SaaSビジネスのオンボーディングを支援するサービスとは?メリットと活用のポイントを紹介

SaaS事業者向け

こんにちは!
CS工数削減、ユーザーのセルフオンボーディングを実現する「テックタッチ」ライターチームです。

SaaSビジネスで成功するために、提供したサービスやシステムの活用推進と定着は必須の要素です。
そこで、効果的なオンボーディングの実施は、顧客のサービス・システムの継続利用を促進します。

しかし、だれもが理解しやすく満足できるオンボーディングの構築には多くの手間とコストがかかり、課題があることも事実です。
本記事では、オンボーディングについて重要性や課題を説明するとともに、課題の解決策となるオンボーディング支援サービスを活用するメリットやポイントを紹介します。

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SaaSビジネスにおけるオンボーディングの重要性

オンボーディングはさまざまな場面やサービスにおいて実施されます。

まずは、オンボーディングの概要を確認したうえで、SaaSビジネスにおけるオンボーディングの重要性について見ていきましょう。

オンボーディングの概要と種類

オンボーディングは、大きく2つに分類することができます。

社内で、新入社員や中途社員に対して仕事の進め方に慣れてもらうための教育として行うものと、対外的に、企業が顧客向けのサービスやシステムを継続利用してもらうために行うものの2種類です。

今回取り上げるオンボーディングは後者で、企業が提供するさまざまなサービスやシステムの活用推進と定着を支援するためのプロセスを指します。

ここでは特に、SaaSビジネスにおけるオンボーディングの重要性を述べていきます。

オンボーディングについての詳細は、「SaaSビジネスに欠かせないオンボーディング!実施方法とポイントについて解説」をご覧ください。

SaaSビジネスにおけるオンボーディングの意義

一般的にSaaSビジネスにおいて、システムの活用推進と定着につなげるためには、顧客ライフサイクルを理解しておかなくてはなりません。具体的には次の6つの段階が存在します。

1.認識
顧客が広告やネット検索、展示会などでシステムの存在を知る段階です。

2.情報収集
顧客が競合も含め、Webサイトへの訪問、SNSや口コミサイトでの評判などからシステムの情報を収集する段階です。

見積もり依頼や質問などを受けることも多いので、迅速に顧客の求める情報を伝えます。

3.購入
顧客が数ある競合の商品・サービスのなかから比較検討したうえで、導入するシステムを選択・購入する段階です。

4.導入
SaaS事業者が顧客に対し、購入したシステムを実際にビジネスに導入するためのサポートを行う段階です。

顧客の既存システムとの連携や操作方法、トラブル時の対応など多方面でのサポートを行います。

5.利用促進
SaaS事業者が顧客に対し、導入したシステムを積極的に活用してビジネスに生かせるよう、顧客の状態に応じた情報提供やサポートを行う段階です。

運用にあたり生じる「データが探せない」「重複データが生じてしまった」「アクセス障害が発生した」などの問題に対応します。

6.定着化
SaaS事業者のさまざまな働きかけにより、顧客のシステム活用の定着化が実現する段階です。

7.継続支援
継続的な顧客支援によって信頼関係を構築します。
これによってさらなる提案がしやすくなり、既存顧客がより高額なプランを購入するアップセルを実現させます。

オンボーディングは、上記の顧客ライフサイクルのうち「4」の導入段階で実施します。
導入段階がうまくいかないと、次の「5」の利用促進で問題が多く生じる可能性が高まります。

その結果、顧客に「問題が多いシステムだ」と判断されかねませんし、システムの効果的な活用が実現せず、最終的なシステムの定着化にまでたどり着けなくなってしまいます。

顧客ライフサイクルで目指さなければならないのは、導入後のシステムの活用推進・定着化です。
その目標に達するためには、導入時のオンボーディングが重要な役割を果たすのです。

SaaSビジネスにおけるオンボーディングの重要性

システムの導入段階に欠かせないオンボーディングには次のような効果があります。

・サービス・システムの利活用や継続利用により、チャーンレートの削減につながる
オンボーディングにより顧客がシステムを使いこなせるようになれば、顧客が導入効果を実感できるようになります。

