近年、デジタル庁を始めとして多くの行政や自治体でDX化が推進されています。情報システムの共通基盤が導入されるほか、各自治体でDX化に取り組む事例も増加傾向にあります。
とはいえ、実際に自治体でどのようなDX化を実施すればよいのか、施策や取組方法に頭を悩ませている担当者の方も少なくありません。
この記事では、自治体のDX化事例をもとに、それぞれの自治体で行われたDX化の詳細を解説します。自治体DX化とはなにか、自治体DXにおける推進計画や進めるときのポイントについても解説しますので、あわせてご参照ください。
12の公共団体 で導入済!
公式HPへの導入
問合せ件数約40%減 FAQ閲覧数約2.3倍
電子申請共通システムへの導入
1人あたりの操作時間を約63%短縮 約85%が必須項目がわかりやすく なったと回答
自治体DXとは
自治体DXとは、デジタル技術を地方自治体のあらゆる領域に浸透させ、「行政サービスのあり方」や「業務プロセス」を根本から変革し、地域全体の利便性と持続可能性を高める取り組みです。
その理由は、少子高齢化や人口減少が進むなかで、限られたリソース(職員・予算)を最適化し、質の高い行政サービスを維持し続けることが不可欠だからです。 従来の対面・紙・手作業を中心とした運用から脱却することで、住民の満足度向上と組織の効率化を同時に達成することが可能になります。
DX推進によって得られる主なメリットは、職員と住民それぞれの視点から以下の通り整理できます。
【職員側のメリット】
- AIやRPAによる単純作業の自動化で、より対人支援が必要な高度な業務に集中できます。
- 情報共有がデジタル化され、迅速な意思決定や手続きのスピードアップが実現します。
- テレワークの導入など、働き方改革を推進する柔軟なインフラが整います。
【住民側のメリット】
- スマートフォン一つで、24時間365日いつでもどこからでも行政手続きが可能になります。
- 自分に必要な情報へスムーズにアクセスでき、パーソナライズされた支援を受けられます。
- 窓口の混雑や待ち時間が解消され、時間を有効に活用できるようになります。
このように、自治体DXは単なるIT化ではなく、住民の暮らしをより豊かにし、将来にわたって持続可能な地域社会を築くための「行政経営の再構築」といえます。
自治体DXにおける6つの推進計画

総務省は自治体DXを進めるため、自治体情報システムの標準化・共通化やマイナンバーカードの普及、行政手続のオンライン化、デジタル人材の確保・育成、テレワーク、セキュリティ対策などを重要テーマとして示しています。
出典:自治体DXの推進|総務省
ここでは、自治体DXにおける6つの推進計画について解説します。
1. 自治体の情報システムを共通化させる
自治体の基幹業務システムを国の標準仕様に合わせて共通化することは、DXを継続的に進めるための最も重要な土台となります。
自治体ごとに独自のシステム改修(カスタマイズ)を行っている現状では、保守運用に多大なコストがかかり、法改正のたびに複雑な改修が必要になります。 標準化されたシステムを「ガバメントクラウド」上で共有することで、コスト削減と運用負荷の軽減を同時に実現できます。
システム共通化による具体的なメリットは、以下の通りです。
- 運用コストの最適化: 各自治体が個別にサーバーを持つ必要がなくなり、複数自治体で共通基盤を利用することで費用を抑えられます。
- 迅速な制度対応: 国の仕様に基づいたアップデートが適用されるため、新たな制度が始まってもスピーディに対応可能です。
- サービスの平準化: 自治体間のシステム差がなくなることで、引越しなどの際も住民が同水準のサービスを受けやすくなります。
共通基盤への移行は、単なるツールの変更ではなく、行政運営をより効率的で強靭なものへアップデートするための必須工程といえます。
2. マイナンバーカードの普及に取り組む
マイナンバーカードの普及は、デジタル行政サービスを安全かつ便利に提供するための「デジタル社会のパスポート」として、最優先で取り組むべき計画です。令和6年5月31日時点では、総務省の「マイナンバーカード交付状況について」によると保有枚数で人口の約73.8%がマイナンバーカードを取得しているとされています。
マイナンバーカードには公的個人認証機能が備わっており、なりすましを防ぎながら、オンラインで確実な本人確認を行うための唯一の手段です。 普及率が高まるほど、窓口業務の削減と住民の利便性向上が最大化されます。
