オンボーディングとは、もともと人事領域で用いられていた用語で、新入社員が職場にスムーズに適応し早期に活躍できるよう支援する一連のプロセスですが、カスタマーサクセスにおいては新規顧客が製品やサービスをスムーズに使いこなすために行う初期のサポートプロセスを指します。特に、SaaSビジネスでは顧客が早期にオンボーディングに対して価値を感じる機会が得られるかが重要です。
本記事では、オンボーディングを成功させるための具体的なポイントや戦略について詳しく解説します。
また、記事の後半ではSaas企業が顧客にスムーズなセルフオンボーディングを促せるツール「テックタッチ」を紹介します。
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オンボーディングとは?
もともとは人事領域で用いられてきた概念で、新入社員が早期に職場に順応し、業務を遂行できるよう支援するプロセスを意味します。企業文化の理解や業務知識の定着を通じて、定着率の向上や戦力化を図るのが目的です。近年では、このような人材育成の考え方がビジネスの他分野にも波及しており、SaaS分野における顧客支援にも応用されています。
オンボーディングとは、カスタマーサクセスにおいて新規ユーザーがサービスを効率的に活用し、早期に価値を実感するために行われる一連のサポート活動を指します。
オンボーディングにおけるサポート内容は以下の通りです。
サポート内容 |
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初期設定 機能の使い方の案内 利用・操作ガイダンス など |
上記のサポートを提供できれば、顧客がスムーズにサービスに慣れ、長期的な活用の促進が期待できます。カスタマーサクセスの観点では、オンボーディングはユーザーの成功を保証し、解約防止や満足度向上に直結する重要な要素です。オンボーディングを適切に実施すれば、顧客の成功体験をサポートし、長期的な関係構築へとつながります。
≫≫ SaaSビジネスに欠かせないオンボーディングとは?実施方法とポイントについて解説
≫≫【SaaS向け】カスタマーサクセスのオンボーディングとは?
オンボーディングが重要な理由
人事領域においてオンボーディングが重視されるのは、新入社員が入社後に職場環境や企業文化へ早期に順応し、業務を円滑に遂行できるよう支援することで、早期離職の防止や戦力化の加速につながるからです。初期段階で適切な受け入れ態勢が整っていないと、業務理解や人間関係の構築が滞り、結果として定着率の低下やパフォーマンスの停滞を招くおそれがあります。
オンボーディングが重要な理由は、顧客がサービスの価値を早期に感じ、スムーズに使いこなすための土台を築く役割を果たすからです。もしオンボーディングが不十分であれば、顧客は「使いづらい」「不要」と感じ、解約につながるリスクが高まります。特にSaaSでは、初期のユーザー体験が定着率に大きな影響を与えるため、オンボーディングでのサポートが欠かせません。利用者にサービスの価値を実感させ、活用を促進できれば、長期的な関係性を構築できるでしょう。
≫≫ SaaSビジネスで重要視されるオンボーディングの必要性と実施方法を解説
オンボーディングを実施するメリット
オンボーディングは、対象者が環境やサービスに早期に馴染み、期待される成果を発揮するための起点となる重要なプロセスです。ここでは、実施によって何が得られるのかという観点から、その意義をより具体的に掘り下げていきます。

人材育成におけるメリット
オンボーディングを取り入れることで、新入社員が早期に職場環境に馴染み、業務に必要な知識やスキルを段階的に習得しやすくなります。体系的な受け入れ体制を整えることで、現場任せの属人的な教育を避け、一貫した育成が可能になります。また、社員本人の不安や戸惑いを軽減できるため、心理的な安心感が生まれ、組織へのエンゲージメント向上にも寄与します。
さらに、育成側にとっても教育内容の標準化や引き継ぎの効率化が実現され、育成コストの最適化や業務の平準化にもつながります。加えて、オンボーディングの導入は既存の育成施策の見直しを促す契機にもなり、人事戦略全体の質を高める効果も期待できます。こうした支援環境が整えば、新入社員の戦力化までのスピードも早まり、育成の成果を明確に実感しやすくなります。これらのメリットは結果的に早期離職の防止や、全体の人材定着率の向上へと直結します。
カスタマーサクセスにおけるメリット
