ローコードとノーコードの違いとは?3つのメリットからデメリットまで徹底解説

SaaS事業者向け

近年、IT業界におけるシステム・アプリケーション開発では「ローコード」および「ノーコード」方式が採用されるケースが珍しくありません。ローコード・ノーコードでの開発が求められる背景は以下の通りです。

背景 概要
DXの時代に適応する必要がある ・産業や行政のDX化が進む現代では、急な仕様/ビジネス要件の変更に対応できるソフトウェア/アプリケーション の価値が高い
・ローコードやノーコードでの開発なら、スピーディーに改善可能
高速で柔軟な開発が求められる ・ローコードやノーコード開発は、ソースコードを0から構築しなくてよいため、高速で柔軟な開発が可能
IT人材の不足 ・日本国内では、働き手の不足が進むなかでシステム開発現場の需要が増えており、相対的に人材不足が著しい状況である
・ローコードやノーコード開発は、少ない工数で開発可能であるため、多くの人材を確保する必要がない

上記の背景から、ローコード・ノーコードでの開発は今後のIT業界で必要不可欠といえます。一方で、ローコードとノーコードは共通する内容を含むため、それぞれの違い・特長が分かりにくいと感じる方もいるかもしれません。

本記事では、需要が高まるローコード・ノーコードの違いやメリット・デメリットについて解説します。

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ローコードとノーコードの違いとは?

ローコードとノーコードの違いとは?

ローコードとノーコードの違いは、「開発手法の内容が違う」点にあります。開発手法の違いにより、対象となるユーザ・案件や開発上の制約などがそれぞれで異なります。
ここでは、ローコードとノーコードの違いを基礎概要から解説します。

・ローコードの基礎概要
・ノーコードの基礎概要

ローコードの基礎概要

ローコードは、開発の効率を高めるためのツールやテンプレートを利用できる開発手法です。必要に応じてコードを書くケースはありますが、フルスクラッチ形式で開発するのと比べると格段に手間がかかりません。
ローコードのそのほかの特徴は以下の通りです。

基礎概要 解説
対象ユーザー ・エンジニアやある程度のプログラミング知識を持つユーザー
使用例 ・社内で運用する業務アプリケーション
・カスタマイズが求められるシステム
・エンタープライズレベルのソフトウェア開発など基礎概要

ローコードは、ノーコードと比較してコードを自分で書く必要がありますが、その分カスタマイズが可能なのが特長です。改修が適宜必要と想定される開発に向いている手法です。

≫≫ ローコード開発とは?基礎概要からメリット・デメリットまで徹底解説

ノーコードの基礎概要

ノーコードは、プログラミングに関する専門知識が不要で、全くコードを記述する必要がない開発手法です。直感的に利用できるインターフェースを用いて、簡単にアプリケーションを作成できるようになっています。
ノーコードのそのほかの特徴は以下の通りです。

基礎概要 解説
対象ユーザー ・プログラミング/ITに関する技術的な知識が少ない人や、非エンジニアのビジネスユーザー
使用例 ・小規模なアプリケーション
・Webサイト
・簡単なデータベース管理ツールなど

ノーコードは、テンプレートがある程度決まっているため、大規模な開発・改修は難しい開発手法です。一方で、テンプレートが利用できるため分、簡単な開発であれば迅速にローンチまで進められるのが特長です。

≫≫ ノーコードとは?3つのメリットや注意点からローコードとの違いを簡単に解説

ローコード・ノーコードの3つのメリット

ローコード・ノーコードの3つのメリット

ローコード・ノーコードでの開発には以下のメリットがあります。ここでは、上記のメリットについて解説します。

1. 柔軟かつ汎用性がある
2. 他のソフトウェアやシステムとの連携ができる
3. プログラミング知識が不要

1. 柔軟かつ汎用性がある

ローコード・ノーコードは、どちらも柔軟かつ汎用性の高い開発が可能です。
それぞれの特長を含めた概要は以下の通りです。

【ローコード】
・ローコードは、既存のコンポーネントやテンプレートを使用して迅速にアプリケーションを構築しながら、必要に応じてカスタムコードを追加可能
・標準的な業務アプリケーションから、特定のビジネス要件に対応する高度なシステムまで、幅広い開発が視野に入る
ノーコード】
・ノーコードは、特定の用途に特化したテンプレートやウィジェットを多く備えており、迅速にアプリケーションを作成できる点で、開発スケジュールに対する柔軟性が高い
・ビジネスユーザーが自己完結的にアプリケーションを作成できるため、ニーズの変化に応じた素早い対応が可能
・ローコードと比較すると、コードを自作できない分カスタマイズの自由度は制限される

開発内容・改修への柔軟性・汎用性ならローコード、スケジュール感への対応力ならノーコードが優れているといえます。

2. 他のソフトウェアやシステムとの連携ができる

ローコード・ノーコードともに既存のソフトウェア・システムとの連携が可能です。
概要は以下の通りです。

【ローコード】
・多くのローコードプラットフォームは、APIを利用して他のソフトウェアやシステムとシームレスに連携する機能を有している
・企業内の既存のシステムと新しく構築するアプリケーションの統合に労しない
・データベースや外部サービスとも連携できるため、複数のシステム間でのデータ共有やプロセス自動化が進めやすい
ノーコード】
・ノーコードは、主要なビジネスアプリケーションやクラウドサービスと連携できる機能が充実しているものが多い
・ZapierやIFTTTのようなサービスを利用すれば、異なるアプリケーション間でのデータの自動同期やワークフローの自動化が可能
・ローコードほどの高度な連携機能は持たない場合もある