これによりサービスの解約や契約更新の取りやめ(チャーン)を回避することにもつながり、継続利用が実現するでしょう。

・顧客ロイヤルティが向上し、売上拡大に貢献する
だれもが理解しやすく満足できるようなオンボーディングを提供することで、ユーザーがストレスを感じることなくサービス・システムを利用できるようになります。

これにより顧客の満足度が向上し、顧客との信頼関係も築けるでしょう。
さらに顧客ロイヤルティが向上し、契約更新時のアップセルやクロスセルが実現する可能性も高まります。

結果的に、取引開始から終了までに顧客が企業にもたらす収益を示すLTV(顧客生涯価値)を最大化させ、売上拡大にもつなげることが可能です。

・競合と比較した自社サービス・システムの差別化が図れる
機能や仕様だけでなく、手厚いサポートまでを含めた魅力を顧客にアピールできるようになれば、自社の競争力が強化され、価格競争からの脱却が図れます。

このように、企業として安定した利益を確保するうえでも、オンボーディングは重要です。

カスタマーサクセスにおけるオンボーディングの重要性

近年、SaaSビジネスではサービス・システムを提供するだけではなく、業務効率化や生産性向上など顧客の成功を積極的に支援する「カスタマーサクセス」の手法が注目されています。

仮にSaaS事業者の提供するサービス・システムがどんなに良いものだったとしても、顧客の成功につながらず満足されなければ、評価されないからです。

顧客が成功してサービス・システムが評価されるためには、それらが活用され、顧客企業の誰もが使いこなしている状態でなくてはなりません。
言い換えればシステムの活用推進・定着化が実現している状態と言えます。

既述のとおり、オンボーディングはシステムやサービスの活用推進・定着化に大きく寄与するため、カスタマーサクセスの視点からも重要な役割をもちます。

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SaaSビジネスのオンボーディング 課題とサービス活用のメリット

SaaSビジネスにおけるオンボーディングには、課題もいくつかあります。

主な課題を見たうえで、その解決策を紹介します。

SaaS事業者がオンボーディングを実施する場合の課題

SaaS事業者によるオンボーディング実施にあたっては、次のような課題があります。

・準備から実行までに時間と手間がかかる
ITリテラシーや技術レベルには個人差があるため、それぞれのレベルに応じた内容を考えなくてはなりません。

相手に合わせたオンボーディングの形態や内容を構築するために、毎回多くの時間と手間がかかります。

・要点を押さえた理解しやすいオンボーディングの構築が難しい
サービス・システムの機能や使い方をすべて網羅しようとすると、オンボーディングの内容が複雑になったり、量が増えたりしてしまいます。

だれもが理解し満足できる内容にしたいものの、うまく整理できずに中途半端なサポートになり、顧客の満足度向上が望めなくなってしまう可能性もあるでしょう。

・体制を整えるためのコストがかかる
オンボーディングをSaaS事業者のみで実現させるには、包括的に顧客対応を行うカスタマーセンターの設置・維持が欠かせません。

その体制を整えるには、SaaS事業者において顧客対応を行う社員の教育コストや品質維持コストなど、多くのコストが発生します。

・顧客の事情に左右されてしまう
SaaS事業者がオンボーディングを行おうとしても、顧客側の「通常業務が忙しい」「テレワークの増加でオフィスにいない」といった事情で、研修会やセミナーへの参加率が低くなってしまうケースも少なくありません。

オンボーディング実施の課題を解決するには?

