従業員が迷うことなくシステムを活用できるようになり、DNPのDXの推進に寄与
・経費精算システムを導入したものの業務への定着化が進まない
・経費精算システムの問い合わせ率や差し戻し率が下げ止まっていた
・社内通達やマニュアル等で周知していた事項をシステム画面上に表示
・使用頻度の高い申請をデジタルガイドで半自動化
・従業員が迷うことなく操作できるようになり、差し戻し数の減少を実現
・オペレーションの手間を削減でき、従業員の業務効率化に大きく貢献
導入前の課題
DX推進のなかで生じた、従業員における業務定着化の課題
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、1876年に創業し、印刷と情報の強みを基盤に、国内外の社会や生活者のさまざまな課題に対するソリューションを提供しています。その中で、情報システム部門では「デジタルを最大限に活用し、ビジネス・業務プロセスと働き方をアップグレード」というミッションのもと、DNPグループ全体のDXを推進しています。ここ数年のコロナ禍を好機と捉え、社内システムにおけるSaaSの積極採用を開始し、自前主義からの脱却に取り組んでいます。
導入後に浮かび上がったのが、従業員の業務定着化が難しいという課題です。海外のSaaSはUIやルールが日本の商慣習に合わないことがありました。このような課題に対し、膨大な量のマニュアル作成や、長時間にわたる導入研修、ヘルプデスクの人員整備といった対策をとりました。しかし効果は限定的で、問い合わせ率と経理担当者による差し戻し率ともに下げ止まりしていました。
決定的な打ち手を欠いていた状態の中、何か効果的なソリューションはないだろうかと検討している時に、DAP(デジタル・アダプション・プラットフォーム)という領域を知り、「テックタッチ」に出会いました。
当初は、単なるナビゲーションツールとしてしか捉えていませんでした。しかし、「テックタッチ」が実際に稼働している様子を見て、様々な業務のコスト削減や、データ経営の促進といった、経費精算DXの本来のねらいに貢献する強力なツールだと分かりました。
導入にあたっては、「テックタッチ」が持つ経費精算システムに対する知見の豊富さや、既に用意された効果的なテンプレートを活用することで、わずか3ヶ月でコンテンツ作成から導入を完了することができました。
活用方法と効果
操作が必要なタイミングで注意喚起を表示、差し戻しの減少に寄与
「テックタッチ」を活用することで、社内通達やマニュアル等で周知していた事項を、即座に、そして確実に従業員へ周知することが可能になりました。例えば、定期的な人事異動に伴う、経費精算の注意事項・承認ルートの変更の周知に「テックタッチ」を活用しています。従来であれば、掲示板・メール等でお知らせをしていましたが、なかなか従業員に届かず、サービスデスクへの問い合わせ件数の増加に繋がっていました。そこで、「テックタッチ」を使い、経費精算システムを開くとすぐに注意事項が表示されるようにすることで、従業員が迷うことなく、新しいルールに従って操作ができるようになりました。
他にも、電帳法要件の注意喚起にも「テックタッチ」を活用し、注意が必要となる操作を実行するタイミングで注意喚起を表示させることで差し戻しの減少につなげています。
また、交通費精算といった利用頻度の高い操作に「テックタッチ」のデジタルガイドを適用することで、半自動で精算が完了できる仕組みができ、従業員の業務効率化に大きく貢献しています。従業員からも「使いやすくなった」「わかりやすくなった」といった好意的な意見が多数寄せられています。
今後の展望
「テックタッチ」を他システムにも展開、DNPのDX推進における基盤に
「テックタッチ」とのさらなるコラボレーションを模索していきたいと考えています。まずは、「テックタッチ」の強力な分析ツールによって、経費精算システム上での情報を収集し、より大きな効果を出すための施策検討につなげていきます。これを進めていくことで、マニュアルレスや導入教育不要な状態を実現できると思っています。そして、その知見をもとに他の業務プロセスSaaS、例えば営業支援システムや人事・人財管理システムにも「テックタッチ」を導入し、本来の効果を発揮するためのツールとしても活用していきたいです。
さらに、DNPのビジネスとのコラボレーションも目指していきたいと考えています。DNPが得意先企業に提供しているサービスに「テックタッチ」を組み込むことで、UI/UXの面で他社のサービスとの差別化につなげることも検討しております。
社内の業務効率化からビジネスへの貢献まで、「テックタッチ」とさらに連携してDXの推進に邁進していきます。