Salesforceを導入するなら!ステップとポイントをご紹介

社内システム担当者向け

こんにちは!
従業員向けシステム定着を実現、システム価値を最大化する「テックタッチ」ライターチームです。

事業拡大による企業成長や業務効率化のために、ITツールや最新テクノロジーを導入することは多く、そのようなツール・サービスを提供する企業も多数存在します。

なかでも「Salesforce」は、世界トップシェアを誇るビジネスアプリケーションです。
しかし、ビジネスにどれだけ有用なツールでも、うまく活用できないと利用者の混乱を招き、逆に業務の効率を下げてしまう懸念もあります。

今回は、Salesforceがどのようなシステムなのかを紹介するとともに、導入を成功させるためのステップとポイントをお伝えします。

SFAを活用定着に導く最新手法とは?

 

Salesforce(セールスフォース)で実現できること

Salesforceは世界トップシェアを誇るクラウド型ビジネスアプリケーションで、顧客管理ソリューションとして企業と顧客間をつなぎ、顧客情報を一元管理して共有できるCRMプラットフォームです。

アメリカに本社を構えるセールスフォース・ドットコム社によって提供されていますが、そのソリューションは幅広く、自社のニーズに応じて必要なツールを選択できます。
また柔軟性も高く、独自のカスタマイズを行ったり、自社ツールと連携したりすることも可能です。
※セールスフォースのメリットについては「世界の企業で導入されている Salesforce(セールスフォース)!何がすごいのか?」をご覧ください。

Salesforceには次のような機能を備えたソリューションがあります。

Sales Cloud
取引先との商談履歴、案件管理、営業日報の作成、顧客情報などを一元的に共有・管理することで、営業支援を行います。案件の進捗状況や見積もりなどを可視化し、成約をサポートします。

Pardot
Salesforceと一体型のマーケティングオートメーションツールで、BtoBマーケティングに特化しています。

例えば、Webサイトから有望な見込み顧客を発掘し、獲得へつなげるといったことが可能です。

Service Cloud
カスタマーサクセス業務向けに、顧客情報や対応事例などを集約したプラットフォームです。

電話とコンピュータの連携により、顧客からの電話と同時に顧客情報を確認できたり、豊富な事例からスムーズに回答を見つけて顧客に必要な情報を提供できたりします。

Marketing Cloud
マーケティングを支援するプラットフォームで、Webサイトの閲覧履歴や購入情報などの顧客情報を一元化します。

取得した情報を分析して顧客の理解を深めることが可能です。それによってメールやSNSで配信する情報を絞り込み、顧客に合った手段で情報を配信できます。

Commerce Cloud
ECサイトにおいて顧客が買い物しやすい導線や、モバイル決済システムなどを提供するEコマース支援プラットフォームです。

データ管理やセキュリティ保護の機能も充実しています。

Tableau
データ分析の機能を備えたプラットフォームです。顧客情報やシステムのセキュリティ情報など、ビジネス全体のデータを一元化、かつ可視化します。
データ集約・分析によるビジネス支援を行うことで、データにもとづく意思決定を可能とします。

Slack
ビジネス用のメッセージプラットフォームで、ビジネスにおけるコミュニケーションを円滑化します。

必要なデータやアプリをひとつのワークスペースに集約し、社内外を問わずチームをまとめます。

Salesforce Platform
Salesforceのカスタマイズ用プラットフォームであり、アプリケーションの構築、実行、管理、最適化を一括管理できます。

自社アプリをモバイル対応にする、顧客コミュニティを構築するなど多くの開発をサポートします。

MuleSoft Anypoint Platform
あらゆるシステムからデータを引き出し統合するソリューションです。
Salesforceの各機能や自社のシステムなどを結合・連携し、ひとつのプラットフォームに統合することが可能です。
各機能とデータを最大限活用することで企業活動を支援します。

上記のようなソリューションを取り入れることで、データを活用した意思決定やマーケティング施策が打ち出しやすくなります。

また、情報の一元化によって、営業活動の効率化や他部門との連携強化が進みます。
カスタマーセンターでは、品質向上により顧客満足度の向上が実現するでしょう。

自社の強みを生かす、もしくは課題を解決するなどの目的に応じて、さまざまに活用することが可能です。

SFAを活用定着に導く最新手法とは?

