日本におけるDXの現状と課題、その解決方法

DX

こんにちは!
DXのラストワンマイルを埋め、システム価値を最大化する「テックタッチ」ライターチームです。

デジタル技術の革新によって、ビジネスモデルの変化や社会変容が世界的に起こっています。
日本でもDX(デジタルトランスフォーメーション)が注目されるようになり、多くの企業がDX推進に取り組むようになりました。

しかし、DX推進を阻害するさまざまな課題を解決しなくてはいけないため、多くの企業が苦戦しています。
実際に、どのような課題があるのでしょうか。日本におけるDXの現状を確認するとともに、DX推進における課題とその解決方法を紹介します。
※お役立ち資料「なぜDX推進は失敗してしまうのか?DX推進失敗の原因とDX定着に必要なデジタルアダプションプラットフォームを解説」もあわせてご覧ください。

なぜDX推進は失敗してしまうのか? DX推進失敗の原因とDX定着に必要なデジタルアダプションプラットフォームを解説

 

日本におけるDXの現状

DX推進では、デジタル技術をビジネスに取り入れた独自のビジネスモデルの確立や、生産性向上などのメリットが見込まれています。
DXは企業競争力を高めるための重要な施策であることから、DX推進への取り組みを検討する企業が増えてきています。

しかし、経済産業省の「DXレポート2 中間とりまとめ(概要)」を見ると、DXに未着手またはDX途上の企業が多くあることが確認できます。
また、スイスの国際経営開発研究所(IMD)が2021年の世界デジタル競争力ランキングを発表しました。
これによると、日本は前年から順位を1つ落として64カ国中28位となり、世界から遅れをとっていることがわかります。
このような状況から、日本企業にとってDX推進は急務といえるでしょう。

さらに、経済産業省が2018年に公表した「DXレポート~IT システム『2025 年の崖』の克服と DX の本格的な展開~」も忘れてはなりません。
同レポートによると、このままDX化が進まなければ、2025年以降最大で毎年12兆円にものぼる経済損失が発生する可能性があるとされているのです。

DX推進のメリットについての詳細は「DXの定義とは?DX推進のメリットと手順を紹介」をご覧ください。

日本におけるDXの課題

日本企業がDX推進に取り組む際の障害となっている課題について見ていきます。

既存システムの老朽化とブラックボックス化

多くの企業で、既存システムの老朽化・肥大化・複雑化・ブラックボックス化が課題になっています。
従来多くの日本企業では終身雇用制度を採用していたため、技術者の企業間移動は限られていました。
そのため、新しい技術や運用方法を取り入れる機会が少なく、昔ながらのやり方が残りシステムの老朽化が進んだのです。

また、各企業で導入されたシステムは、他社のシステムと差別化して、より自社に適したシステムになるように独自のカスタマイズがされてきました。
その結果、システムの複雑化・肥大化が進み、既存システムを使いこなせる人材が不在になるブラックボックス化も発生します。

結果的に、拡張性や保守性が悪化しました。カスタマイズを重ねたシステムから新システムへの切り替えが困難になり、既存システムを使い続けて老朽化がさらに進んでしまう事態になっています。

人材不足

DXに取り組もうとしても、自社に専門知識を有する人材がいなければ進めることができません。
総務省「情報通信白書(令和3年版)」によると、DX推進の課題として最上位に挙がっているのが「人材不足」です。
デジタル技術が日々進化するなか、優秀な人材の確保は困難であるといえます。
企業は、下記のような理由で人材不足の解決に苦戦しています。

  • 自社で人材を育成したいが、教育できる人材がそもそもいない
  • 外部から新規採用を試みても、求める人材に出会うことができない

また、既存システムの老朽化とブラックボックス化も人材不足に拍車をかけています。
というのも、老朽化とブラックボックス化は業務効率の悪化を招き、数少ないIT人材のリソースをさらに奪うからです。
それによってますますIT人材の不足が深刻化します。

企業の理解不足

経営陣を含めてDXに関する理解が不十分で、DX推進の重要性を認識できていないことも課題です。
「DXとはデジタル化すること」と誤解しており、一部の業務をデジタルに変換しただけで満足して、DX推進を終わらせてしまうといったケースも見られます。
経営陣がDXについて正しく理解し、推進への強い意志を持っていなければ、現場にも意識は浸透しません。

経営陣がDX推進の指揮を正しくとれない場合、業務の滞りだけでなく、部門連携もしにくくなります。
例えば、システムを利用する作業部門(営業部門、設計部門、人事部門など)と、システムをつくるIT部門との間で連携がうまくとれない状態に陥ります。