マイナンバーカードの普及がもたらす利便性の例は、以下の通りです。
- 24時間コンビニ交付: 役所の閉庁時間に関わらず、住民票の写しなどが全国のコンビニで取得可能です。
- ワンストップ申請: 子育てや介護の申請が、カード一枚でスマートフォンから完結します。
- 本人確認の簡略化: 窓口での書類記入が減り、読み取り機にかざすだけで正確な情報を伝達できます。
マイナンバーカードのさらなる普及と活用シーンの拡大は、行政の効率化と住民満足度を直結させる重要な鍵となります。
3. 行政手続のオンライン化を促進する
行政手続きをオンライン化することは、住民の「窓口に行かなければならない」という物理的な制約を取り払い、利便性を飛躍的に高める取り組みです。
スマートフォンやPCからいつでも申請できる環境を整えることで、住民は待ち時間を解消でき、職員も書類のデータ入力や窓口対応の工数を大幅に削減できるからです。 双方にとって時間的な余裕が生まれるメリットがあります。
特に優先的にオンライン化を進めるべき手続きの例は、以下の通りです。
- 子育て関係(15手続):児童手当等の受給資格や申請、氏名変更/住所変更等の届出、妊娠届出など
- 介護関係(11手続):要介護・要支援認定の申請、被保険者証の再交付申請、住所移転後の要介護など
- 被災者支援関係(1手続):罹災証明書の発行申請など
- 自動車保有関係(4手続):自動車税環境性能割の申告納付、自動車税住所変更届など
「書かない・待たない・行かない」行政手続きの実現は、住民の生活の質(QOL)向上に直結するDXの象徴的な成果となります。
また、住民向けの手続きだけでなく、事業者との契約業務においてもデジタル化が進んでいます。電子調達の具体的な仕組みについては、「東京電子自治体共同運営の電子調達とは?申請条件や流れを解説」を参考にしてください。
4. デジタル人材の確保と育成を行う
自治体DXを進めるには、システム導入を担当部門だけに任せるのではなく、全庁でデジタルを使いこなせる人材を確保・育成する必要があります。
総務省は、地方公共団体におけるデジタル人材の確保・育成支援として、都道府県と市町村が連携した推進体制の構築や、外部専門人材の活用、庁内人材の育成を重視しています。特に小規模自治体ではDX担当者が限られ、単独で専門人材を採用・配置することが難しいケースもあります。
人材確保と育成に向けた具体的な取り組み例は、以下の通りです。
- 外部専門人材の活用: CIO補佐官などの民間エキスパートを招き、専門的な知見によるアドバイスを受けます。
- 庁内研修の充実: 既存職員に対して、ツールの活用方法だけでなく、DXの考え方を学ぶ研修を実施します。
- 都道府県との連携: 近隣の自治体や都道府県と協力し、合同で専門人材を配置する体制を作ります。
「人」への投資を強化することで、最新技術を地域の課題解決に最適化できる、自走型のデジタル行政組織を構築できます。
5. テレワーク推進による柔軟な働き方を確立させる
自治体におけるテレワークの推進は、職員の働き方改革を実現し、災害時などの業務継続性(BCP)を高めるためにも重要です。
時間や場所にとらわれない働き方が可能になることで、育児や介護と仕事の両立を支援し、優秀な人材の離職を防げるからです。 また、平時からテレワーク環境を整えておくことは、非常時に庁舎が使えない状況でも行政機能を止めない力になります。
テレワークを推進するための具体的な環境整備の例は、以下の通りです。
- Web会議システムの導入: 自宅や出先からでも円滑に打ち合わせや相談が行える環境を作ります。
- クラウドストレージの活用: セキュアな環境で、どこからでも必要なファイルにアクセスできるようにします。
- サテライトオフィスの利用: 庁舎以外の身近な場所で業務を行えるスペースを確保します。
柔軟な働き方の確立は、公務員の魅力を高めるだけでなく、どのような状況下でも住民サービスを維持できる強い組織作りに繋がります。
しかし、総務省の「地方公共団体におけるテレワークの取組状況調査結果の概要」によると現状各都道府県でテレワークの導入済み率は100%ですが、市区町村まで細分化すると「導入済み49.3%」に対し「未導入50.7%」と導入比が逆転します。テレワークを導入していない市区町村は多く、テレワーク推進における自治体DXがまだ改善段階にあることが分かります。
