自治体DXとは、地方自治体がデジタル技術を活用して業務プロセスやサービスを改革し、住民に対するサービスの質を向上させる取り組みを指します。少子高齢化や人口減少が進む中、自治体は限られたリソースで住民に対するサービスを維持・向上させる必要があります。
従来の紙ベースでの手続きや、複雑な業務フローでは非効率でコストもかかるため、デジタル技術を活用した業務改革が求められているのが自治体DXが推進される背景です。
しかしただ、自治体DXの実現に対する必要性・重要性は理解できていながらも、実際にどのように取り組めばよいのか分からない担当者の方もいるかもしれません。自治体DXを理解して推進させていくのに効果的なのが「自治体DXセミナー」です。さまざまな企業・団体が自治体DXセミナーを開催しており、参加すればさまざまなメリットが得られます。
本記事では、自治体DXセミナーについての概要・自治体DXの成功例を紹介します。
また、テックタッチも自治体DXセミナーを開催しており、その内容についても取り上げますので、興味が湧いた方はぜひ下記のリンクからお問い合わせください。
12の公共団体 で導入済!
公式HPへの導入
問合せ件数約40%減 FAQ閲覧数約2.3倍
電子申請共通システムへの導入
1人あたりの操作時間を約63%短縮 約85%が必須項目がわかりやすく なったと回答
自治体DXセミナーの選び方
自治体DXを効率よく推進させるためには、自治体DXセミナー選びが重要です。
自治体DXセミナーを選ぶ際のポイントは以下の通りです。
選定のポイント | 概要 |
セミナーの目的と内容 | ・自分たちの目的が、例えばDXの基本概念を学ぶためのものなのか、具体的な技術導入やプロジェクトマネジメントに焦点を当てたものなのかなどで受けるべきセミナーは異なる ・セミナーの内容を事前に確認して申し込みをする |
講師の専門性と実績 | ・講師が自治体DXに関する豊富な経験を持っていたり、具体的なプロジェクトで成功を収めていたりすれば、より参考になるセミナーと想定できる ・講師のプロフィールをしっかり確認する |
ワークショップの有無 | ・セミナーがワークショップやケーススタディを含む実践的な内容を提供していれば、理解が深まり現場での応用がしやすくなる ・実践的なツールや管理方法について学べるセミナーはさらに効果的 |
上記のほかにも、必要に応じてオンラインでの参加も可能か・受講後のフォローアップ体制があるかなどのポイントも確認しておきましょう。
自分たちが自治体DXを推進するために何を学びたいのかを明確にできれば、受講すべき自治体DXセミナーを選びやすくなります。
【2024年】おすすめの自治体DXセミナー5選
ここからは、2024年に開催されたおすすめの自治体セミナーを「配信方法」「セミナー内容」の2点をおさえて紹介します。
紹介する自治体セミナーの主催者は以下の5つです。(敬称略)
1. テックタッチ株式会社による自治体DXセミナー
大企業の情報システム担当者の約6割が「導入済みのシステムを十分に活用できていない」という調査結果があり、システムの効果的な利用が課題となっている中で、「デジタルアダプション」が注目されています。
そのなかで、デジタルアダプション領域で国内シェアNo.1を誇るテックタッチ株式会社が、公共DXを促進するための最新テクノロジーによるシステム活用支援について詳しく解説したセミナーになります。
セミナー名 | 省庁・自治体でも採用実績あり!既存システムはそのままに、”あとのせガイド”で公共DXを加速させる方法とは? |
内容 | システム利活用に課題がある中で「デジタルアダプション」が注目されている中でシステム利活用支援の最新テクノロジーを解説。 |
形式 | オンライン開催(Zoom) |
登壇者の属性 | テックタッチ株式会社公共事業部 |
参加費 | 無料 |
参加対象者 | ・内部事務システムを担当されている方 ・DX推進を担当されている方 |
URL(アーカイブあり) | 既存システムはそのままに、”あとのせガイド”で公共DXを加速させる方法とは? |
2. 自治体通信による自治体DXセミナー
2024年5月に開催された自治体通信による自治体DXセミナーの内容は以下の通りです。