Salesforce導入を成功させるための6ステップ

Salesforce導入の検討から利用の定着までのステップを説明します。

ステップ1:導入目的の設定

自社の収益モデルが、Salesforceになじむかを精査することが必要です。
Salesforce導入の理由・目的を明確にし、どのように活用するかを全社の共通認識とします。

また、必要な機能を選定し、導入後に効果を測定する際の基準とする指標を用意しておきます。

ステップ2:要件定義と実装

要件定義を行い、実装します。スムーズな導入のためには、このプロセスを迅速、かつ丁寧に行わなくてはいけません。
経験・スキルのあるメンバーを集めてプロジェクトを推進します。

要件定義
導入範囲、必要な機能、業務プロセス、既存ツールとの連携などの要件定義を作成します。

実装
Salesforceの導入設定作業です。実際に使いやすいツールになるよう設定とレビューを繰り返します。
このとき、社内の意見を吸い上げる仕組みもつくり、要件定義・実装に反映させる必要があります。

自社だけで進めることが困難な場合は、導入支援を行う企業や外部コンサルタントの利用を検討するとよいでしょう。

ステップ3:サポート体制の構築とマニュアル整備

要件定義と並行して、下記のようなサポート体制やマニュアルも準備しておきます。
導入初期は特に手厚いサポートを準備して、現場の混乱を避けなければなりません。

  • 社内ユーザーからの問い合わせ窓口の整備
  • セールスフォース・ドットコム社もしくは導入支援企業のサポート体制の確認
  • FAQや簡易マニュアルの整備

ステップ4:導入トレーニング(オンボーディング)

導入後、システムを円滑に運用するためにトレーニングを実施します。
事前に、部門ごとの代表者を決めておきましょう。
部門ごとに代表者を置いておけば、トレーニングの管理や進行が行いやすくなります。

トレーニング実施で得られたフィードバックを、マニュアルに反映させることも重要です。
マニュアルを社内で共有することで、トレーニングに参加していない社員もトレーニングを受けた場合と同等の効果を得ることができます。

ただし、導入トレーニング自体には、次のような課題が生じることがあります。

  • トレーニングの準備から実行までに膨大な時間がかかる
  • 開催しても参加率が低い

トレーニングを開催しても「時間的余裕がない」「出勤日数の少ない従業員が多く、全員参加できる日程で開催するのが難しい」など、参加率が低くなってしまう懸念があります。

またオンライン参加者の場合、操作がわからなくなったときに、その場で指導することが困難なため、円滑なトレーニング実施が難しくなり、時間だけを浪費することになりかねません。
このような場合は十分なフィードバックを得られず、マニュアルやトレーニングの質にマイナスの影響を与えるおそれがあります。

トレーニングの実施が困難で、質の高いマニュアル作成、トレーニングの提供が難しい場合におすすめしたいものがあります。

それは「システムの操作をリアルタイムにナビゲーションするサービス」です。
このサービスは、ユーザー自身が使い方を学べる、いわゆるセルフオンボーディングの実現を助けます。

セルフオンボーディングが実現すれば、マニュアル作成の必要性を低くすることができます。
結果的にトレーニングやマニュアル作成の負担を軽減でき、Salesforceの導入を効率的に行うこともできるでしょう。

システム導入時のトレーニングを意味する「オンボーディング」についての詳細は「SaaSビジネスに欠かせないオンボーディング!実施方法とポイントについて解説」をご覧ください。

マニュアル作成についての詳細は「マニュアル作成のメリットと課題、運用時のポイントを解説」をご覧ください。

≫≫【2024年】SaaS向けオンボーディングツールのおすすめ10選を比較

ステップ5:活用の推進

導入後も既存システムを利用し続ける社員が出ないよう、定期的に新システムの利用を呼びかけます。

新システムへの移行が進まない場合は、個別の聞き取りやアンケートを実施するなど、現場の意見を取り入れて運用方法を見直します。
費用対効果を確認し、Salesforceを使いこなすことができているかの確認も必要です。

導入後も新たな機能の追加や、さらなるカスタマイズが必要になることもあるので、PDCAサイクルが回せる体制を整えます。

ステップ6:定着化に向けた取り組み

社内で利用状況や活用方法などの情報共有を行います。

定期的なトレーニングとフィードバック、フィードバックをもとにしたマニュアルやトレーニング内容の改善によって、定着化の精度を高めていきます。

このような取り組みを継続することによって、全社員がSalesforce導入のメリットを理解し活用できるようにしていきます。
導入したシステムの定着(デジタルアダプション)を推進するためのサービスを活用してもいいでしょう。