オンボーディングは、顧客がサービスを導入した直後に感じるハードルを取り除き、利用価値を早期に実感させるための重要なプロセスです。初期段階での適切な支援によって、顧客はサービスに対する理解を深め、自社の課題解決に役立つと確信することで、継続利用への動機付けが強まります。結果として、解約率を下げ、長期的な契約関係へとつながります。
また、顧客が継続的にサービスを利用する中で、自社にとって新たな可能性に気づく場面も増えていきます。オンボーディングを通じてその活用範囲を広げられれば、アップセルやクロスセルの提案も受け入れられやすくなり、顧客単価の向上を狙うことができます。こうした取り組みは、LTV(顧客生涯価値)の最大化にも直結し、事業の収益基盤を安定させる要因となります。
価値を伝えるだけでなく、価値に気付かせるプロセスこそが、顧客との関係構築において最も重要な要素となり、そしてその本質は、人材育成におけるオンボーディングにも通じています。
人材育成におけるオンボーディングの実施ポイント
オンボーディングを効果的に機能させるには、受け入れる側の姿勢や育成プロセスの細部に目を向けることが求められます。例えば、新入社員が組織の一員として安心できる状態をつくるには、早い段階で信頼関係を築くことが欠かせませんし、成長を実感しやすくするためには、進捗を確認できるような小さな目標を段階的に用意する工夫も有効です。
また、それらを支える指導側の力量も重要であり、先輩社員やOJT担当者が適切な関わり方を学ぶことが、育成全体の質を左右することになります。ここでは、人事・教育担当者が現場で意識すべき具体的な実施ポイントについて整理します。

信頼関係の土台を作る
新入社員が安心して職場に適応し、学びを深めていくためには、入社前から信頼関係の基盤を築いておくことが極めて重要です。特に人事担当者とのコミュニケーションは、その後の成長に大きく影響します。企業側が情報を一方的に提供するのではなく、応募者の不安や疑問に真摯に向き合い、必要な情報をオープンに共有する姿勢こそが、信頼の第一歩となります。
入社後に期待されるパフォーマンスの土台は、すでに入社前の段階で形作られています。十分な対話と情報開示を通じて「この会社は信頼できる」と感じられるかどうかが、オンボーディング全体の質にも直結します。
細かい目標を設定する
新入社員が業務に自信を持ち、着実に成長していくためには、いきなり大きな成果を求めるのではなく、達成可能な小さな目標を段階的に設定することが効果的です。いわゆるスモールステップ法と呼ばれるこのアプローチは、教育現場でも広く活用されており、オンボーディングにおいても非常に有効です。
入社直後の社員にとって、先の見えにくい長期目標だけが提示される状態では、途中でモチベーションを失ったり、進捗を実感できず不安を抱えるケースが少なくありません。そこで、日々の業務に対して短期間で達成可能な目標を用意することで、達成体験を積み重ね、前向きな学習姿勢を維持しやすくなります。
先輩社員やOJT担当者のスキルを養成する
新入社員の成長を支えるうえで、現場で直接関わる先輩社員やOJT担当者の指導スキルは極めて重要です。どれほど丁寧な育成方針を整えても、実際に新人と接する担当者に十分なスキルが備わっていなければ、オンボーディング全体の効果は限定的なものになりかねません。
トレーナーとしての育成力を高めるためには、必要に応じて外部の専門機関を活用する方法も有効です。特に、テレワークなどの非対面環境でのオンボーディングに不慣れな場合、外部のノウハウを取り入れることで、きめ細かなフォローの実施や1on1ミーティングの効果的な進め方など、実践的な手法を短期間で学ぶことができます。
カスタマーサクセスにおけるオンボーディングの実施ポイント
カスタマーサクセスのためにオンボーディングを実施する際には、以下のステップを踏む必要があります。
ここでは、下記のステップについて解説します。

明確なゴールを設定する
オンボーディングにおいて明確なゴールを設定する際は、顧客目線で利用目的から逆算した上での検討が大切です。オンボーディングにおけるゴールは、顧客がサービスを利用して達成したい成果や体験を基に設定する必要があります。
また、目標を設定する際は、過度に高すぎる目標を立てないように注意が必要です。顧客が達成可能な現実的な目標を掲げ、成功体験を積められれば、サービスの価値を実感し、長期的な利用が実現できます。
顧客に合わせた情報の提供と手段の選択
オンボーディングにおける顧客に合わせた情報の提供と手段の選択では、タッチモデルの選択が重要です。
