ローンチ後半年で「テックタッチ」を導入。ユーザーの自己解決を促す仕組みを構築。
・オンボーディング・問い合わせ対応の効率化
・導入初期でのQuick Win到達によるチャーン(解約)防止を促進
・システムの基本的な利用方法のガイド・ツールチップをプロダクトツアー&ガイドポータルで実装
・エラーが発生した際にガイドを自動再生
・機能詳細説明のガイド/ツールチップにマニュアル/FAQのリンクを掲載
・導入直後のユーザーが、これまでカスタマーサクセスが行っていたオンボーディングの多くのプロセスにおいて、ユーザー自身によるセルフサーブが可能に
・エラーが起きてもユーザーが問い合わせをせずに自己解決できるように
・システム操作に慣れたユーザーでも、新規機能や設定カスタマイズ機能などに自分で気づき、よりシステムに習熟し課題を解決できるように
導入前の課題
限られた人的リソースで筋肉質なカスタマーサクセス体制を構築したい
株式会社Faciloは、不動産売買仲介会社向けSaaSのプロダクトを企画・開発するスタートアップ企業です。2023年2月に不動産コミュニケーションクラウドサービス「Facilo」を正式にローンチし、地域密着型の中小企業、全国展開型の大手企業、急成長中の新興企業など様々な不動産売買を取り扱う仲介会社で導入が進んでいます。
「Facilo」は仲介会社の営業担当と物件購入検討者がコミュニケーションをとるためのプラットフォームで、両者の間でやりとりされる物件提案・内見日程調整といった重要な情報をクラウド上に一元化・可視化することで、不動産DX実現をサポートしています。
2023年2月にサービス提供を開始して以来、仲介会社による活用が急速に進み、同システムを活用して顧客に提案された物件数が2023年11月末時点で333,564件に到達しました。急速なユーザー数の増加に伴い、限られた人的リソースの中で適切にユーザーをサポートする仕組みが必要となっていました。
また、SaaSプロダクトでのカスタマーサクセス(以下、CS)組織の立ち上げフェーズにおいて、ユーザーが自己解決をできる仕組みを検討しているなかで、デジタルアダプションプラットフォームという概念を知り、他社ツールと比較した結果、「テックタッチ」を導入しました。
決め手となったのは、開発コストをかけることなく、非エンジニアでも簡単にナビゲーションを作成できる点です。UIの変化や機能リリースが激しい当社のようなスタートアップ企業のプロダクトでも、ナビゲーションがUI変更部分に自動で追随してくれますし、すぐに位置や内容を調整できるため、誰でもメンテナンスが可能です。
また、CS担当者による充実したサポートも評価ポイントでした。トライアル期間中のプロジェクト進行が素晴らしく、導入目的や達成したい目標が明確になり、迷うことなく導入を決めることができました。
活用方法と効果
開発コストをかけずに、ユーザーの迷いや不明点を自己解決できる仕組み作りに成功
導入時のオンボーディングでユーザーに説明する内容には「型」が存在しますが、それをプロダクトのUIに組み込むことに重点を置きました。テックタッチ導入により、サポートを受ける前にすでに自主的に操作できるユーザーが増え、新たに追加されたユーザーが操作説明なしで利用を開始できるようになり、CS組織が1名から2名に増えるタイミングで、ユーザーが基本操作をセルフオンボーディングできる体制を構築することができました。
また、これまでユーザーに利用してほしい新機能などはリリースする度にメールでお知らせしていましたが、メールが読まれず、CSが直接説明をする必要がありました。「テックタッチ」導入後は、新機能リリースのお知らせをナビゲーションでプロダクト上で自動表示することで、認知向上することができました。
現在、「テックタッチ」導入開始から半年程度ですが、ナビゲーションのおかげで図面アップロードなどの基本操作に関する問い合わせが削減されました。そして、そのナビゲーションを当社の開発リソースを割くことなく、CSによってスピーディーに実装できているインパクトは計り知れません。
今後の展開
ユーザーとwin-winな関係を目指し、DXを推進していく
今後は、ユーザーからのフィードバックや利用状況を踏まえ、さらに分かりやすいナビゲーションへと磨き上げていきたいと考えています。
また、オンボーディングが完了したユーザーが離脱しないように、ユーザーが本来叶えたい業務効率化につながるような機能の利用を促進していきたいです。そして、ユーザーの日々の利用のなかで、バーティカルSaaSならではの「業務に最適化したベストプラクティス」の実現の後押しができるプロダクトにしていきたいです。