効果が現れ、現在では問い合わせが 9割削減できています。
また、「テックタッチ」の利用分析機能を活用して、画面滞在時間、離脱率等を確認し、改善していくことで、問い合わせや苦情から気づけることだけではなく、問い合わせずにあきらめてしまい気づくことができなかったユーザーの「声なき声」の解消にも繋げることができています。
「テックタッチ」の導入過程でも、驚かされる点がいくつかありました。
まず、画面の変更が難しいパッケージシステムにも、「テックタッチ」であれば、自分たちの思い通りの画面を作ることができ、その手軽さ故に、スピード感を持って進められる点。もう一つは、「テックタッチ」の利用についての教育の仕組みが整っていたという点で、教育セッションでは単純な使用法の説明だけでなく、私たちの目的を達成するために最適なソリューションは何かを一緒に考えていただいたところにメンバー一同、感動しました。
今後の展望
システムを使いこなした先にある本物の効果を追求
今後は、さらに利用分析機能を活用し、システムを使いこなした先にある本物の効果をどんどん拡大していきたいと思っています。
また、既に実施している業務プロセスの革新を続けながらも、グループ内のリスク度・共通度の高い領域にも着手していきたいと考えています。
例えば、グループ全体の健康経営の推進や、グループ共通基盤の構築、グループ人事支援などを行い、スローガンである「オペレーションセンターからビジネスパートナーへの変革」の実現に尽力していきたいと思います。