ローコード・ノーコードともに連携システムを有していますが、社内の既存システムが複雑・大規模な場合はローコードのほうが連携しやすい可能性が高いでしょう。

3. プログラミング知識が不要

ノーコードでの開発の場合、ソースコードを書く必要が一切ないため、プログラミング知識のない非エンジニアでも開発に取り組めます。ノーコードなら、非エンジニアのみが在籍するような部門でも、他部門・外注との連携なしで開発が可能です。

また、ローコードの場合は一部ソースコードを書く必要がありますが、その部分だけを外注できる開発環境であれば、非エンジニアでも担当できるでしょう。
いずれにしても、非エンジニア人材が不在・不足している事業会社であっても、ローコストで開発可能なのがローコード・ノーコードの特長です。

ローコード・ノーコードの2つのデメリット

ローコード・ノーコードの2つのデメリット

利便性・汎用性の高さが魅力のローコード・ノーコードですが、以下のデメリットに注意する必要があります。ここでは、上記のデメリットについて解説します。

1. セキュリティがプラットフォームに依存してしまう
2. 機能の拡張ができない

1. セキュリティがプラットフォームに依存してしまう

ローコード・ノーコードともにあくまで基盤にプラットフォームがあり、そこから開発を進めるため、セキュリティ面での依存度が高まります。
ローコード・ノーコードそれぞれの内実は以下の通りです。

【ローコード】
・ローコードプラットフォームは、プラットフォームが提供するセキュリティ機能に頼ることが一般的
・特に、暗号化やアクセス制御・認証メカニズムなどはプラットフォームが提供するものに依存することが大半
・プラットフォームのアップデートやパッチ適用が遅れると、それに伴ってセキュリティリスクも増加する弱点もある
ノーコード】
・ノーコードプラットフォームでは、ユーザーはセキュリティ設定に直接介入できず、ほぼプラットフォームに依存する
・セキュリティのカスタマイズが難しく、特に高いセキュリティ基準が求められる業界ではリスクが増す可能性がある

ローコード・ノーコード双方において、セキュリティ面での介入はほぼ不可能です。機密性の高いシステム・アプリケーションの開発では、フルスクラッチ形式が優れているといえます。

2. 機能の拡張ができない

セキュリティ面と同様に、ローコード・ノーコードでの開発では、原則プラットフォームが提供する範囲でしか機能を拡張できません。ただ、ローコードでは、コードを書ける部分があるため、その範囲では拡張できる場合がありますが、思ったように拡張できず諦めなければならないケースもあります。

また、ノーコードはコードが記述できないため機能の拡張は不可能です。
いずれの手法でも、大規模で独自性の高いシステム・アプリケーションなどの開発は難しいと言わざるを得ません。

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ローコード・ノーコードツールの選び方

ローコード・ノーコードツールの選び方

自社の開発に役立つローコード・ノーコードツールを選ぶ際にポイントとなるのは以下の通りです。ここでは、上記のポイントについて解説します。

・目的に合った機能があるか
・拡張できるか
・十分なサポート体制があるか

目的に合った機能があるか

ローコード・ノーコードツールを選ぶ際には、ツールが自分たちの開発目的に合った機能を提供しているかを確認するのが大切です。
開発目的ごとの重視すべき機能の例は以下の通りです。

目的 機能
業務プロセスの自動化を行いたい ・ワークフロー
・既存システムとの連携
データ管理を行いたい ・データベース化
・レポーティングシステム
顧客対応を行いたい ・CRM
・チャットボットやお問い合わせフォームなどのカスタマーサービス

開発目的が明確な場合ほど、具体的なユースケースに対応できる機能を有したローコード・ノーコードツールを選定するように心がけましょう。

拡張できるか

ツール選定の際には、現在の開発目的に対応できるだけでなく、将来的な拡張性も考慮する必要があります。特に、プロダクトによるビジネスが成長しニーズが複雑になるにつれて拡張性が求められます。
ローコード・ノーコードツールそれぞれの拡張性について重視すべきポイントは以下の通りです。

【ローコード】
・コードを追加して機能を拡張できるかが重要
・API連携やサードパーティ製のプラグインを利用して機能を追加できるかも確認すべき
ノーコード】
・コードによる拡張性は皆無
・ツールが提供するテンプレートやウィジェットの範囲で、将来的な機能追加が可能を見極めるのが大切

拡張性が高いツールであれば、開発の初期段階ではシンプルなフローでスピーディーに行い、ローンチ後には必要に応じて高度な機能を追加できます。開発するプロダクトにどのような展望を抱くのかを念頭に置いて、ツール選びを行うようにしましょう。

