UX設計とは?SaaSサービスにおけるUX設計の重要性と設計時の注意点を解説

SaaS事業者向け

こんにちは!
CS工数削減、ユーザーのセルフオンボーディングを実現する「テックタッチ」ライターチームです。

数ある競合のなかからユーザーに自社商品・サービスを選択してもらうには、さまざまな施策が求められます。
SaaSサービスにおいて、UX設計はそのなかでも重要なポイントのひとつです。
自社商品・サービスを通じていかに最高の体験を提供できるかは、競合との差別化に欠かせない要素のため、しっかりと検討したうえで設計しなければなりません。

そこで今回は、特にSaaSビジネスにおけるUX設計の概要と重要性を見つつ、設計時の注意点や全体のプロセスを解説します。
SaaSビジネスで解約率低減を目指す際の参考にしてください。

今注目のチャーンレート改善のポイントとは?

 

UX(ユーザーエクスペリエンス)設計とは?

UXとはユーザー体験を意味する略語で、ユーザーがある商品・サービスを利用した際に得られる一連の体験を指します。
ユーザーが自社の商品やサービスを通して最高の体験を得たと感じてもらうための取り組みを、UX設計といいます。

一般的に、企業がUX設計を行う目的は、ユーザーに最高の体験を提供することです。
UX設計が適切に行われれば、ユーザーは自社商品・サービスを購入・利用し、満足度が向上した状態となります。
最終的には、競合のなかから自社の商品・サービスを選択してもらうことがゴールです。

SaaSサービスにおけるUXの重要性

従来の、購入してもらうことを目的とする「買い切り型」のビジネスモデルでは、購入の段階で売上が発生します。
しかし、継続利用型のSaaSビジネスの場合は、長期契約によってLTV向上させることが重要です。
プラン料金や年間利用料などを抑えたビジネスモデルであれば、一定期間以上の継続利用によって初めて利益が発生するため、継続して優れた体験を提供し続けなければなりません。

そのために重要になるUX設計のフレームワークが「UXハニカム」です。
UXハニカムは、優れたUXの設計に求められる次の7つの要素を蜂の巣のような構造図で示したものです。

1.役に立つ
ユーザーにとって価値のある商品・サービスか、ユーザーの問題解決につながる機能を有しているかなど

2.使いやすい
初心者でも直感的な操作が可能か、ストレスなくさまざまな機能を使えるか、間違えた使い方をした際にはすぐにエラーメッセージが表示されるかなど

3.探しやすい・見つけやすい
商品・サービスを使用中に、探しやすい仕様になっているか、必要としている機能をすぐに見つけ出せるかなど

4.好ましい
多くのユーザーが好むようなデザインか、独特で興味をひくようなデザインかなど

5.アクセスしやすい
身体的、精神的な能力にかかわらず、誰もが簡単にアクセスでき、利用できるかどうか

6.信頼できる
ユーザーの問い合わせに対して誠実に対応しているか。正しくない、もしくは最適でない使い方を案内していないかなど

7.価値がある
価格に見合った価値の提供ができているか。
商品・サービスの利用により、質的な満足だけではなく、精神的な満足感を提供できているかなど。

SaaSビジネスは通常、継続利用してもらうことで利益を出すビジネスモデルです。
上述の7項目は、どれも継続利用につなげるために欠かせない要素です。

つまり、UXハニカムを理解し、自社商品・サービスの品質向上に努めることが、SaaSビジネスの成功に必須のポイントだといえるでしょう。

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UX設計時の注意点

SaaSビジネスでのUXの設計において、最高のユーザー体験を提供するためには、いくつかの注意点が挙げられます。

UIも同時に検討する

UXを設計する際にはUIも同時に検討する必要があります。UI(ユーザーインターフェース)とは、商品やサービスとユーザーとの接点を意味します。
デザインやレイアウトといった外見にかかわる部分のほか、操作性もUIに含まれます。

例えば、ビジネスで利用する業務システムであれば、画面のレイアウトや色使い、フォントのほか、機能の豊富さや操作のしやすさなどのユーザーとの接点すべてがUIです。
つまり、UIはUXの一部に含まれるため、UXを設計する際は、UIの設計も同時に検討しないと、ユーザーに最高の体験を提供することはできません。

UIとUXの概要や関係性について詳しくは、「UI/UXはSaaSビジネスの重要な要素!改善のポイントや方法とは」をご覧ください。
また、UIの改善については、「UI改善の重要性と適切に改善するポイントとは?SaaSビジネスを例に解説」をご覧ください。

