「次の時代をつくる、生産性向上の主役をサポート」テックタッチ主催『Techtouch Co-Developers Community』発足イベントレポート

レポート

2024年4月現在、「テックタッチ」をご利用いただいているユーザーは400万人を超え、おかげさまで日本を代表する企業の皆さまに活用いただいています。今後ますます価値を創出していくべく、本年よりテックタッチユーザーコミュニティ『Techtouch Co-Developers Community』を発足しました。コミュニティ活動の第一歩として2024年3月15日にプレユーザー会を開催、トライアル的な位置づけにも関わらず25社48名の方にご参加いただき、大いに盛り上がりました。本記事では、当日の模様をレポートします。

<『Techtouch Co-Developers Community』発足の想い>

「テックタッチ」の利用が広がる中で、日々自社のDX化に取り組まれ悩まれている皆様が出会い、情報交換や交流機会の場をご提供することで、より一層の価値を創出していきたいと考えコミュニティ発足に至りました。 

コミュニティの名前に冠した「Co-Developers」には、テックタッチの行動指針のひとつである「共創」を軸に、エンジニアとビジネスサイドが一緒にプロダクトを作り上げていく意味合いだけでなく、お客様と一緒にプロダクトを育てていくという思いを込めています。 


イベント冒頭、カスタマーサクセス部門の責任者である
執行役員 VP of Customer Successの垣畑 陽が挨拶。 

「本日はお忙しい中、誠にありがとうございます。約50名という大勢の方にお集まりいただき、大変嬉しく思っております。今回のイベントの目的は、お客様同士で実務の課題解決のベストプラクティスやノウハウを共有し、ディスカッションを通じて学び合うことです。将来的にはより絞ったテーマでの開催も予定しているので、今後ともテックタッチをどうぞよろしくお願いします。」 

システムの問い合わせを削減する最新の手法とは

テックタッチのプロダクトビジョンについて 

続いて、取締役兼CFO/CPOの中出昌哉より、プロダクトビジョンについての説明がなされました。中出は四半期に一度行っているプロダクトの機能改善における責任者を務めており、お客様のニーズを捉えながら、中長期的にプロダクトをどのように発展させていくかを考えています。 

中出:「歴史上、人類の生産性は200年で100倍になる傾向にあり、10年後には『10人の仕事が1人でできる』ようになると言われています。その背景には、生産性を大きく変える鍵としてDXとAIがあります。そんな中、企業のDXを推進する主役はシステム担当者の方々、つまり会場にいる皆さんです。テックタッチは、次の時代をつくる、生産性向上の主役である皆さまのお手伝いをしたいと考えています。」 

「DXを実現するためには、ユーザーフレンドリーなシステムの構築が不可欠です。『テックタッチ』自身も、UIは常に進化しています」と、中出。変遷を紹介しながら、アジャイル開発の重要性を説明し、要件定義→システムリリース→ユーザーのフィードバック→改善のサイクルを高速で回すことで、ユーザーに寄り添ったシステム開発が可能になることを示しました。
中出:「皆さんのご意見を元にアジャイル開発を繰り返して、現在のように誰もが使いやすいUI設計を行っています。今後もまだまだ使いやすいテックタッチにしていきたいので、忌憚のないご意見をこれからも聞かせてください。」 

今後のプロジェクトビジョンについては、

 「定型的な操作はもちろん、規定違反のチェックなど、より高度な用途にもAIを活用し、ユーザーの作業効率化を支援していきます。Webシステム上でユーザーのつまずきを自動検知し、ガイダンスを適切に表示するような仕組みの研究開発を行っています」などと説明しました。

テックタッチ導入事例の共有 

プロダクトビジョンの共有に続いて、「テックタッチ」をご利用中のお客様より、活用事例をご紹介いただきました。

<パナソニック フィナンシャル&HRプロパートナーズ株式会社・パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社 >

登壇者:パナソニック フィナンシャル&HRプロパートナーズ株式会社
ファイナンスセンター セルマネジメントディビジョン ディビジョン長 川村様
ファイナンスセンター セルマネジメントディビジョン  エキスパート 中村様

 パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社
コーポレートソリューション本部 人事・業務改革DXソリューション事業部 業務改革DXソリューション部 山野様

テックタッチ導入システム:経費精算系システム(Panasonicグループ国内従業員が利用)

導入前の課題:経費精算系システムの刷新に伴う、操作方法の周知、問い合わせ対応工数の増加

 パナソニックグループでは、国内従業員約9万人が出張旅費精算、立替精算や経費処理の申請を行う「経費精算系システム」にテックタッチを導入されています。

「グループ全体を通して、初めてのテックタッチ導入であることに加え、利用規模や影響範囲が大きいシステムに対して、情報システム部門ではなく、経理部門がEUC開発(※)で、ガイドを構築することはチャレンジであった」と振り返る中村さんですが、導入において主に工夫した点を紹介いただきました。