上で挙げた課題に対する解決策はいくつか考えられます。

そのなかで、もっとも高い効果が期待できるのが、オンボーディングを支援する外部サービスの活用です。

具体的には、「カスタマーサクセス代行」「動画配信、セミナーの実施代行」「WebサイトのFAQやマニュアルなどの作成代行」「リアルタイムナビゲーション、マニュアル作成アプリケーションなどのツールの提供」などがあります。

外部サービスを活用したオンボーディングのメリット

SaaS事業者が、オンボーディングの外部サービスを活用することによって得られる主なメリットは次のとおりです。

・SaaS事業者側の社員の負担を軽減できる
外部サービスの活用によって、オンボーディングを自社で提供する必要が低くなるため、オンボーディングにかかる工数を必要最低限に抑えられます。

自社社員の負担が軽減するため、残業時間を削減して職場環境を改善する、リソースをより創造的な業務に集中させて新たな事業の創設に寄与するなどの効果が見込めます。

・解約率低減(チャーンレート削減)による利益向上が期待できる
オンボーディングを専門家に任せることによって、きめ細やかなサポートが可能になるでしょう。

その結果、顧客の不満や疑問にもらさず対応できるようになり、解約率の低減、利益向上が期待できます。
※解約率については「チャーンレートとは?その種類やSaaSビジネスに欠かせない理由を解説」をご覧ください。

・サービスによっては顧客のセルフオンボーディングを促進できる
「システムの画面内で操作方法を表示する」リアルタイムナビゲーションなら、自身での操作方法の習得が容易になるため、顧客のセルフオンボーディングを促進できます。

顧客側の事情によりオンボーディングの参加率が低くなる課題も解決でき、システム利用の促進・属人化防止にもつながるでしょう。

だれもが理解しやすく満足できるようなオンボーディングの提供が可能になれば、サービスの活用が浸透し、顧客のデジタルアダプション(定着化)の実現・推進に貢献できます。

デジタルアダプションを推進するツールを「デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)」といいます。

詳しくは「デジタルアダプションプラットフォームとは?そのメリットと導入時の注意点」をご覧ください。

サービスを活用したSaaSビジネスのオンボーディング

前章で述べたように、オンボーディングをサポートするサービスとしては、代行サービスやツールの提供などがあります。これらのサービスを活用してオンボーディングを進める際に注意する点は次のとおりです。

・自社におけるオンボーディングの現状・課題を把握する
自社が現状どのようにオンボーディングを実施しているか、そこでどんな課題があるかを把握して、そのうえでどこまでのサポートを求めるかを明確にします。

・外部サービスの具体的なサポート内容を把握する
提供を受けるサービスの具体的なサポート内容が、自社サービスのオンボーディングに合っているかを把握します。

ツールの場合は「操作方法は難しくないか」「入力箇所はわかりやすいか」などの操作感も確認しましょう。

・費用対効果を検討する
外部サービスの活用にはさまざまなメリットがありますが、導入による効果をサービス活用コストが上回ってしまえば意味がありません。

費用対効果は必ず検討し、サービスにかかるコストと導入による効果を明確にします。

・定期的に効果検証を実施する
外部サービスの活用により、「社員の負担は減ったか」「解約率は下がったか」「利益は向上したか」などを定期的にチェックし効果を確認します。

課題があれば、一緒に改善を行える企業であるかも重要です。満足度の高いオンボーディングをともに提供するパートナーとなりえる企業を選択します。

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サービスを活用し、オンボーディングの満足度を上げよう

SaaSビジネスにおいて、顧客満足度を向上させ、継続的な関係性を構築することは、企業の利益に直結する重要なポイントです。

そのためにはサービス・システム導入時のサポートが重要になるため、だれもが理解しやすく満足できるオンボーディングを実施する必要があります。
効果的なオンボーディングが実現すれば顧客が定着し、利益の向上も実現するでしょう。

ただし、オンボーディングを自社のみで実施するのは、手間やコストがかかるうえ、社員の負担も増大します。

そこでおすすめなのが、オンボーディングをサポートするサービスの活用です。
紹介した具体的なサービス内容のうち、できるだけ人手をかけずに効率的なオンボーディングを実現する方法が、「システムの画面内で操作方法を表示する」リアルタイムナビゲーションサービスです。

このサービスはセルフオンボーディングにも有効で、顧客のサービス・システム活用定着とカスタマーサクセスの業務工数削減につながります。
SaaSビジネスでのオンボーディングに課題を感じている場合、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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