Salesforce導入の失敗例とは?原因を知って適切な対策を!

社内システム担当者向け

こんにちは!
従業員向けシステム定着を実現、システム価値を最大化する「テックタッチ」ライターチームです。

「Salesforce」は、世界トップシェアを誇るビジネスアプリケーションです。

業務効率化や事業拡大などの目的で多くの企業で導入されていますが、導入が失敗に終わってしまうケースもよく見られます。
導入の効果を得ている企業もある一方で、失敗に終わってしまう企業もあるのはなぜでしょうか。

Salesforceの導入を成功させるためには、失敗例から学び、適切な対策をすることが重要です。
そこで失敗する原因と対策について、失敗例を交えてご紹介します。
※お役立ち資料「SFA(営業支援システム)で、営業を効率化させるための活用定着方法とは?」もあわせてご覧ください。

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Salesforce導入における5つの失敗例とその原因

Salesforce導入時・導入後における失敗例とその原因を見ていきます。

失敗例1:既存システムからの移行がなかなか進まない

導入後も、使い慣れているエクセルや紙ベースでの情報管理から離れられず、既存システムの継続利用によってSalesforceが定着しないケースです。

次のような原因が考えられます。

【原因】

導入メリットが周知されていない
Salesforceのメリットがわからないと、現場の社員にとって、既存システムから移行する意義が見いだしにくくなります。

そのため、日々の業務に追われるなかで新たなシステムの操作方法を学ぶ意欲が生じず、使い慣れている既存システムのほうがよいという考えが生じるのです。

現場の意見が反映されていない
日々使うのは現場の社員であるのに、マネージャーや部門長レベルの人たちだけで積極的に導入を進めてしまい、現場の意見が反映されていないことが原因です。

現場が求めている機能を把握せずに導入したために、結果として現場で使いづらいシステムとなり、現場で受け入れられなくなるのです。

失敗例2: システムが現場で使いこなされない

導入はしたものの、使い勝手が悪い・操作が難しくてわからないなどの理由で利用されなくなってしまうケースです。

次のような原因が考えられます。

【原因】

機能に関する調査が不十分だった
このような場合、「システムの内容・メニューボタンの配置などが業務上使いやすい構成になっていない」「必要な機能が備わっていない」といった問題が発生し、自社業務に適さない事態に陥ります。

また、導入後に入力項目が増え、現場の負荷が増大して業務効率が下がってしまうこともありえます。

Salesforceを使用する範囲を広げすぎてしまう
Salesforceは機能が充実しているため、それらをすべて取り入れようとして、逆に使い勝手を悪くしてしまうこともあります。

操作方法が複雑になり、それぞれの機能を使いこなせない事態に陥ってしまうのです。

トラブルが起きた際の体制が整備されていない
「ログインできない」「バージョンアップされない」「情報が連携されない」などのトラブルは必ずといっていいほど起こります。
トラブル発生時に、解決に時間がかかったり、解決できなかったりすると現場のストレスが蓄積し、利用への不安やシステムへの不信感が生じます。

最終的に利用意欲の低下につながってしまうのです。

失敗例3: 業務効率化や業務改善などの導入効果がなかなか見られない

新システムを運用しているものの効果が見られず、導入当初の目的が達成できない状態が続いているケースです。次のような原因が考えられます。

【原因】

Salesforceへの信頼感が裏目にでてしまう
Salesforceの機能性を知っており、効果に信頼感をもっているからこそ「導入すればなんでも解決できる」と誤解してしまう可能性があります。

Salesforce は「業務効率化」といった特定の目的を果たすためのソリューションとして導入するものです。
Salesforceで何ができて何ができないのかを整理せずに導入・運用を進めたために、目的の達成が難しくなるのです。

マニュアルや業務フローが整備されていなかったり複雑だったりする
このような場合、マニュアルや業務フローを理解することに時間をとられ、業務の効率化に結びつきません。
現場の社員が疑問や悩みを解決できず、Salesforceを使わなくなってしまうのです。

費用対効果の検討が不十分だった
導入前、導入後にかかる工数・負荷が把握できていないといった理由で、コスト削減の効果が明確にできなければ、効果検証が困難になります。

失敗例4: 部署間での情報共有やデータ連携がうまくいかない

導入後、部署間での連携がうまくいかず、会社全体としてデータが活用されていないケースです。
次のような原因が考えられます。

【原因】

部署ごとにSalesforceについての理解に差がある
全社的にITリテラシーの差が大きい、部署によってオンボーディングの実施状況に差がある、などの状態では部署間でSalesforceへの理解度や定着度が異なります。
部署によって定着化のレベルが異なると、 Salesforce の強みである情報の一元化やデータ連携も難しくなります。

部署内にSalesforceを使いこなせる社員が少ない場合、業務が該当社員に集中してしまう懸念もあります。

情報共有のための仕組みづくりができていない
部署間の連携まで考慮した運用体制が整っておらず、情報共有のための方法や手段が定まっていない状態です。

運用や連携を現場に任せてしまうことでこのような状態に陥ります。

失敗例5: 導入により現場の負担が逆に増えた

現場の負担を軽減するために導入したにもかかわらず、作業量が増えて逆に負担が大きくなってしまうケースです。
次のような原因が考えられます。

【原因】

現場の負担を減らすための仕組みづくりができていない
本来は、負担軽減のために事前トレーニングを実施したり、だれでも理解しやすいマニュアルを作成したりします。

しかし、そのような仕組みが検討されていないと、導入の負担ばかりが増えてしまうのです。また、特に負担が大きな部門の現状を把握できていなければ、負荷の改善につながりません。