このような柔軟な働き方の環境整備は、公務員の働き方改革を推進するうえでも重要な要素です。
取り組みの現状については、「公務員の働き方改革とは?自治体の取組事例から推進状況を解説」で紹介しています。
6. セキュリティ対策を強化および徹底する
自治体DXを安全に継続するためには、巧妙化するサイバー攻撃から住民の個人情報を守る「強固なセキュリティ対策」が全ての前提となります。
万が一、情報の漏洩やシステムの停止が発生すれば、行政への信頼が失われるだけでなく、住民の権利が著しく侵害される恐れがあるからです。 利便性と安全性はセットで追求しなければなりません。
セキュリティを強化するための具体的な考え方と対策は、以下の通りです。
- 三層の構え: 「マイナンバー利用事務系」「LGWAN接続系」「インターネット接続系」を分離し、外部からの侵入リスクを低減します。
- 自治体情報セキュリティクラウド: 各都道府県が共同で高度な監視・解析を行う仕組みを構築し、小規模自治体でも高い防御力を維持します。
- 職員の意識向上: 標的型攻撃メール訓練などを通じて、人的ミスによる感染や漏洩を防ぐ啓発を徹底します。
セキュリティ対策に「終わり」はありません。常に最新の脅威を想定した改善を続けることが、デジタル行政に対する住民の「安心」と「信頼」を支える基盤となります。
特に自治体特有のネットワーク環境である「LGWAN」の仕組みを理解しておくことは、セキュリティ対策の基本となります。詳細は「LGWAN(総合行政ネットワーク)とは?概要からメリットまで解説」をご確認ください。
自治体DXにおける先進事例9選

中央官庁の主導によるDX化だけでなく、各自治体が個別にDX化に取り組んでいる事例も多く見られます。
ここでは、自治体DXにおける先進事例9選について、それぞれの取り組み内容を解説します。
- 1. 鳥取県:ICT端末によるバイタルデータ記録で生活習慣病の発症を予防
- 2. 宮崎県都城市:LINEでの問い合わせ対応により市民の利便性と業務効率が向上
- 3. 愛知県:高齢者デジタルサポーターの育成でスマホ操作の不安を解消
- 4. 三重県:デジタル社会推進局を新設し行政手続きの電子化を加速
- 5. 静岡県掛川市:既存施設をサテライトオフィス化し移動時間を大幅に削減
- 6. 京都府:勤怠管理のオンライン化でペーパーレスとテレワークを両立
- 7. 三重県:現場体験型の研修を通じてDXを牽引するスペシャリストを育成
- 8. 神奈川県横浜市:デジタル職の採用枠を設置し専門性の高いICT人材を確保
- 9. 和歌山県:ワーケーション拠点を整備し県外企業の誘致と地域活性化を実現
1. 鳥取県:ICT端末によるバイタルデータ記録で生活習慣病の発症を予防
鳥取県では、ICT端末やウェアラブル端末を活用し、働き盛り世代のバイタルデータ記録と生活習慣改善指導を組み合わせた健康づくり支援を行っています。参加者が日々の状態を可視化できるため、保健指導の精度を高めやすく、生活習慣病の発症予防につながります。データ活用を住民の健康支援に落とし込んだ自治体DX事例です。
出典:健康づくりワンストップ総合支援ガイド
2. 宮崎県都城市:LINEでの問い合わせ対応により市民の利便性と業務効率が向上
宮崎県都城市では、市民からの問い合わせ対応にLINEのチャット機能を導入し、業務効率化を実現しています。従来は電話での問い合わせが6割を占めていましたが、市民は開庁時間内に電話する必要があり、職員も何度もかけ直す手間がありました。
LINEを導入することで、時間にとらわれず写真やURLも簡単に共有できるように。市民と職員双方にとって利便性が大幅に向上しました。身近で使いやすいLINEを積極的に活用することで、双方が導入負担を抑えつつも、市民サービスの向上を実現した事例です。
出典:LINEを使った問い合わせ対応で、電話の「行き違い」問題を解消できた|自治体通信
3. 愛知県:高齢者デジタルサポーターの育成でスマホ操作の不安を解消
愛知県では、高齢者が安心してデジタル技術を活用できるよう、ユニークな取り組みを行っています。経験豊富な高齢者を「高齢者デジタルサポーター」とし、スマートフォンやマイナンバーカードの使い方に不慣れな高齢者をサポートする仕組みです。