①シェアードサービス会社の強みを最大限に活用
ガイド構築の要となる課題抽出と課題特定に、グループ会社から集まる膨大なデータと経理の知見を最大に活用したこと。また、関連部署と密に連携し、ヒアリングや認識の擦り合わせを要所で行うことで、認識齟齬による手戻りを最小限に抑制したこと。

②取り組みテーマごとにKPT(Keep/Problem/Try)を実施
メンバー間で開発・導入の取り組みにおいて、考えたことや感じたことを共有し、次のアクションへとつなげ、取り組みをブラッシュアップしてきたこと。そのKPTの検討では、メンバーから「システム部門へ依頼するとシステム改定に時間を要することがあるが、テックタッチなら我々経理部門の伝えたい想いをクイック、かつ、ダイレクトにユーザに伝えられて感動した」というコメントをもらったこともあるそうです。

取り組みの全体を通じて、本番導入するまでに、開発環境の課題、対象システムへの影響、そして、工数やノウハウ不足といった様々な難問を、地道な活動を継続しながら乗り越え、現在では、国内従業員の多くが、テックタッチを利用されています。また、業務側(経理)で開発・運用をコントロールしながら、状況に応じた迅速なガイドの開発・発信で、従業員への情報発信やアラートの周知徹底にも大きな効果があったとも紹介されました。

最後に中村さんは、「今後もシェアード会社の強み(全社視点とデータ利活用)を活かし、ガイド構築を拡大させ、「システムの利用定着」と「生産性の向上」を支えていきたい」と語りました。

続いて、情報システム部門の山野さんが今後のパナソニックグループにおけるテックタッチの展開計画について発表され、「最終的にパナソニックグループの社員が本来の業務に集中できるようにシステム利用の効率化を目指していきたい」と締めくくりました。

※EUC開発:End-User Computingの頭文字を取ったもので、情報システム部門以外の業務部門が自らの力で業務に必要なシステムを開発・運用すること。

<東急建設株式会社・東急テックソリューションズ株式会社 > 

登壇者:東急建設株式会社 経営戦略本部 コーポレートデジタル推進部 システム運用グループ グループリーダー 遠藤様、東急テックソリューションズ株式会社 建設ソリューション事業部 部長 早川様 

テックタッチ導入システム:経費精算システム、工事概要システム、文書管理システム、基幹システム、電子契約システム「クラウドサイン」 など社内全システム

導入前の課題:2021年、コロナ禍の影響で研修などのオンライン化が求められたものの、実現が難しかった。経費精算システムではUIが分かりづらく、社員から使いにくいという声が挙がっていた。また、部門ごとに多数のシステムを導入していたため、ライセンス費用が肥大化していた。 

 東急建設では3つのフェーズに分けてテックタッチを導入・活用。遠藤さんによると、以下のように段階的にDXを推進したそうです。 

フェーズ1
コロナ禍における集合研修のオンライン化とペーパーレス化を実現。概要は操作説明の動画視聴、詳細はテックタッチで実際に触りながらシステムの利用方法を習得できるようにした。 

フェーズ2
全社員が利用する経費精算システムを対象に、操作効率化とユーザビリティ向上を目指して導入。「テックタッチ」の導入効果として年間1,000万円以上の工数削減を達成。 

フェーズ3
「テックタッチ」の対象システムを全社に拡大。管理工数を抑えつつ、ユーザー部門主導でガイダンスを整備するため、無制限ライセンスの導入に至った。 

東急建設では、3つのフェーズを経てテックタッチの活用が浸透しました。現在は、「基幹システムをはじめとする全社のシステムで、同社のノウハウを結集したガイド整備を進めています」と、遠藤さん。 

導入定着時に経費精算システムの画面には、テックタッチのガイドをワンクリックで起動させるアイコンを配置する等の工夫をしたそうです。
また、全社員を対象にユーザー満足度や要望収集などのアンケートを実施。 

遠藤さん:「各システムのテックタッチ導入から3ヶ月後にアンケートを行い、利用状況と効果を確認しました。結果、社員の8割以上がテックタッチを利用しており、満足度も高いことが判明。操作時間の短縮やミスの減少等、具体的な効果を実感している社員が多いことが分かりました。一方で、「操作に慣れているのでテックタッチの必要性を感じにくい」との回答も一定数存在したため、スキルレベルに応じたガイダンス設計の重要性も分かりました」 

遠藤さんいわく、「アンケートによって更なる改善を行えるほか、テックタッチを知ってもらうことにもつながった」とのこと。現在もアジャイルでのDXを進めているそうです。 