先に紹介した「システムの操作をリアルタイムにナビゲーションするサービス」も、定着化をサポートするサービスのひとつです。
定着化を全面的に支援するサービスを、「デジタルアダプションプラットフォーム」といいます。

詳細は、「デジタルアダプションプラットフォームとは?そのメリットと活用のポイント」をご覧ください。

Salesforce導入・定着をスムーズにする5つのポイント

Salesforceの導入では、上述の通り正しいステップを踏むことが重要ですが、効率的でスムーズな運用を進めるためにいくつかのポイントがあります。

ポイント1:事前準備を入念に行う

Salesforceを導入しても、思うような効果を得られないこともあります。
求める効果を得るためには、事前に次の項目を検討しなくてはいけません。

自社の課題がSalesforceで解決できるか確認する
自社の課題を整理し、「何を解決したいか」を定義したうえで、その課題をSalesforceで解決できるかを見極めます。

導入する場合の導入範囲を確認する
Salesforceは多機能で柔軟性が高いので、必要以上に導入範囲を広げてしまうかもしれません。

しかし、規模が大きくなるほどシステムが複雑になってしまうため、現場で扱いきれなくなるリスクが生じます。
まずは導入を検討している製品の標準機能を理解し、最大限に活用していくことを前提とします。

それでも必要とする機能が不足する場合は、その部分のみ機能の追加を検討することで、必要とする機能・範囲での導入ができるでしょう。

得られる効果と導入コストを比較する
導入後の利用コストも考慮し、得られる効果がコストに見合うのかを確認します。

標準機能を最大限に活用すれば、カスタム開発や機能追加の手間を軽減できるため、低コスト運用につながります。

ポイント2:現場の意見を収集する

利用の定着化には現場の協力が不可欠です。
そのため、「現場が求めている機能」「必要のない機能」などの情報を収集して整理することが必要となります。

事前にSalesforceの導入目的や現場にとってのメリットを説明し、現場の理解を得ておくことも重要です。

導入後も現場の意見の収集を継続し、マニュアルや運用方法を改善していきます。
常に情報は共有し、現場の意見を反映させながら導入・改善を進めることで、「意見を出すほど業務がしやすくなる」状態を目指します。

ポイント3:計画性のある導入スケジュールを立てる

現場の負担を考慮し、無理のない導入スケジュールを検討しなくてはいけません。次のような内容をスケジュールに含めます。

  • 自社が求める仕様のシステムになっているかを確認するための、定期的なテスト期間
  • トライアル版で事前に使い勝手や機能について確認・検討する期間
  • 導入後スムーズに運用するために行う、事前の現場向けトレーニングの日程
  • 導入後の効果測定をする日程

導入までのスケジュールだけではなく、導入後に目的を達成するまでのスケジュールを立てます。

ポイント4:運用チームを立ち上げる

円滑に導入が進むよう、運用チームを結成しましょう。
運用チームが旗振り役となり、全社横断的に業務フロー、運用ルールを整理し、周知します。

各部署にも担当者を配置し、運用チームに問い合わせが殺到しないような対策も必要です。
運用チームの体制づくりだけでなく、部署間の連携強化なども検討しましょう。

ポイント5:外部のサポートやコミュニティを活用する

導入支援会社のカスタマーサポートとの密なコミュニケーションをとり、Salesforceが運営する各種コミュニティや勉強会を活用しましょう。

自分たちだけですべてを解決しようとするのではなく、外部の知見も参考にしながら導入や定着を効率的に進めていきます。

Salesforce導入における失敗例についての詳細は「Salesforce導入の失敗例とは? 原因を知って対策を!」をご覧ください。

ポイントを押さえてSalesforceの導入を進めていこう

Salesforceの導入には、一定の時間・社内リソースが必要となり、導入後は運用コストが継続的に発生します。

導入するならば、製品の機能を最大限に生かして効果を得るための取り組みをする必要があります。
そのため、事前にポイントを押さえて準備を徹底します。かつ、正しいプロセスを経て導入を進め、効果を得られるようにしましょう。

テックタッチでは、システムの操作をリアルタイムにナビゲーションするサービスを提供しています。

それによってシステムを正しく使いこなすことができるだけでなく、システム導入時のトレーニング(オンボーディング)の負担を軽減し、マニュアル作成の必要性を低くすることも可能です。
Salesforce導入時に活用すれば、円滑なシステム運用に役立ちます。

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