作業部門がシステムに求めている機能をIT部門に正確に伝えられていなければ、ツールやシステムを作成しても普及しません。
部門ごとに異なるシステムを導入しているケースもあり、そのような企業では特に部門間の連携がとりにくくなっています。

なぜDX推進は失敗してしまうのか? DX推進失敗の原因とDX定着に必要なデジタルアダプションプラットフォームを解説

DXの課題に対する解決方法

課題を解決し、DXを推進するための方法を見ていきましょう。

DXの意義を経営陣が理解する

DXの効果には新たな企業価値の創造があります。
DXは単なるデジタル化ではないため、推進するためには中長期的な経営戦略・ビジョンが不可欠です。そのことを経営陣が理解したうえで、中長期的かつ戦略的な計画を立てます。

現場の理解を深め、DX 推進の意欲を高めることも重要です。
DX推進のための経営のあり方、仕組みを明確にし、経営陣が責任をもって現場へ周知しましょう。

IT人材の育成・体制を構築する

外部からの採用だけでなく、IT人材の育成や社内の教育にも力を入れます。
社内研修だけでなく、社外研修への参加を補助し、資格取得を推進することで技術の底上げを図りましょう。
長年システムを管理・運用してきたベテラン社員から、システムの管理・運用方法を引き継ぐことも大事です。
その長い経験のなかで培われたノウハウや必要な知識を受け継いでいけるように、世代を超えた社内交流を活性化させます。

このように、育成と属人化解消双方の観点から、幅広い人材がシステムの保守運用を行える体制を構築します。
体制を構築するためには作業部門とIT部門の情報共有やフィードバックなどの連携を充実させるのも効果的です。
定期的な意見交換会やアンケートを実施し保守運用に生かせるよう、事前に準備しておくといいでしょう。

市場のニーズを常に収集する

情報発信速度が高速化しネットワーク環境が整備されたことで、人々は簡単かつ速く情報を得ることができるようになりました。
企業も顧客や消費者以上の速度で情報を収集する必要性に迫られています。
また、ライフスタイルの多様化や社会変容などにより人々が社会に求めるものや市場ニーズも常に変化しています。

企業が今後生き残り発展していくためには、市場や顧客ニーズに対応した新しい価値のサービスやビジネスモデルを生み出していく必要があります。
そのためには、顧客ニーズの動向、市場全体の変化、競合他社や技術の進歩状況など、さまざまな情報を得ていかなければなりません。
得られた情報を多方面から分析して自社の強みとかけ合わせることで、顧客ニーズに応える新しいサービスやビジネスモデルを開拓していくことができます。

ITシステム・技術の最新情報を生かす

ITシステム・技術の進歩や変化は激しいため、常に最新の情報を収集します。
ITシステムを構築する際、システムの動向を把握し、新しい技術を積極的に取り込むことで、企業競争力を高めることになります。
ITシステムの最新情報を収集するだけでなく、他社事例を収集することも重要です。
同じ業界だけではなく、幅広い業界の事例を調べ、そのなかから自社の方針・システムに合った手法を実際に試してみましょう。

また、他社ではうまくいかなかった事例も収集・蓄積することをおすすめします。
自社で同じ失敗に陥ることを回避でき、他社の失敗事例を土台に、自社に合わせて改善したうえで取り込むことも可能です。

さらにDXで重要なのは、自社が導入するシステムを活用することです。
DX推進のために老朽化したシステムを刷新した場合は、ユーザーが新システムを使いこなせる状態にしなければいけません。

システム活用を促進するならば、ユーザーがシステムを使いこなすことをサポートする、デジタルアダプションプラットフォーム(DAP)がおすすめです。
DAPについての詳細は「デジタルアダプションプラットフォームとは?そのメリットと導入時の注意点」をご覧ください。
また定着化がどのようなメリットをもたらすかは「DXの実現に欠かせないデジタルアダプションとは?実現による効果と課題を解説」をご覧ください。

DXの課題は社内戦略を立案して解決しよう

日本のDX推進は、海外各国と比較して順調に進んでいるとはいえません。
しかし、変化の激しい世界経済のなかで企業が生き残っていくためには、DXの成功が必要不可欠です。
DX推進においてまだ解決すべき課題は多く、これらに対処するための取り組みを全社的に行っていく必要があります。
経営陣・現場が協力してDX推進を進めていきましょう。

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