タッチモデル | 内容 | コスト |
---|---|---|
ハイタッチ | ・大規模な顧客や重要な契約先向けに、個別の担当者がサポートを提供する
・直接的なコミュニケーションがメインで、詳細なカスタマイズやきめ細かなフォローが可能 |
高 |
ロータッチ | ・中規模顧客向けに、ある程度自動化されたサポートを提供しつつ、必要に応じて担当者がフォローする
・メールやウェビナー、資料の提供などで顧客に対応 |
中 |
テックタッチ | ・小規模顧客や多くのユーザーに対し、完全に自動化されたツールやガイド、FAQなどを活用してサポートを行う
・大量の顧客を効率的にサポートできる一方で、個別対応は原則実施しない |
低 |
各タッチモデルに適した情報提供方法を選択すれば、顧客に合わせた最適なオンボーディングを実施できます。
ヒアリング内容の項目を決定する
オンボーディングの成功には、営業から事前にヒアリングしておくべき項目の明確な設定が大切です。
ヒアリング内容を精査しておけば、顧客のニーズや期待を正確に把握し、それに基づいたサポートの提供が可能になります。
定めておくべきヒアリング内容の例は以下の通りです。
ヒアリング内容 |
---|
・顧客が達成したい目標 ・目的 ・課題 |
上記の項目をカスタマーサクセスチームと共有すれば、チーム全体が同じ方向を向き、顧客に最適なサポートを一貫して提供できるようになるでしょう。
実施と改善を繰り返す
オンボーディングのプロセスでは、実施と改善の反復が大切です。改善の際には、ユーザーの課題を分析してPDCAサイクルを回せる環境を構築できれば、より効果的なサポートを提供できます。
また、設定したゴールを顧客と共有し、達成状況を逐一通知するようにすれば、顧客のモチベーションの低下を防ぎ、継続的な利用の促進が実現できます。オンボーディングの改善は顧客の成功に直結し、長期的な関係構築をサポートできるため、重要課題として取り組むようにしましょう。
オンボーディングにおけるKPI
オンボーディングにおけるKPIには、以下の項目が挙げられます。ここでは、下記のKPIについて解説します。

チャーンレート(解約率)
チャーンレート(解約率)は、オンボーディングの効果を評価する重要なKPIです。高いチャーンレートは、顧客が製品やサービスに価値を見出せていない可能性を示しているため、その原因を追求して改善策を講じなければなりません。
また、チャーンレートを可視化し、進捗を定期的に確認できれば、カスタマーサクセスの状況を把握しやすくなります。カスタマーサクセスの状況に応じて適切な対応を行えば、顧客の満足度を向上させ、長期的な関係の構築が実現できます。
アップセルやクロスセル率(売上拡充率)
オンボーディングにおけるKPIの一つとして、アップセル率やクロスセル率も重要です。
アップセルおよびクロスセルの概要・具体例は以下の通りです。
名称 | 概要 | 具体例 |
---|---|---|
アップセル | 既存の商品やサービスの上位プランやバージョンを顧客に提案する | SaaS製品の基本プランからプレミアムプランへのアップグレードの提案 |
クロスセル | 顧客がすでに購入している商品やサービスに関連する別の商品を提案する | プロジェクト管理ツールを導入している顧客に、データ分析ツールを追加で提案 |
アップセルやクロスセルの成果は、可視化により顧客がどのように追加価値を感じているかを把握でき、次の施策に活かせます。
また、成果の把握によりカスタマーサクセスの進捗を評価し、効果的なアプローチを継続的に行える点もメリットとなるといえます。
オンボーディング完了率
オンボーディング完了率は、顧客がどれだけサービスを利用できる状態に達しているかを把握するための重要な指標です。オンボーディング完了率を追跡すれば、顧客がオンボーディングプロセスを完了し、サービスを適切に活用できているかを評価できます。
また、オンボーディング完了率が低い場合、顧客がサービスの価値を感じにくくなり、チャーンレート(解約率)が上昇する可能性が高まります。オンボーディング完了率を高められれば、解約率を抑え、「LTV」と呼ばれる顧客の成功体験を促進できるため、ほかの指標にも深い関連性のある指標でもあります。
オンボーディングに役立つおすすめツール7選
ここでは、テックタッチをはじめとしたオンボーディングに役立つおすすめのツールを7選紹介します。

1.テックタッチ
