
学校法人河合塾
学校法人河合塾は小学生~高卒生を対象とした教育事業や高等学校などを対象とした教育活動支援事業、新たな教育価値を創造するための教育の研究・開発活動を展開しています。
https://www.kawai-juku.ac.jp/「使いたい瞬間」に操作方法を案内。操作ガイドの設置と画面改善で、利用頻度の向上を確認
・多機能ゆえに、先生が「何から使えばいいか分からない」状態
・紙での指導に慣れた先生も多く、一部の先生しか使わないまま解約につながることも
・先生が何に迷っているのか、利用実態が見えず打ち手を決められない
・各機能のすぐ横に操作ガイドを配置し、先生が「使いたい」と思ったその瞬間に案内
・イラスト中心の説明でICTに慣れていなくても視覚的に分かりやすく
・利用データを分析し、先生がよく使う画面・機能を特定して改善
・先生が操作に迷わなくなった
・利用データから先生の「本音」を読み取り、画面改善に反映
・1校あたりの課題配信数が増加、利用頻度の向上を確認
導入前の課題
多機能ゆえに「何から使えばいいか分からない」。使われないまま、解約につながることも
学校法人河合塾は、大学受験をはじめとする進学教育を全国で展開する河合塾グループの中核です。河合塾グループは、大学受験や高校・中学受験の指導から、学校・幼稚園の運営、学校・企業向けのソリューション提供、教育研究・開発まで、幅広い教育サービスを展開しています。

学校事業推進部 ICT教材推進チーム 櫻井 様、上村 様
当社のICT教材「tokuMo(トクモ)」は、単元や難易度の選定、課題の作成・配信・採点、成績の確認ができるデジタルドリルです。
学校でご利用いただくにあたって、多彩な機能を搭載していますが、どの画面に入ったらいいかが分からないなどのお声をいただくことがあり、学校全体での利活用の壁となっていました。先生の中には慣れた紙の教材を選ばれる方もいらっしゃることから、校内で一部の先生しか使わず、さらにはその先生の異動や担当学年の卒業を機に使われなくなってしまい、解約につながるケースもありました。先生方の負担を軽減するためのICTツールが、かえって負担を増やしてしまっていることに、とても悔しい想いをしました。
利活用のサポートをしたくとも、先生方がどの操作で何につまずいているのかが簡単に調べられない状態でした。操作のログデータを取り出すにもコストと時間がかかり、すぐに改善ができる体制ではありませんでした。
この「使われない」と「見えない」の2つを解決するために導入したのが「テックタッチ」でした。
活用方法と効果
迷わず使える操作ガイドの工夫とデータに基づく改善が実現
「テックタッチ」の導入で目指したのは、先生が「使いたい」と思ったその瞬間に、迷わず操作できる状態です。すべての機能をまとめて説明するのではなく、先生が今しようとしている操作を、その場でできるように支える。この方針で、操作ガイドの設計と改善に取り組みました。
取り組み①使いたい瞬間に、その機能のすぐ横で案内
課題作成、課題配信、成績確認のボタンのすぐ横に操作ガイドの入り口を置きました。表示されるのは、「今からやりたいこと」の説明だけです。
操作ガイドを再生したことのない先生には、お知らせのバナーでも案内し、機能の操作説明が画面上で確認できることを周知しました。

操作時必ず目に入る場所に操作ガイドの起動ボタンを表示。バナーで操作ガイドの役割も案内
取り組み②ICTに慣れていなくても「すぐに分かる」案内に
教科ごと・クラスごとにメニューが分かれていることなど、システムの基本が一目で分かるようにしています。操作ガイドの内容にはイラストやGIFを多く使い、ICTに慣れていない先生でも簡単に理解できるよう工夫しました。
また「テックタッチ」で搭載した操作ガイドは、色や角の丸みを従来のtokuMoのデザインにそろえることができ、システムと操作ガイドのギャップを感じさせないUIでデザインすることができました。

実際のアイコン画像を用いて、メニューの利用順序を分かりやすく案内
取り組み③ 利用データをもとに、よく利用される機能・画面を改善
もうひとつの課題だった「利用実態が見えない」も、「テックタッチ」の分析機能で解消しました。どの操作ガイドが使われ、どの機能が使われていないかがすぐに分かるため、迅速かつ根拠を持った改善を進められるようになりました。
案内が読まれていなければ、内容を短くしたり、表示するタイミングを変えたりと工夫しました。操作ガイドはすぐに追加したり内容を修正したりできるので、利用データのチェック→改善、というサイクルを継続しています。
利用データからは、意外な発見もありました。tokuMoにはAIが自動で問題を選んで出題する機能があるのですが、実際には、AIを使わず先生が自分で問題を選ぶ出題のほうが多かったのです。
「採点や配布は自動化したいが、どの問題を解かせるかは、教育のプロとして自分の目で確かめて選びたい」という先生の本音が、利用データから見えてきました。
この気づきは、問題を一覧で選びやすくする改善につなげています。開発やコンテンツづくりの方針を判断するうえでも、こうした利用データが手がかりになっています。
こうした改善を重ねた結果、1校あたりの課題配信数が増加し、利用頻度が向上している効果を確認しました。
今後の展望
先生一人ひとりに合わせた操作支援で、学校教育DXを前進させたい
今後は、課題配信数をさらに伸ばすとともに、アクティブユーザー率の向上や、先生一人ひとりの使い方に合わせた案内にも取り組みます。ICTが学校現場に届く最後の一歩、「学校教育DXのラストワンマイル」への挑戦を、これからも続けていきます。