続いては、東急建設のシステム運用・保守やヘルプデスク業務を委託されている、グループ企業の東急テックソリューションズによる事例紹介。 

早川さんが紹介したのは、「文書管理システム」の事例です。東急建設では、工事に関する各種ドキュメントを一元管理するため、クラウドストレージ「Dropbox」と全文検索エンジン「Neuron」を組み合わせたシステムを利用。利用者からは「Neuron単体では目的の工事を特定するのが難しい」という声が寄せられていたと言います。 

そこで早川さんは、既存の「工事概要システム」の検索機能を活用することを提案。具体的には、工事概要システムの検索結果をテックタッチのガイド機能で受け取り、その情報を基にNeuronを検索するという”システム間連携”のアイデアを打ち出したとのこと。 

早川さん:「この連携を実現するには、APIの開発など、本来なら1週間以上の工数が必要です。それが、テックタッチのガイドとRPA機能を組み合わせることで、わずか3時間で実装できました。開発工数を最小限に抑えつつ、利用者の要望を形にする。そんな“小さくて早い”開発サイクルを実践できたのは、テックタッチならではだと感じています」 

グループディスカッションで他社の取り組みを共有 

イベント後半では、グループディスカッションを実施。以下の課題を中心に、10グループにわかれてディスカッションを行いました。

普段は知ることができない他社の工夫を知ることができ、有意義な時間になったようです。以下、各テーブルでディスカッションされた内容を簡単にご紹介します。

<利用促進の手法について>
・ユーザーへのアンケート実施に対する意見交換がなされ、テックタッチを認知していないユーザーも一定数は存在し、よりクイックに効果を高めるために問い合わせやミスが発生しそうな重点箇所には画像アイコン表示とすることで効果・認知度の両側面を高められる可能性がある旨の意見が出ました。
・利用促進/認知施策については、「テックタッチ」の認知度アップ、課題収集のためにも積極的な活動が必要との意見が多数でした。 

<ブラッシュアップの手法について>
・ガイダンスの作成やメンテナンスにおける、業務部門と情報システム部門の連携の話題で盛り上がりました。現場のニーズに詳しい業務部門が作成できると改善しやすく、そのためのテンプレートなどが紹介されました。
「具体的な改善の内容については」分かりにくい言葉を隠すためのアイコン活用方法、部門ごとにガイドを出し分ける方法などが提案されました。 

効果測定の手法について>
・定量的な報告と定性的な評価を中心に各社の取り組み内容が共有され、定性面では特にアンケートに取り組む企業が多く「テックタッチがないと困るか」、「他システムでもテックタッチを利用したいか」等の設問で社内の意見を集めているといった例も。
・測定方法については各社さまざまで、ユースケースや効果測定の型があるとよいといったご意見も多くいただきました。 

ユーザー同士の情報交換で盛り上がった懇親会 

イベント終了後は、ささやかながら懇親会を開催。先ほどのディスカッションで話切れなかったことについて語り合ったり、名刺交換をしたりとテックタッチを共通項にコミュニティの広がりを感じられる時間となりました。

最後に、参加者の方の感想をご紹介します。 

<Yさん>
「非常に参考になりました。皆さんがどのようにテックタッチを使っているのか、どう工夫しようとしているのか、同じような課題を持っているので意見交換が盛り上がりました。我が社はまだ導入から間もないので、皆さんの工夫を聞いて、ヒントになりました。パッケージのSaaSをそのまま使わなくても、十分活用できるというお話は魅力的でした」 

<Iさん>
「業務サイドとしては、ちょっとしたシステムの伝えたいメッセージや機能について、情報システム部門に頼らず自分たちで対応できるのが一番のメリットだと感じています。イベントでは皆さん同じように、導入で苦労した点など共感できました。とくに、他社の導入事例や使い方、費用対効果の示し方などについて学べました。うちは比較的早い段階からテックタッチを導入しているので、一緒に育ってきたという感覚があります」 

<Kさん>
「いろんな方々の活用事例がわかって楽しかったです。今後もこのようにもっと他社事例を見られる機会があると良いですね」 

また、懇親会中のプチイベントとして、サントリー様にビールセミナーを実施いただき、試飲見本として、ザ・プレミアム・モルツ、サントリー生各1本をご提供いただきました。こうして、3時間に渡る充実したイベントが終了しました。

すべてのユーザーがシステムを使いこなせる世界を目指して、テックタッチは今後も、お客様と共にプロダクトを成長させていくため、コミュニティ活動を通じて皆様からいただいた声をヒントに、プロダクトの改善やブラッシュアップに活かして参ります。次回はより多くのお客様が参加でき、満足できるような会の設計を関係者全員で検討していきます。次回のイベントもどうぞお楽しみに! 

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