サポーターは、県が無料で実施する講習を受講し、市町村からの依頼に応じて活動します。同世代ならではの親しみやすいコミュニケーションと指導が好評で、デジタルデバイド解消に貢献しています。
出典:高齢者デジタルサポーター事業・テキスト・実施要綱等|愛知県庁
4. 三重県:デジタル社会推進局を新設し行政手続きの電子化を加速
三重県は、2021年4月に「三重県版デジタル庁」ともいえるデジタル社会推進局を設立し、DX推進に積極的に取り組んでいます。
全国初の常勤CDO(最高デジタル責任者)を外部から招聘し、「誰もが住みたい場所に住み続けられる三重県」というビジョンのもと、県民一人ひとりの想いを大切にする「あったかいDX」を推進しています。
具体的には、AIやRPAを活用した行政手続きの電子化など、「スマート自治体」の実現に向けた取り組みを加速させています。さらに、先進的な技術である「空飛ぶクルマ」を活用し、交通・観光・防災・生活など、さまざまな地域課題の解決方法も計画中です。
出典:「県政だより みえ」特集 知事メッセージ動画:三重県全体のDXの推進をめざして(7月号)|三重県庁
5. 静岡県掛川市:既存施設をサテライトオフィス化し移動時間を大幅に削減
静岡県掛川市では、合併で不要になった町村の会議室を有効活用し、サテライトオフィスとして整備しました。本庁舎に加え、計3か所で業務が可能となり、職員の移動時間削減や業務効率化に貢献しています。
職員は申請すれば、庁内ネットワークにアクセス可能なサテライトオフィスでテレワークを行うことができ、普段と変わらない環境で仕事を進められます。既存の施設や設備を有効活用することで、コストを抑えながら自治体DX化に一歩を踏み出した事例です。
出典:地⽅公共団体におけるテレワーク推進のための⼿引き|総務省
6. 京都府:勤怠管理のオンライン化でペーパーレスとテレワークを両立
京都府では、感染症流行をきっかけに、紙の出勤簿を廃止し、ペーパーレス化を推進しました。テレワーク導入に伴い、職員の勤怠管理をオンライン化する必要が生じたため、システム改修を行い、勤怠を一元管理できるようになりました。
ペーパーレス化はテレワークの円滑な実施に貢献するだけでなく、業務効率化や環境負荷軽減にもつながっています。
出典:自治体DX推進手順書参考事例集 |総務省
こうしたペーパーレス化を推進するためには、文書管理システムの導入も効果的です。システム選定のポイントについては、「【2026年】自治体向けの文書管理システムおすすめ比較15選!選び方を解説」で詳しく紹介しています。
7. 三重県:現場体験型の研修を通じてDXを牽引するスペシャリストを育成
三重県は若手職員の育成に力を入れており、AIやRPA導入プロジェクト、スマート農業・漁業などの現場を体験するフィールドワークを実施しています。フィールドワークを通じて、職員はデジタル技術の活用方法や現場の課題を肌で感じ、実践的なスキルを身につけるのが目的です。
さらに、選抜された職員は「スマート改革スペシャリスト」に任命され、それぞれの担当業務においてDX推進を牽引する役割を担います。全職員を網羅したDX人材育成研修などの取り組みを通じて、三重県はデジタル時代に対応できる人材育成に積極的に取り組んでいます。
出典:DX人材育成方針|三重県総務部デジタル推進局
8. 神奈川県横浜市:デジタル職の採用枠を設置し専門性の高いICT人材を確保
神奈川県横浜市は、行政のデジタル化を推進するため、新卒・中途採用ともにデジタル職の採用枠を設けています。採用された職員は、ICT利活用施策の企画立案や庁内システムの開発・運用など、幅広い業務に携わることが期待されています。
受験資格には、IPAが実施するIT関係の資格18種のいずれかに合格していることなどが求められ、専門性の高い人材の確保を目指しています。
出典:<このキャリアは、歴史に残る>横浜市はデジタル・デザイン人材を募集します。|PR Times
9. 和歌山県:ワーケーション拠点を整備し県外企業の誘致と地域活性化を実現
和歌山県は、仕事と休暇を両立できる「ワーケーション」を積極的に推進しています。特に白浜町の充実したネット環境、空路・陸路のアクセス、豊富な観光資源といった利点を活かし、県外企業の誘致拠点として力を入れています。
