住民が電子行政サービスを利用する際の「システムの利用自体に対する不安感」低減への取り組み
連携協定締結の経緯
裾野市は2020年3月以降、自治体DXの加速を目的に、電子行政サービスの導入による手続きのオンライン化/電子化を推進しています。
「日本一市民目線の市役所」をスローガンとして掲げている裾野市として、今後さらに、「スマート自治体」「自治体DX」の実現に向けて取り組みを強化するための方法を検討するなかで、テックタッチにより、市民が利用するさまざまなシステムにリアルタイムでナビゲーションを設置することで、システムの操作に不慣れな方でもシステムを操作できるイメージを持てたこと、日本企業でトップクラスの導入実績がある(※2)ツールであることを評価し、テックタッチとの実証実験を行うことになりました。
実証実験の概要
- 内容:裾野市のHPなどをはじめ、さまざまな市民のみなさまが使うシステムに、ガイド・ナビゲーションツールの「テックタッチ」を実装することで、デジタルディバイド対策を加速します。
- 時期:2022年9月8日〜2023年3月(予定)
本連携協定の特徴
特徴1:「市民目線で」システム利用への不安感に、官民連携で取り組む、他自治体でも実績が少ない取り組みであること
他の自治体でも「自治体DX」「市民目線」はうたわれており、電子行政サービスの導入や、情報発信のデジタル化に取り組んでいます。
一方で、住民が電子行政サービスを利用する際の「システムの利用自体に対する不安感」という市民側の目線が置き去りになっていることが多いです。
実際に総務省が行った調査では、「電子行政サービスの利用が困難な理由」として、1/5が「機器やアプリケーションの操作方法がわからない」と回答しており、それが一因し、電子行政サービスの利用割合は、諸外国が60.0%以上であるのに対し、日本では23.8%という状況になっています。(※3)
このたびの取り組みは、その点に目をつけた「市民目線日本一の市役所」の裾野市と「ユーザー視点でのデジタル化」を支援するテックタッチによる協業の事例です。
特徴2:全国最年少の平均年齢の市長+副市長をトップとする裾野市による、全国初の取り組みであること
裾野市は、全国のあらゆる自治体のなかで、平均年齢が若い市長/副市長によって担われている自治体です。
市長の村田悠氏は裾野市出身の35歳。参議院議員秘書、介護福祉医療関連会社役員、裾野市議会を経て、2022年1月29日、『財政再建および時代と市民ニーズにあった市民サービス作り』をかかげ、当選されました。
副市長の及川涼介氏は、総務省出身〜民間企業を経て副市長に着任された27歳で、副市長としては全国最年少です。高校生の頃から官僚を志し、2017年総務省入省。その後、プロジェクトでの行政改革の経験を積みたいとの思いから、民間企業へ転職後、現市長の村田悠氏のスカウトをへて2022年4月、副市長に就任されました。
「表面的ではなく本質的な課題解決」を目指して、自治体DXにも取り組まれています。
全国の自治体のなかには、情報アクセスの観点で「市民目線」の自治体DXに取り組んでいる自治体がありますが、システムの不安を払拭する観点での「市民目線」の事例としては全国初になります。