製品への開発工数を最小限におさえつつ、保守性を担保したコンテンツ提供を実現
・様々な関係者の体験に合わせた使い方を提示しなければならない
・マニュアルなどの従来のコンテンツではお客様が操作に迷ってしまう
・マウスオーバーで機能の補足情報を表示させる
・頻繁に行われる操作のガイドを表示しオンボーディングに導く
・システム上で案内を行うことで、ユーザーへの口頭案内が不要に
・自社の開発リソースを圧迫しないUIの改善を実現
導入前の課題
マニュアルよりも有効なオンボーディングの手段を模索
ウイングアーク1st株式会社は帳票・文書管理事業やデータエンパワーメント事業を展開し、お客様のデータ活用環境の推進を通じた企業価値向上に貢献しています。帳票・文書管理事業では、電子帳票プラットフォーム「invoiceAgent」という、帳票の発行から受領後のデータ化までの一連の流れを一元的にアプローチできるプラットフォームを提供しています。デジタル化による帳票業務の業務効率化はもちろん、電子帳簿保存法の改正、インボイス制度の導入などの法対応にも対応しています。
「テックタッチ」導入前のinvoiceAgentの課題は、特にオンボーディングにおけるユーザーのシステム定着でした。invoiceAgentの最大の強みは電子帳票の作成・発行/送付/受領/データ化という一連の流れをinvoiceAgent内の様々なモジュールを組み合わせて、一元的にアプローチできる点です。その中でワークフローやERPといった様々なツールとの連携が必要になります。さらに電子送受信・電子保管といった体験を導入元の購入先・販売先などの取引先にも共有していかなければいけません。そのため様々な関係者にオンボーディングのタイミングでinvoiceAgentの機能をしっかり知ってもらう必要があります。
元々弊社の他サービスはIT部門の方向けへにご提案をし、構築を行ってから現場部門に導入いただくことが多かったのですが、invoiceAgentのようにいきなり非IT部門の方の業務にお使いいただく際の課題を解決する手段やアイデアが無いか、マニュアルグループに相談をしました。
IT部門だけでない様々な関係者の方に使っていただくには、製品を離れてマニュアルを見にいくという体験に限界を感じていました。多くの関係者に製品を理解し使っていただくためには、従来のマニュアルだけではオンボーディングには不十分であり、新しいメディアを使っていきたいと考えており、そこで「テックタッチ」の検討を始めました。
「テックタッチ」導入の決め手は主に3つあります。
1つ目は、ツールチップ・ガイドの作成がとても簡単にできることです。htmlタグを画面上から選んで設定するだけの画面上でマウスでクリックする程度の簡単な操作で製品UIに反映できるため、マニュアルグループ以外の部署でも「テックタッチ」を操作することができます。それにより様々なリクエストがあった場合でも、当社全体で作業をすることができ、マニュアルグループがボトルネックになることを防げると考えました。
2つ目は、適切な料金体系をご提示いただいたからです。海外のツールやサービスなども検討しましたが、料金体系に疑問を持っていました。それに対してテックタッチからは適切な料金体系を提示していただいた点も決め手になりました。
3つ目は、CSの方に手厚くサポートしていただいたことです。トライアルのタイミングであがった疑問点を解消頂きました。テックタッチで実現したいことに対して、レスポンス良くご対応いただき、非常に好感を持っております。試使用でテックタッチの表現力の豊かさがわかったこともあり、導入に対する不安を払拭し安心して進めることができました。
また、「テックタッチ」の導入前に自社でUI改善する検討も重ねてきましたが、invoiceAgent自体リリースしたばかりで、お客様の市場ニーズを捉えた新機能の追加やお客様に安心して使っていただくための安定稼働実現に優先的にリソースを使いたいこともあり、直近のUI改善に関しては表現力が豊かな「テックタッチ」の技術を使って実現するのが一番効率的であると感じ、導入を決めました。
活用方法と効果
トライアルからオンボーディングフェーズで「テックタッチ」を活用
「テックタッチ」は、トライアルとオンボーディング/CS活動のタイミングで活用しています。トライアルやオンボーディングのタイミングでは製品UI上に「テックタッチ」のガイド機能を追加しており、オンボーディング/CS活動のタイミングでは電話やWEB会議に加え「テックタッチ」の機能を用いて解約防止と利用拡大という役割を持たせています。これ以外にも、「テックタッチ」の機能を使うことで、お客様のステータスに合わせてCS活動の補助になるような利用拡大を計画しています。
「テックタッチ」の機能は主に3つの場面で使っています。
1つ目は、製品UI向上のために各メニューの設定項目やどのような設定ができるのかを可視化するために「テックタッチ」のツールチップ機能をメニューボタンにつけています。カーソルをメニューボタンにホバーすることによって各メニューに対してどのような設定値があるのかといった機能の補足情報を表示できるような設定をしています。補足情報の表示だけでもシステムのわかりやすさを補完することができています。
2つ目は、ガイド機能を用いた頻繁に行われる設定の補助です。「テックタッチ」の自動再生機能を使いながら、お客様自身で実際にシステムを操作していきます。ガイド機能で補助しながらお客様に実際に操作してもらうので、オンボーディングに役立つものとなっています。ガイドを通してシステムの操作に慣れたら、ガイド機能を変更しそれぞれの会社の業務に沿った形で実運用をしていく形をとっています。こちらも製品UI向上に寄与するものとなっています。
3つ目は、ウイングアーク1stが提供しているWEBコンテンツです。この場合は製品UI向上ではなく、お客様の利用シナリオに沿ったナビゲーションを提供するためにテックタッチを導入しています。このWEBコンテンツにはお客様用のマニュアルや使い方ガイドといったものを読み物として提供しており、お客様が想定される使い方を実際に体験してもらうために「テックタッチ」を使っています。お客様の製品環境URLを入力して、そのURL上で「テックタッチ」のコンテンツを再生すると、お客様の製品環境が立ち上がります。そこでガイド機能に沿って入力していくと、お客様の環境上に設定として記録されていきます。つまりWEBコンテンツにある内容をそのまま、お客様自身の環境に反映させることが、お客様は画面上でのナビゲーションに沿って進めるだけで、登録が完了できるということです。
今後の展望
無償利用から有償利用への重要な導線として活用していく
invoiceAgentには様々な関係者がおり、その関係者全員が法対応が必要な電子での帳票の送受信を望んでいるわけではありません。そのような関係者に安心して電子での帳票の送受信・管理をしてもらうために法対応された形で送受信・管理ができるinvoiceAgentの無償テナントを配っていきたいと考えております。それによりinvoiceAgentのネットワークがさらに広がると考えております。そのネットワーク内に我々のサービスの利便性をさらに訴求していき、テナントの有償化に繋げていきたいと考えています。
当社は、2027年の2月期までに契約企業数1万社、配信企業数50万社以上という目標を掲げております。その目標の実現のために「テックタッチ」を活用し、オンボーディングの効率化や顧客満足度向上へとつなげていけるよう尽力致します。