セミナー名 | 新任DX推進担当必見! 最新の政策動向と事例に学ぶ自治体DXの現在と未来 |
内容 | 自治体DX政策の最新動向やDXによる課題解決手法、先進事例など、自治体DXに関して経験と実例を交えながら広く取り扱った |
形式 | ウェビナー形式(zoomウェビナー) |
登壇者の属性 | 地方公務員・内閣官房担当者・会社員 |
参加費 | 無料 |
参加対象者 | 自治体関係者(地方公務員・議員) |
URL | 【自治体通信1Dayセミナー】 新任DX推進担当必見! 最新の政策動向と事例に学ぶ自治体DXの現在と未来 |
3. 産経新聞社による自治体DXセミナー
2024年5月に開催された産経新聞社による自治体DXセミナーの内容は以下の通りです。
セミナー名 | 「加速する自治体DX~全国各地の先進事例を徹底深掘り~」 |
内容 | ・自治体DXをリードする大分市、横須賀市、加古川市の実例を紹介 ・自治体DX推進計画の要点を解説 ・自治体DX推進に必要なシステム活用・デジタル人材育成のポイントを解説 |
形式 | オンライン配信 |
登壇者の属性 | 大学教授・地方公務員・会社員・アドバイザー |
参加費 | 無料 |
参加対象者 | 自治体のDX推進・IT関連部門、企画、行政改革などデジタル導入に関わる担当者 |
URL | 「加速する自治体DX~全国各地の先進事例を徹底深掘り~」 |
4. 日本経済新聞社による自治体DXセミナー
2024年6月に開催された日本経済新聞社による自治体DXセミナーの内容は以下の通りです。
セミナー名 | 自治体に求められるDX推進2024~デジタルトランスフォーメーションで築く地域の持続可能な未来~ |
内容 | 自治体DXの推進に役立つサービス・ソリューションの紹介を事例を交えながら解説 |
形式 | オンライン配信 |
登壇者の属性 | 大学教授(学長)・代表取締役・副町長・会社員 |
参加費 | 無料 |
参加対象者 | 指定なし |
URL | 自治体に求められる DX推進 2024 |
5. 株式会社BSNアイネットによる自治体DXセミナー
2024年5月に開催された株式会社BSNアイネットによる自治体DXセミナーの内容は以下の通りです。
セミナー名 | 地方公共団体DX推進セミナー2024 |
内容 | 最前線の現場の声を反映した実践的な事例を紹介 |
形式 | ・リアル会場 ・バーチャル会場 ・Zoom |
登壇者の属性 | デジタル庁担当職員・地方公務員・代表取締役・会社員 |
参加費 | 無料 |
参加対象者 | 自治体DXを推進する地方公共団体および自治体ビジネスを推進する民間企業 |
URL | 【開催告知】地方公共団体DX推進セミナー2024(5/31) | お知らせ | BSNアイネット |
自治体DXにおける成功事例
自治体DXの成功事例は、総務省からいくつか成功事例が公開されています。
ここでは、山口県と熊本県の成功事例について紹介します。
山口県のDX化推進事例
山口県では、コロナ禍への対応業務全般を通じて、DX化の必要性や遅れを認識するようになりました。そこで、2020年10月からDX化への取り組み・検討を開始し、2021年1月には全庁的な推進体制として「山口県デジタル推進本部」を設置しました。山口県のDX化への取り組みで特徴的なのは、推進初期から県と市町が緊密に連携が取れるように「山口県デジタル・ガバメント構築連携会議」も立ち上げた点です。
また、個別のテーマに応じたワーキンググループや専門部会も設置し、さらに理解が深まる場を積極的に設けています。今後も2023年に県が設置した市町専用窓口も効果的に活用し、県と市町が伴走できる体制のもとDX化を推進する予定です。
熊本県の市町村のDXを全面的に支援した事例
熊本県では、2020年に総務省が策定した「自治体DX推進計画」を踏まえて、2022年から市町村支援を開始しました。熊本県が実施している市町村支援で中核となっているのが、「民間デジタル人材の登用」です。
民間からDX化について知見を持つ人材を登用し、以下の支援を実施しています。
支援内容 | 概要 |
全市町村への訪問 | 民間デジタル人材が全市町村を訪問し、課題の解消・先進事例の紹介などを実施 |
地域別の意見交換会 | 訪問によるヒアリングで判明した内容を基に、県内を10のグループに分類して意見交換会を開催 |