ワーケーションを促進するため、ITビジネスオフィスの整備だけでなく、地域住民との交流や農業体験など、多岐にわたる取り組みを展開しています。企業誘致だけでなく、地域活性化への貢献も期待されている取り組みです。
出典:ワーケーションについて|和歌山県庁
自治体DXの促進実績7選

ここでは、テックタッチによるシステム活用促進の実績を紹介します。自治体DXは、システム導入後に職員や住民が実際に使いこなして初めて成果につながります。各事例では、操作ガイドや入力支援により、問い合わせ削減、利用率向上、処理時間短縮が実現されています。
1. 経済産業省:申請システムの入力支援で申請者の離脱率を20%削減
経済産業省では、行政手続オンラインシステム「Gビズフォーム」の利用時に、GビズID取得や入力エラーで申請者がつまずきやすい課題がありました。
テックタッチの導入により、画面上で取得手順や入力ルールを案内し、システム改修なしでUXを改善しています。サインイン時の離脱率が約20%減少し、滞在時間も約2分短縮されました。
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2. 農林水産省:職員によるシステムの問い合わせ削減と業務効率化
農林水産省では、クラウド型統合人事システムの運用開始後、職員から操作に関する問い合わせが多数発生していました。問合せに至らない場合でも、マニュアル確認や担当者への確認に時間がかかる課題がありました。
テックタッチのデジタルガイドを導入し、各職員向けに画面上で操作手順を案内することで、問い合わせ削減とシステム操作の効率化を目指しています。
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3. デジタル庁:職員によるシステム活用の定着支援
デジタル庁の調達ポータルでは、政府調達手続に関する業務・情報を扱うため、利用者が迷わず操作できることが重要です。
デジタル庁ではテックタッチを利用し、システム操作方法をリアルタイムにナビゲーション表示することで、利活用・定着化、ユーザビリティ向上、問い合わせ対応負荷の軽減につなげています。
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4. 神奈川県横浜市:職員への人事システム定着と操作不安の解消
横浜市では、タレントマネジメントシステムのスキルシート入力において、項目数の多さによる職員の入力負荷や人事部門への問い合わせ対応負荷が課題でした。
テックタッチのデジタルガイドを導入し、職位やスキル分類に応じて入力フォームへ案内することで、システム定着と操作不安の解消を支援しています。
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5. 栃木県宇都宮市:電子申請の操作時間を6割削減
栃木県の宇都宮市では、自治体DXとして「宇都宮市電子申請共通システム」が活用されています。個人・法人向けの各種申請サービスをオンライン上で行える仕組みで、PCやスマホから24時間手続きが可能になりました。
窓口の混雑緩和や職員の事務負担軽減、住民のユーザビリティ向上など、さまざまなメリットを生み出しています。
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6. 静岡県裾野市:市民による電子行政サービスの利用に対する不安感を低減
静岡県裾野市では、電子行政サービスの導入を進める一方で、市民がシステム利用自体に不安を感じる点が課題でした。
市民向けシステムにテックタッチのガイド・ナビゲーションを実装し、操作に不慣れな人でも利用イメージを持てるよう支援しています。これは、デジタルデバイド対策と自治体DXの推進を両立する取り組みです。
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7. 兵庫県洲本市:市民による行政手続きのオンライン利用率を向上
兵庫県洲本市では、DX推進計画の重要施策として行政手続きのオンライン化を掲げ、公式ホームページ内に「くらしの手続きガイド」を構築しました。一方で、市民が行政サービス情報を探しづらい、操作途中で不安を感じるという課題がありました。
そこで、テックタッチのデジタルガイドを導入し、使い方案内やタグ表示、入力内容に応じた案内を行い、オンライン利用率向上を支援しています。