十分なサポート体制があるか

ローコード・ノーコードツールを選ぶ際には、ツール提供者のサポート体制も重要な要素です。特に、初めて使用する場合や大規模なプロジェクトに利用する場合には、サポートが充実しているものを選ぶのがよいでしょう。
サポートにはさまざまな種類がありますが、そのなかでも充実していると使いやすいものの例は以下の通りです。

サポートの種類 概要
技術面 導入後に直面する可能性のある技術的な問題や、ツールの使い方に関する疑問を迅速に解決できるサポート体制が整っている
教育面 ツールの使用方法や最適な解決手段を学べるトレーニングやウェビナーの提供がある
コミュニティ面 ユーザー同士が情報交換できるフォーラムやFAQ、ドキュメントが充実しているサポートの種類

上記のようなサポート体制が充実しているツールは、何らかのトラブルがあっても解決しやすいため、導入直後から迅速な開発が可能です。

≫≫ ローコード開発ツール比較8選!実現できることから比較のポイントまで解説

≫≫ ノーコードツール比較20選!特徴や料金、選び方まで解説

おすすめのローコード・ノーコードツール

おすすめのローコード・ノーコードツール

ここでは、以下のおすすめのローコード・ノーコードツールを3つ紹介します。

≫≫【最新】ノーコード・カオスマップから見たおすすめツールを11分野ごとに解説

1. テックタッチ
2. kintone
3. ASTERIA Warp

1. テックタッチ

テックタッチ

テックタッチは、ノーコードで簡単に既存のシステムを改修できるツールです。すでに導入済みのプロダクトにテックタッチのデジタルガイドを活用でき、顧客ロイヤルティの向上に寄与できます。

≫≫ テックタッチの詳細はこちら

1分でシステム改修ができるテックタッチとは

現状のプロダクトにおけるシステム改修には、以下の課題があります。

システム改修における課題
・IT人材の不足
・開発プロセスが複雑で、コミュニケーションコストがかかり、スピードも遅い
・顧客体験の改善の費用対効果を示しにくい・投資されない

特に、人手が足りないのに開発プロセスが複雑でコストがかかり、スピードも遅い点が悪循環を呼んでいます。このシステム改修作業が抱える諸問題を解決できるのが、1分でシステム改修が可能なテックタッチです。

テックタッチの導入により、開発不要でUI/UX、ユーザー要望へのすばやい対応が可能になります。
テックタッチにはこれまでの導入実績により、UI/UXの改善が実現できれば以下のメリットを得られることがデータとしてあります。

テックタッチの導入実績
・談件数が+15%向上し売上向上
・オンボーディング工数が60%削減され、業務生産性が向上
・機能の利用率が最大6倍に改善され、解約率が低下 など

今回、詳しい導入事例や「テックタッチ」の実装方法の動画を掲載した資料を無料でご用意しました。ご興味のある方はぜひ以下のリンクからダウンロードしてみてください。

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2. kintone

kintone

kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するローコード・ノーコード開発ツールで、業務アプリケーションの作成やデータ管理を簡単に行えるプラットフォームです。
ドラッグ&ドロップで直感的に作業が進められ、自社で0からシステム開発をするよりもスピーディーかつ低コストで業務改善ができます。
kintoneで作成できるプロダクトは多岐にわたり、代表的なものは以下の通りです。

kintoneで作成できるプロダクト
・顧客・案件管理ソフト
・リモートワーク可における連絡・ファイル管理システム
・出張旅費精算書・日報提出などの事務処理システム など

上記のほかにも多種多様なプロダクトを、非エンジニア人材でも簡単に作成できるのがkintoneの魅力です。

≫≫ kintoneの詳細はこちら

3. ASTERIA Warp

ASTERIA Warp

ASTERIA Warpは、アステリア株式会社が提供するプログラミングなしで複雑なデータ連携を実現できるエンタープライズ向けのデータ連携・統合ツールです。
これまでの導入実績は10000社以上で、以下の多様な用途で活用されています。

ASTERIA Warpの使用用途
・複数システムへのデータ入力作業
・受発注処理
・Excelデータの更新 など

また、ASTERIA Warpではすでに社内で利用されている他社のサービス・ソフトとの連携も可能で、テンプレートを利用すれば導入後すぐに業務の自動化を実現できます。
料金プランは、企業・開発の規模によって細分化されているため、どのプランが適しているかを事前に相談するのが望ましいでしょう。

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ローコード・ノーコードについてのまとめ

ローコード・ノーコードについてのまとめ

ローコードは、柔軟性と汎用性に優れた開発が可能で、非エンジニアでも開発担当として業務を進められる手法です。一方で、セキュリティ面ではプラットフォームのクオリティに依存しなければならず、思ったような拡張ができない可能性があります。

システム改修のニーズは今後も高まっていくと予想されるなかでは、誰でも改修に携われる環境がなければ時代への適応が難しくなるでしょう。誰でもシステム改修に携われるローコード・ノーコードツールがテックタッチです。

テックタッチなら、ノーコードUI/UXの改修が実現でき、非エンジニアの方でも簡単に作業が行えます。また、システムのオンボーディングに対しても、テックタッチのデジタルガイドによって支援可能です。

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