ユーザーニーズを意識する

UX設計では、商品やサービスに応じて、重視する要素に優先順位をつけて取り組んでいかなくてはなりません。
例えば、業務システムであれば、デザインよりも使い勝手や有用性を優先する必要があるでしょう。
商品・サービスによりユーザーが求めるものは異なるため、常にユーザーのニーズを意識して設計を行うことが重要です。

ゴールを明確にし、効果検証を徹底する

SaaSビジネスでは、解約率〇%低減、アップセル〇%向上など定量的なゴールを設定し、ゴールの数字を達成するために常に改善と効果検証を繰り返します。

既存ユーザーの維持を重視する必要があるため、常に既存ユーザーの利用状況を確認し、不満が多い箇所の特定と改善が欠かせません。
改善後は、一定の間隔で効果検証を実施し、改善の効果が出ているかを確認します。
UXには終わりがないため、改善と効果検証を繰り返していくことにより、ユーザー体験を向上し続けていくことが重要です。

UX設計時の全体のプロセス

一般的なUX設計の流れは次のとおりです。

1.ゴールの設定
UX設計において、何をゴール(KPI)とするのかを明確に設定します。
その際に重要なポイントは、客観的に到達の有無が判定できる数値目標を用いる点です。

SaaSビジネスの場合は、契約率、解約率、アップセル・クロスセル数、LTVのほか、MRRやARR、NRRなどをKPIとして設定します。

解約率について詳しくは「チャーンレートとは?その種類やSaaSビジネスに欠かせない理由を解説」を、LTVについて詳しくは「LTVとは?計算方法やLTV向上を実現させる方法を解説」をご覧ください。
また、MRR・ARRに関しては「MRR、ARRとは? SaaSビジネスに欠かせない指標の改善ポイントを解説」を、NRRに関しては「NRR(売上維持率)とは?既存顧客維持を実現しSaaSビジネスを成功させるポイントを解説」をご覧ください。

2.ユーザーニーズの調査・分析
自社商品、サービスのターゲットとなるユーザーのニーズを調査・分析します。
ペルソナ設定、既存ユーザーへのアンケートなどを実施し、その結果からニーズの分析をします。

3.プロトタイプの制作
ユーザーニーズの分析結果を基に、商品・サービスのプロトタイプを制作します。
使い勝手や機能、デザインなど、もっとも重視する部分をまず制作し、そこから制作範囲を広げていくと、ユーザーニーズから大きくぶれることはないでしょう。

4.テスト運用
制作したプロトタイプを使ってテスト運用を実施します。
実際にユーザーに参加してもらい、意見を聞きながら調整していきます。
テスト運用の結果を、最終的な商品・サービスに落とし込みます。

商品・サービスのUX向上に加えユーザー自身のシステム活用も重要

UXとはユーザーエクスペリエンスの略称で、具体的にはユーザーが商品・サービスを利用した際に得られる一連の体験を指します。
UXの向上は業種を問わず、どのような商品・サービスにも求められますが、特に継続的な利用で利益を生み出すSaaSビジネスでは欠かせない要素といえるでしょう。

UXを向上させるには、設計段階でゴール設定やユーザーニーズ分析などを行い、商品・サービス自体の使いやすさを向上させる必要があります。
しかし、商品・サービスを改修することでUX向上を図る場合、開発工数がかかってしまいます。

そのような場合におすすめしたいのが、Webシステムを活用する際、画面にナビゲーションや使い方の説明を表示させる「テックタッチ」です。
これによって、開発工数を抑えてUXを改善し、ユーザー自身のシステム活用を促せます。

「テックタッチ」は、非エンジニアでも、提供しているWebシステム上にデジタルガイドやツールチップを表示させられるため、ユーザーは迷わずに簡単にシステム操作が可能です。
ナビゲーションの作成もプログラミングの知識を必要とせず簡単に行え、サポート担当者やカスタマーサクセス担当者が、顧客の声を元にスピーディーにUX改善施策を進めることができます。

また、ユーザーによるシステム利用動向を可視化し、活用されていない機能や、非効率な操作を発見します。
それによって、ユーザー目線でのUX改善をアジャイル方式で進めることが可能です。

UX設計でお悩みの際は、ぜひ「テックタッチ」の活用をご検討ください。

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