事例の詳細はこちら

操作ガイドでシステム利用を促進し、DXを加速させるDAPツール「テックタッチ」
自治体DXは、システムを導入しただけでは完了しません。職員や住民が実際に使いこなし、申請や問い合わせ、庁内処理の負担が減って初めて成果につながります。
テックタッチはLGWANにも対応し、既存システムを大きく改修せずに操作ガイドを追加できるため、利用者のつまずきを減らしながらDXの定着を支援できます。システム利用を促進したい自治体にとって、導入後の活用フェーズを支える選択肢になります。
自治体DXを行う際の6つのポイント

自治体DXを成功させるには、施策を単発で終わらせず、計画、組織、人材、セキュリティ、業務改革、利用促進を一体で設計する必要があります。ここでは、導入前に確認すべき6つのポイントを解説します。
1. 長期的な計画立案と予算を確保する
自治体DXは一朝一夕に成し遂げられるものではないため、長期的な視点に立った計画立案と安定的な予算確保が不可欠です。
DXは業務プロセスや組織文化の抜本的な見直しを伴うため、成果が出るまでに相応の時間と継続的な投資が必要だからです。 短期的な視点だけで進めてしまうと、システム更新時のコスト増や運用の行き詰まりを招き、計画が頓挫するリスクが高まります。
計画策定における具体的なポイントは、以下の通りです。
- 将来像の具体化: 5年後、10年後の地域課題を予測し、それに対応するためのDX施策をバックキャスティングで立案します。
- 段階的な予算配分: システムの導入費用だけでなく、その後の保守・運用、人材育成にかかる費用もあらかじめ組み込みます。
- 専門情報の収集: 総務省の手順書やセミナーを活用し、他自治体の成功・失敗事例を参考にしながら精度を高めます。
腰を据えた長期計画を土台に据えることで、迷いのない変革を推し進め、確実な効果を地域にもたらすことができます。
計画策定のノウハウを学ぶには、総務省の手順書を確認するほか、セミナーに参加して最新情報を得るのも有効です。
おすすめのセミナー情報は、「【2026年】自治体DXのおすすめセミナー5選!成功事例も紹介」で解説しています。
2. DXへの理解と組織全体での取り組みを継続する
自治体DXを単なる「特定部署の業務」にせず、全職員が自分事として捉え、組織一丸となって取り組む体制を構築し続けることが重要です。
行政サービスは複数の部署が連携して成り立っているため、一部のデジタル化だけでは全体の効率化や住民の利便性向上には繋がらないからです。 現場の協力なしにシステムを導入しても、運用が定着せず形骸化してしまう恐れがあります。
組織的な取り組みを継続するための工夫は、以下の通りです。
- 横断的チームの設置: 部局の垣根を超えたDX推進チームを構成し、定期的な情報共有の場を設けます。
- 共通認識の醸成: 研修等を通じて「なぜDXが必要なのか」という目的を共有し、現場の不安を解消します。
- 協力体制の可視化: デジタル人材確保の重要性や各部署の役割を明確にし、互いにサポートし合える環境を整えます。
組織全体の協力関係を文化として定着させることで、変化に強い、柔軟な行政組織へと進化することが可能になります。
3. デジタル人材の確保と職員のITリテラシーを向上させる
DXを推進するエンジンとなる「専門人材」の確保と、それを使いこなす「全職員のリテラシー向上」を並行して進める必要があります。
どれほど高度なシステムを導入しても、それを企画・管理する人材と、現場で適切に運用するリテラシーが欠けていれば、DXの価値を最大化できないからです。 人材不足が深刻化する中で、外部活用と内部育成のハイブリッドな戦略が求められます。
人材とスキルを強化するための具体的な施策は、以下の通りです。
- 外部専門家の招致: 民間からCIO補佐官等の専門家を招き、短期間で高度なノウハウを組織に取り入れます。
- 体系的な研修プログラム: 既存職員向けに、基礎的なIT知識からシステム活用の実践までを学ぶ機会を提供します。
- 適切な評価制度: スキルアップした職員を正当に評価し、モチベーションを維持するための人事システムを整備します。
「人」への投資を惜しまないことが、デジタル化の恩恵を現場に定着させ、住民サービスの質を高める近道となります。