システムの操作画面がわかりにくい
どこに何を入力したらよいかが見つけにくく、操作に迷ってしまい、入力に時間がかかってしまいます。

入力ミスや操作ミスをして、途中まで入力したにもかかわらず、最初から入力しなおす事態が起きることもありえます。

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Salesforce導入を成功させるための5つの対策

失敗例をみると、準備不足や運用体制を整えていないことが失敗原因と考えられます。準備不足を回避する方法、もしくは導入後にどう運用体制を整えていけばいいのかを紹介します。

対策1:社内で統一感を持って導入を進める

自社における現状の課題と、新システムを導入する目的を明確にし、経営陣、マネージャーや部門長レベルから積極的に説明して、社内全体の理解を得る必要があります。
既存の業務フローと比較して、Salesforceの導入により何が便利になるのか、つまり、導入によるメリットを丁寧に周知するのです。

また、導入に関する疑問・不安の解消に努め、実際にシステムを使う現場からの賛同を得ましょう。

対策2:自社に必要な機能を満たすツールを選択する

機能は多ければよいわけではなく、自社が必要としている機能を備えたツールを選ぶことが重要です。
導入により作業が増えれば業務負荷が増大するので、使う機能は絞り込まなくてはいけません。
デモ版を提供しているツールもあるので、活用して自社に適しているかを見極めるのもよいでしょう。

また、機能を最大限に生かせるよう、自社業務フローを機能に応じた内容に修正することも大事です。

対策3:マニュアルの活用を促す

社員の意見を反映させた、現場が理解しやすいマニュアルを作成します。
マニュアルは、だれもが参照しやすいように、目につく場所に保管します。

同時に、業務にかかる時間の目安や、データの取り扱いにおけるガイドラインなど、業務遂行に関する規定も作成・周知しておくとよいでしょう。

Salesforceの導入においてマニュアルは重要ですが、現場で活用されるマニュアルを作成するためには多大な時間と手間がかかることも事実です。
マニュアル作成のためのリソースを確保することが難しい場合は、操作ガイドをリアルタイムで表示するツールやサービスの導入を検討するのもよいでしょう。

操作ガイドがリアルタイムで表示されれば、マニュアルの必要性が減り、マニュアル作成にかかる工数削減にもつながります。
このようにマニュアル作成を支援するするサービスを、「デジタルアダプションプラットフォーム」といいます。

詳細は、「デジタルアダプションプラットフォームとは?そのメリットと導入時の注意点」をご覧ください。

マニュアル作成についての詳細は「マニュアル作成のメリットと課題、運用時のポイントを解説」もご覧ください。

対策4:機能や使い方が理解しやすいオンボーディングを実施する

だれもがSalesforceを活用できるように、社員のITリテラシーに合わせて難易度や実施方法を変えるなど、内容を工夫して丁寧にオンボーディングを実施する必要があります。
社員によって習得の差が出てしまうと、一部の社員に業務が集中してしまうおそれがあります。

そのため、部署ごとの定着率を把握し、すべての部署で定着化が進むよう、個別にオンボーディングを実施しましょう。

オンボーディングについての詳細は「SaaSビジネスに欠かせないオンボーディング!その手段とメリット」もご覧ください。

対策5:定着化に向けた運用体制を整備する

導入前の段階で、現場からのフィードバックを吸い上げて、運用方法やマニュアルを改善できる体制を構築する必要があります。

また、導入後には必ずといっていいほどトラブルが起こります。トラブル発生時の問い合わせ先を設置しておきましょう。
問い合わせ対応は外部に任せることもできますが、より迅速な対応をするためには、社内で対応できる体制を整えることが重要です。

さらに、Salesforceはデータが蓄積できることが強みです。データ分析によって導入効果を最大限に発揮させられるように、データ分析のためのアナリストを設置しておくこともおすすめです。
問い合わせ対応の効率化についての詳細は、「問い合わせ対応における課題と効率化の実現方法をご紹介」をご覧ください。

「マニュアルの作成」や「定着化の取り組み」はすでに導入済みの企業でも改善できる項目です。
導入はしたものの課題を感じている場合は、積極的に改善を検討しましょう。

なお、導入を検討している段階の企業であれば、このような対策をとると同時に、正しい導入プロセスを踏むことも重要です。
導入プロセスについては、「Salesforceを導入するなら!ステップとポイントをご紹介」をご覧ください。

陥りやすい失敗を知ることで、Salesforce導入を成功に導く

Salesforceの導入が失敗してしまうのには、なんらかの原因があるはずです。

失敗の原因を知り、対策を講じていくことは、成功するために欠かせない工程です。Salesforceに限らず、多くのツールやシステムは、その良さを生かせなければ導入の効果が得られません。
失敗原因から学ぶことで効果を最大化させましょう。

また、導入時・導入後はSalesforceをさらに活用できるように、定着化させる試みも必須です。
定着化のためには、マニュアル改善や社内研修など細やかなサポートが継続して必要です。しかし、それらの実施も現場の負担になるかもしれません。

またオンボーディングを実施しても通常業務に忙殺されて参加率が低くなり、に研修や勉強会の効果が出にくいこともありえます。

そのようなときには、システムの画面内で操作方法を表示するという手法で、定着化を効率的に行える可能性もあります。
このように定着化をフルサポートするサービス は「デジタルアダプションプラットフォーム」と呼ばれます。
詳しくは、「デジタルアダプションプラットフォームとは?そのメリットと導入時の注意点」をご覧ください。

デジタルアダプションプラットフォームであるテックタッチは「システムの操作をリアルタイムにナビゲーションする」機能も提供しています。
セルフオンボーディングの実現や、マニュアル作成の負担軽減につながるため、Salesforce導入の成功に貢献します。

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