伝えたい情報はサービス画面上で周知、問い合わせ件数削減や新機能の利用率向上を実現
- オンボーディング工数の逼迫
- 新機能を周知する体制が確立できず、サービスアップデートが活かされない
- システム画面上にツールチップを設定、ユーザーが抱く不明点の解消をシステム上で完結
- 新機能のメリットや背景、操作案内をシステム画面上に自動で表示
- ユーザーが自走して機能設定、CS工数を削減
- 新機能の認知率が約30倍、設定率が6倍に
導入前の課題
ヘルプページに答えがあるはずの問い合わせが売上にまで影響
株式会社ベーシック(以下、ベーシック)は、Webマーケティングにおける課題を解決する事業を展開しています。提供しているサービスは主に3つで、BtoBマーケティングツール「ferret One」、フォーム作成管理ツールの「formrun」、Webマーケティングメディア「ferret」です。
これらのうち、テックタッチ社の提供する「テックタッチ」を活用しているシステムが「ferret One」です。「ferret One」は、CMSやMAを備えたオールインワン型BtoBマーケティングツールで、大きな特徴としてカスタマーサクセスによるノウハウ面でのマーケティングサポートがあり、Webマーケティングの初期戦略の設計からリード獲得までをトータルで支援するサービスとなっています。
私は、お客様が「ferret One」を用いて目標達成していただくための企画・推進を行っているほか、より効率的なカスタマーサクセス体制にするための施策強化といった業務も担っていまして、施策を推進していく中でいくつかの課題に直面していました。
まず大きな課題のひとつが、オンボーディング工数の逼迫です。本来ならヘルプページと動画を利用すれば解消される場合でも、多くのお客様が「とりあえず」オンボーディング担当者に問い合わせる、という選択をしてしまうという状況がありました。カスタマーサクセスひとりあたりの対応社数には限界があるため、サポート対応の負荷が増加すれば、本質的な価値提供の時間が少なくなってしまう恐れがあります。
加えて、「ferret One」は常にアップデートをしており、直近では新機能も積極的に提供していますが、リリースを周知しても活用があまりされていませんでした。アップデートのお知らせはメールで周知しており開封率も高い水準ではあったのですが、実際に機能を活用してもらうためには、もう一押し足りないという感覚もありました。
オンボーディング工数の削減方法と、効率良く機能周知・活用を促せる方法を検討していた中で、いずれも実現できるツールとして「テックタッチ」の導入を決めました。
活用方法と効果
高いメンテナンス性でアップデートに伴う改修作業から社員を解放
「テックタッチ」導入時に、いくつかのツールと比較検討していました。「テックタッチ」が他社ツールと比較して優れていたのは、高いメンテナンス性です。「ferret One」は多機能である一方で、アップデート時に大きな改修が入ることも少なくありません。「テックタッチ」では、ガイド機能によってシステム上にチュートリアルを表示することができますが、「ferret One」の改修時に「テックタッチ」の設定も改修するのであれば、結局カスタマーサクセスの工数はかかってしまいます。しかし「テックタッチ」では、柔軟に要素指定ができるため改修に伴ってガイドを修正しなくても済みますし、修正が必要な場合であっても軽微な対応で済ませることが可能でした。
また、使いやすさも大きな魅力です。導入直前は、「テックタッチ」の操作方法をキャッチアップできるか不安はありましたが、直感的な操作画面で非常に使いやすく、初めてシステムに触れて1週間後には「テックタッチ」を使いこなすことができました。
「テックタッチ」では、当初の課題であった「オンボーディング工数削減」と「機能周知」について活用ができており、いずれも効果を実感しています。
まず、「オンボーディング」では、「よくある不明点」や「戸惑うポイント」をシステム上で解決できるように、システム画面上の該当箇所に案内を表示できるツールチップ機能を活用して、システムの使い方を伝えています。それでも悩みが解消できない場合でも、問い合わせをする前に、活用方法を紹介しているサポートコンテンツサイトを見ていただけるように誘導しています。
システムの使い方を当社から押し出せるようになったことで、お客様が事前に機能を把握してくれている事例が増え、お客様が自走して機能設定を進めていただけることでカスタマーサクセスの対応負荷を軽減させることに成功しました。
また、「機能周知」については、新機能リリース後に「ferret One」を利用されるお客様の画面上に、ガイド機能を活用した新機能情報を表示させています。
お客様への機能周知ガイドの表示有無によるA/Bテストを行った結果、認知率において約30倍、設定率において6倍と、「テックタッチ」活用による認知率/設定率の効果を実感しています。
実際に、お客様からも「チュートリアル(「テックタッチ」におけるナビゲーション)があったから、自分で操作できました」、「設定がとても楽でした」、「普段は分からなかったらシステムの画面をすぐ閉じるけど、今回はシステムの画面を閉じなかった」などの声をいただいており、手ごたえを感じております。
今後の展望
高い生産性で事業成長できる組織に
お客様のマーケティング課題の解決をさらにスピードアップさせていきたいと考えています。「ferret One」は豊富な機能を駆使することで、マーケティング施策を成功させる力を持っていますが、お客様がマーケティングに課題をお持ちであればあるほど、「どこから手を付けるべきか分からない」という状態になってしまいます。このようなお客様にも「テックタッチ」を活用することで、最適なプロセスを最短で案内することができ、これまで以上の価値提供ができると考えています。
また、社内においても、サポート業務の効率化をさらに実現できる「テックタッチ」の活用方法を企画していきたいですし、カスタマーサクセスの業務効率化につなげることを目指しています。効率化できた分のリソースを付加価値の高い業務に集中することで、事業成長できる組織にしていきたいです。