また、スキルアップした職員を適切に評価し、モチベーションを維持する仕組みづくりも大切です。評価システムの導入については、「自治体向け人事評価システムとは?おすすめ製品7選と導入メリット・選び方を解説」を参考にしてください。
4. セキュリティ対策を怠らない
住民の信頼を支える基盤であるセキュリティ対策は、自治体DXを進める上で決して妥協できない最優先事項です。
オンラインでの手続きやデータ連携が進むほど、サイバー攻撃や情報の不正利用に晒されるリスクが増大するからです。 一度でも重大な事故が発生すれば、DX推進そのものが停滞し、行政への信頼が失墜してしまいます。
講じるべき具体的な対策は、以下の通りです。
- 技術的な防御: 情報セキュリティポリシーに基づき、アクセス制御の強化や定期的な脆弱性診断を実施します。
- 物理的な管理: PCなどの端末持ち出しルールを厳格化し、紛失や盗難による漏洩を防ぎます。
- 意識の徹底: 全職員に対してセキュリティ教育を行い、標的型メールなどの脅威に対する警戒心を高めます。
「安全・安心」を前提とした強固な防御体制を維持し続けることが、デジタル行政に対する住民の信頼を勝ち取ることに繋がります。
5. BPRの実施と適切なシステムの導入を考える
システムを導入する前に、既存の業務プロセスを根本から見直すBPR(業務再構築)を必ず実施すべきです。
アナログ時代の非効率な手順をそのままデジタル化しても、「無駄な作業を自動化しただけ」になり、真の効率化が達成できないからです。 BPRによって「そもそも必要な工程か」を問い直すことで、システムの性能を最大限に引き出すことができます。
BPRとシステム導入を成功させるためのステップは、以下の通りです。
- 現状の可視化と再構築: 業務の流れを洗い出し、重複や停滞している部分をデジタルに適した形へ組み替えます。
- ニーズに即した選定: 再構築されたプロセスを最も効率よく実行できるシステムを選び、住民の利便性も考慮します。
- 基幹システムの刷新: 人事給与等の基幹システムをBPRに合わせて更新することで、全庁的な生産性向上を目指します。
業務を「あるべき姿」に整えてから最適なツールを導入することで、DXの投資対効果を最大化し、職員と住民の双方に確かなメリットをもたらします。
業務の見直しとあわせて、人事給与などの基幹システムを刷新することで、さらなる効率化が期待できます。
システムの比較情報は、「【2026年最新】自治体向け人事給与システムおすすめ比較14選!タイプや選び方も解説」をご覧ください。
6. ツールやシステムの利活用を促進させる
システムは「導入」がゴールではなく、職員や住民が迷わず使いこなせる「利活用」の状態を作って初めて価値が生まれます。
操作が難しかったりマニュアルが形骸化していたりすると、利用が定着せず、結局アナログな手法に戻ってしまう「デジタル化の失敗」を招くからです。 特に変化の多い自治体の現場では、誰もが即座に習得できる仕組みが求められます。
利用定着を促進するための具体的な手段は、以下の通りです。
- 教育体制の整備: わかりやすい操作ガイドの配布や、オンボーディング研修を充実させます。
- DAPツール(テックタッチ等)の活用: システム画面上に直接ナビゲーションを表示させることで、マニュアルなしでも正しい操作が行える環境を作ります。
- サポート窓口の整備: 問い合わせ導線を整え、利用者がつまづいた時にすぐ解決できる体制を用意します。
導入後の「使いやすさ」に徹底してこだわることで、システムの真の価値を引き出し、デジタル変革を現場の成功体験へと変えることができます。

操作ガイドでシステム学習の時間を効率化させるDAPツール「テックタッチ」

テックタッチは、システム画面上に操作ガイドやツールチップを表示し、ユーザーが迷いやすい手順をリアルタイムで案内できるDAPツールです。マニュアル作成や集合研修だけに頼らず、実際の操作画面上で学習できるため、職員の習熟時間や問い合わせ対応の削減につながります。
自治体DXでは、導入したツールを現場が使いこなせる状態にすることが成果を左右するため、利用定着まで支援できる仕組みが重要です。
自治体DXについてよくある質問

自治体DXでは、予算、人材、住民のデジタル格差に関する不安が生じやすくなります。ここでは、検討段階で特に多い質問に回答します。
予算が少ない自治体でもDXは可能ですか?