テックタッチの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | テックタッチ |
---|---|
費用 | 要お問い合わせ |
特徴 | 顧客のセルフオンボーディングに貢献できるさまざまな機能を利用可能 |
URL | https://techtouch.jp/ |
テックタッチは、顧客のセルフオンボーディングを実現し、カスタマーサクセスの業務を多角的に支援できる以下の機能・特長が充実したツールです。
テックタッチの機能・特長 | 概要 |
---|---|
オンボーディングの効率化 | ・プロダクト上にデジタルガイドやヒントを表示するツールチップを設置し、ユーザーの操作をサポート可能 ・顧客はテックタッチによりプロダクトの使い方をより理解しやすくなり、セルフオンボーディングが実現する |
問い合わせ数の削減 | ・ユーザーがプロダクトを利用する際に操作ミスや入力の誤りを未然に防ぐ ・ユーザーからの問い合わせが減少し、カスタマーサクセスの生産性の向上に寄与 |
チャーンレートを低減し、アップセルを増大 | ・ユーザーはプロダクトをスムーズに活用し、その効果を最大限に実感できるため、顧客満足度が向上し、チャーンレートの低下やLTVの向上につながる ・デジタルガイドを活用して新機能の周知を行うと、アップセルの機会を増やし、売り上げの増加が期待できる |
テックタッチは、上記の機能・特長を既存のプロダクトにノーコードで実装・改修できるため、非エンジニア人材でも取り組めます。カスタマーサクセス内でテックタッチの実装も可能なので、業務改善のスピードも早められるのも特長の一つです。
ぜひURLからお問い合わせ・資料請求をご検討ください。

オンボーディング工数を60%削減!株式会社hokan様の事例
株式会社hokanは、保険代理店に特化した顧客・契約管理システム「hokanR」(以下hokan)を開発・提供している事業会社です。hokanは、他社にはないカスタマイズ性の高さと機能の充実ぶりがセールスポイントですが、それらが新規導入時に顧客がスムーズに利用開始できない弱点ともなっていました。
また、顧客がシステムの機能・操作方法を十分に把握できないまま利用開始するケースが多かったため、カスタマーサクセスがお問い合わせ業務に時間を取られる状態が慢性化していました。そこで、新規顧客がスムーズに利用開始でき、カスタマーサクセスの業務効率化も実現するために導入を決められたのが「テックタッチ」です。
hokanは隔週でのアップデートを実施しているプロダクトですが、テックタッチのデジタルガイドならほぼ追加で操作する必要なくアップデートにも対応できる点を評価いただけました。
hokanは、テックタッチの導入により以下の成果が得られています。
テックタッチの機能・特長 |
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・打ち合わせ数を50%削減 ・オンボーディング工数60%削減 ・セミナーへの告知にデジタルガイドを利用した結果、あるセミナーでは参加数が従来の25倍に増加 など |
今後は、テックタッチのツールチップの内容をより充実させて、問い合わせ数を0にするのが目標となっています。
株式会社hokanのテックタッチ導入による成功事例はこちらから↓
2. Onboarding
Onboardingの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | Onboarding |
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費用 | 要お問い合わせ |
特徴 | ノーコードでプロダクトを改善できる |
URL | https://onboarding.co.jp/ |
Onboardingは、非エンジニア人材でも以下のプロダクトの改善が可能なツールです。
Onboarding導入で可能な事 |
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・開発工数の削減 ・受注率/LTVの向上 ・カスタマーサクセスのサポート工数の削減 |
ビジネスサイドでユーザ体験を向上させるオンボーディングを実施できるのが強みの一つです。
3. Product Tours
Product Toursの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | Product Tours |
