
新システム導入時に発生した課題を「テックタッチ」で解消!不備割合を83%、ユーザーのシステム操作時間を29%削減(いずれも初期導入における実績)
・刷新した基幹システムに関する問い合わせが殺到していた
・操作方法が難しく、操作ミスが発生していた
・業務効率が低下し、ユーザーの不満や関係者の負担増大が発生していた
・必須入力項目や注意事項を操作ガイドで表示し、操作ミスを削減
・入力してはいけない項目やボタン等をマスクし、正しい手順を案内
・一部の入力項目や操作を自動化
・システム管理者への問い合わせ数を55%削減
・ユーザーのシステム操作時間を29%削減
・不備伝票の割合を83%以上削減
(いずれも初期導入における実績)
導入前の課題
1.5万人が利用する調達領域のシステムを刷新したものの、システム利用が定着せずに問い合わせが殺到
中部電力グループは総合エネルギーサービス企業として、エネルギーの安定供給を果たすとともに、くらしに欠かせないサービスの提供を通じて、お客さま・社会の発展に貢献してきました。

中部電力株式会社 マネジメントサービス本部 調達センター システムグループ長 高田様
当社では、2023年に調達領域のシステムを「SAP S/4HANA」「SAP Ariba」「Pega」※を組み合わせたシステムに刷新しました。
これまでは、部門ごとに当社固有の業務をスクラッチ開発しており、業務プロセスやシステムが複雑化していました。それにより、多重入力の発生や電子化が十分ではないという課題が発生していました。また、経営管理要件や今後の制度変更、環境変化への対応が難しい状態で、ホストの保守限界、技術者不足といった維持管理上の課題も抱えていました。
これらの課題を解決し、経営管理要件への対応と維持管理リスク・運⽤コスト低減の両⽴を目的として、「SAP 」製品を中心とした新システムへの刷新を決め、2023年4月から新システムの運用を開始しました。
社内ユーザー数は15,000⼈以上の規模になりますが、新システムの運用開始早々から、障害や不具合が頻発しました。操作マニュアルどおりにシステムが動かない、あるいは操作ミスやエラーのため1日100件以上の問い合わせが殺到してしまうといった状況から、問い合わせ対応に忙殺される日々が続きました。また、システムの障害・不具合で業務が度々ストップし、ユーザーに不満が堆積していった結果、我々システム関係者の負担がますます増大するといった状況が続いていました。
課題を考察したところ、「そもそも操作方法が難しいこと」「操作マニュアルの量が膨大であったこと」「ERP(基幹システム)特有のシステム操作プロセスの多さ」が挙げられました。
上記の原因により、操作ミスの多発、問い合わせ数の高止まりがあり、新システムのメリットを享受するには程遠い状況となっていた中、これらの課題を解決するべく「テックタッチ」の導入を決定しました。
活用方法と効果
「テックタッチ」で業務効率化と操作ミス防止の両方を実現。新システム定着の基盤に
「テックタッチ」の導入では、「問い合わせの削減」「システム操作の効率化」の2点を特に期待しました。
まず、操作方法が難しいことに対しては、システム画面上に操作ガイドを実装して必須入力項目や注意事項を案内したり、入力不要な箇所のマスク、操作手順の案内を実施しました。これにより、ユーザーの正しい操作を導き、操作ミスを防止することができました。また、管理部門にとっても、操作ミスで発生していたデータ修正をはじめとした事後対応の効率化にも寄与しています。
また、操作マニュアルの量が膨大であった点も、システム画面上に必要な入力ルールを表示できるようにしました。
そのため、ユーザーがマニュアルを読み込む負担を軽減しながら、適切な操作ができるようになったので、管理部門側への問い合わせ削減も実現できました。
システム操作自体が多いことに対しては、「テックタッチ」による、システム操作の自動化により解決しました。これにより、ユーザーの操作数自体を減らすことで、効率化と操作ミス防止の両方を実現することができました。

本来は4回必要な操作が、自動化により1回で済むように。入力ミスの可能性もゼロに
「テックタッチ」の活用によって、スクラッチ開発の旧システムとの感覚の差を埋め、ユーザーの負担・不満の軽減を実現できたと感じています。
実際に、「テックタッチ」を最初に実装した業務フローでは、問い合わせ数を55%削減することができました。
他の業務フローでも、問い合わせ数の減少を実感できています。
また、操作時間についても、最初に実装した業務フローでは、29%の短縮ができています。操作時間が、約1/3も減ったことで、入力負担を軽減し、業務効率化にもつながっていると思います。また、電子帳簿保存法の不備伝票の対策として、注意喚起表示を実装した結果、不備伝票を83%以上も削減でき、その後の対応作業を大幅に削減できました。
その他、アドオン抑制の効果もあると認識しています。従来のシステムでは、「入力値の形式チェック」「必須項目の入力チェック」「重複データのチェック」といったエラーチェック機能を追加するために、アドオン開発が必要でした。1つのアドオン開発には、費用と期間が必要で、大きな負担となっていました。また、そもそもアドオン追加が困難なシステムもあります。「テックタッチ」で課題解決ができただけでなく、コスト抑制もできたことは非常に助かりました。
今後の展望
全グループ1.5万人以上の業務を支えるITプラットフォームへ
大きな期待を抱いて「テックタッチ」導入を進めてきましたが、既に「SAP S/4HANA」での活用で効果を実感しています。
これからも、現状に満足することなく、今後はさらに「SAP Ariba」の契約手続き関連や取引先向けの画面でも活用領域を拡大していきたいと考えています。
「操作自動化による業務効率化」と「データの精度向上を実現してのデータ活用推進」の2つを柱として、会社全体でのシステム効果を最大限発揮できる環境を整えていきたいです。
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