はい、可能です。全てのシステムを一から構築する必要はなく、国が提供するガバメントクラウドの活用や、他自治体とのシステム共同利用によって、初期投資や運用コストを抑えられます。
まずは費用対効果が見えやすい業務から始め、RPAや電子申請、既存システムの操作支援などで業務時間を削減することが重要です。小さく始めて効果を確認し、削減できた時間や費用を次の施策へ投資することで、予算が限られていてもDXを段階的に進められます。
職員のITスキルが低く、導入が進まない場合はどうすればいいですか?
職員のITスキルに不安がある場合は、操作が直感的で現場が迷わず使えるツールを選ぶことが重要です。
高度なIT知識を前提にしたシステムでは、導入後に問い合わせや研修負担が増え、定着が進みにくくなります。DAPを活用すれば、操作画面上に手順や注意点を表示できるため、マニュアルを探す手間を減らしながら、現場の心理的ハードルを下げられます。外部専門人材の登用や成功事例の共有もあわせて行うと、庁内に「使える」実感を広げやすくなります。
住民、特に高齢者がデジタル化についていけない懸念はないですか?
デジタル化についていけない住民が生まれる懸念はあります。そのため、自治体DXではオンライン化を進めるだけでなく、窓口や地域での支援体制をあわせて整えることが重要です。
デジタル庁は、自治体窓口DXにおいて「誰一人取り残されない、人に優しいデジタル化」の実現を目指しています。スマホ教室、窓口での操作支援、書かないワンストップ窓口などを組み合わせれば、デジタルに不慣れな住民も行政サービスを利用しやすくなります。
出典:デジタル庁「自治体窓口DX『書かないワンストップ窓口』」
まとめ:自治体DXを加速させるならDAPツールがおすすめ

自治体DXは、住民サービスの向上と行政の効率化を実現するための重要な取り組みです。住民・職員双方にメリットがあり、近年では国主導のもと各自治体のDX化が進められています。
しかし、実際にDX化を進めるとなると、長期的な計画や予算の確保、IT人材の雇用・育成といったさまざまな手間がかかるのも事実です。「ちょっとしたプロダクトの改修をしたいだけなのに、思ったよりも時間がかかってしまう」といった事例も珍しくありません。
そのようなときは、システムやブラウザ上でデジタルガイドを表示できる「テックタッチ」をご利用ください。ユーザーが詰まるポイントを分析して即座に改修でき、必要な情報を必要なタイミングで提示できるため、案内漏れが発生する心配も抑えられます。
「FAQにまとめているのに電話で問い合わせが来る」「問い合わせの内容が似通っている」といったときは、ちょっとした案内をシステム上に追加するだけで問い合わせ件数を大きく削減できるかもしれません。
テックタッチならノーコードで簡単に改修できるため、ストレスなくツールを利用してもらえます。自治体のDX化推進に伴って利用率や定着率を高めたい場合は、ぜひテックタッチまでご相談ください。




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