気軽に相談できる体制づくり | 市町村がいつでも相談できる体制を整え、要望があれば民間デジタル人材が個別に赴き相談を受け付ける |
上記以外にも、民間デジタル人材に研修・勉強会にも参加してもらい、市町村の情報を常時共有する体制を確保して、緊密な連携が取れるように整備しています。
≫≫ 熊本県のDX推進事例資料
≫≫ 自治体DX推進手順書の概要から効率的なDX推進方法を解説
テックタッチが支援した自治体DXの成功事例
テックタッチは、自治体DXの推進を支援できるサービスとしてもさまざまな特長があります。ここでは、テックタッチの導入で自治体DXの推進が成功した事例を2つ紹介します。
兵庫県洲本市の事例
兵庫県洲本市では、「洲本市DX推進計画」の重要施策として「行政手続きのオンライン化」を掲げており、市役所HP上で手続きが完結できる体制を整える施策が急務でした。そのなかで、市役所のHPに対して市民から「行政手続きやサービスの情報が見つけづらい」との意見が入っていました。そこで、まず株式会社グラファーの「くらしのてつづき by Graffer」を利用し、行政手続きを案内できる「くらしの手続きガイド」の構築を開始しました。
より市民が分かりやすく操作でき、親切で温かみを感じられるサービスを目指したいと考えるようになり、追加で「テックタッチ」を導入する流れとなりました。
テックタッチには、自治体DXを支援できる「デジタルガイド」の機能が備わっており、この機能をくらしの手続きガイドに導入し、以下のように使いやすいサービスとなりました。
テックタッチよって改善されたサービス |
1. 操作案内を表示し、初めて訪れた方でもすぐに利用しやすい 2. 市民が知りたいと想定される情報をタグで表示し、検索支援を行う 3. 適切な手続きをピンポイントで案内 4. 質問への回答形式で、知りたい情報へのアクセスを容易に設定 |
≫≫ 兵庫県洲本市、公式ホームページ内「くらしの手続きガイド」に 「テックタッチ」を採用
1. 操作案内を表示し、初めて訪れた方でもすぐに利用しやすい
2. 市民が知りたいと想定される情報をタグで表示し、検索支援を行う
3. 適切な手続きをピンポイントで案内
4. 質問への回答形式で、知りたい情報へのアクセスを容易に設定
上記のシステムは、テックタッチの導入決定から約10日で試作版が完成し、このスピード感もテックタッチがノーコードで開発できる特長を活かせたものとなりました。
洲本市は、今後もアジャイル型の開発スタンスで機動的かつ柔軟にページの内容を改善・修正していく予定です。
栃木県宇都宮市の事例
宇都宮市が01Boosterと共同運営していたアクセラレータープログラムの「宇都宮アクセラレーター2021」にテックタッチが採用されました。テックタッチが提案し採用された内容は、ICT分野における『少子・超高齢化社会に必要な「ヒトにやさしい自治体DX」の実現』です。採用された内容を基に、住民が利用する「宇都宮市電子申請共通システム」にて、実証実験を実施しました。結果は以下の通りです。
テックタッチよる「宇都宮市電子申請共通システム」のサービス改善 |
1. ひとりあたりの操作時間を約63%削減 2. 電子申請を活用する負担について、約88%のユーザーが心理的ハードルの軽減を実感(アンケート結果より) 3. 入力画面におけるわかりやすさについて、約85%のユーザーがUI改善を実感(アンケート結果より)
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上記の結果から、宇都宮市にテックタッチはデジタルデバイド対策に有益なツールとご認識いただき、その後の活用につながりました。
≫≫ 宇都宮市の住民向けシステムである「宇都宮市電子申請共通システム」での実証実験
自治体DXのまとめ
多くの企業・団体が自治体DXに関するセミナーを開催していますが、どのセミナーが自分たちに適しているかは目的によって異なります。内容を精査し、どのセミナーを受講するかを検討するのがまず大切です。
また、自治体DXを推進するために支援できる強力なツールがテックタッチです。テックタッチなら、Web上で自治体が提供するサービスをより利用しやすいものに改善できる「デジタルガイド」で支援できます。