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費用 | Essential:$29/月額、$348/年額 Advanced:$85/月額、$1,020/年額 Expert:$132/月額、$1,584/年額 |
特徴 | 特にSaaSプロダクトで利用されているユーザ向けのガイドツール |
URL | https://www.intercom.com/product-tours |
Product Toursは、カスタマーサクセスが盛んなアメリカで29%のSaaS系企業が利用している(2020年時点)ツールです。
プロダクトの基本操作・機能の解説などを画面上に表示し、顧客体験の向上・問い合わせ数の削減に役立ちます。
4. WalkMe
WalkMeの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | WalkMe |
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費用 | 要お問い合わせ |
特徴 | 「デジタルアダプション」を実現するための機能が充実している |
URL | https://www.walkme.com/jp/ |
WalkMeは、導入したサービス・プロダクトについて「デジタルアダプション」を実現するために役立つ機能が搭載されたツールです。
デジタルアダプションとは、「すべてのユーザが開発側の想定した運用を行える状態」を意味します。
WalkMeがデジタルアダプションを実現するために提供している機能は以下の通りです。
提供している機能 |
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・ユーザの操作に合わせたガイド機能 ・ボットに対するユーザの回答をもとにタスクを自動化 ・間違った操作を感知してアラートを通知 ・ランチャー機能 など |
ユーザがサービス・プロダクトの操作でつまづきそうな箇所を拾い上げて多角的に支援できるのがWalkMeの強みです。
5. Fullstar
Fullstarの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | Fullstar |
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費用 | Free:0円 Light:要お問い合わせ Enterprise:要お問い合わせ |
特徴 | 顧客のLTVを最大化させるための機能が充実している |
URL | https://fullstar.cloudcircus.jp/ |
Fullstarは、サービス・プロダクトの利用を通じて顧客のLTVを最大化させるために役立つ機能を兼ね備えたツールです。
Fullstarが顧客のLTVを最大化させるために設定しているステップは以下の通りです。
ステップ | 概要 |
---|---|
1.チュートリアル作成 | ・ノーコードで顧客向けのチュートリアルを作成可能 ・顧客のセルフオンボーディングを促進し、カスタマーサクセスや・カスタマーサポートの工数を削減 |
2.プロダクトアナリティクス | ・顧客のロイヤルティおよびインサイトを把握するためのエンゲージメントや自由記述のアンケートを簡単に作成できる |
3.カスタマーサクセス管理 | ・解約やアップセルの兆候を逃さないハイタッチ管理が可能で、少ないリソースで効率的にLTVを最大化できるステップ |
上記のステップを達成していくための機能と使い勝手に優れているのがFullstarの特長といえます。
6. ZendeskGuide
ZendeskGuideの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | ZendeskGuide |
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費用 | Suite Team:$55 Suite Growth:$89 Suite Professional:$115 Suite Enterprise:要お問い合わせ ※いずれも月額 |
特徴 | ナレッジベースでのFAQシステムが作成できる |
URL | https://www.zendesk.co.jp/ |
ZendeskGuideは、顧客の自己解決を促せるFAQシステムを作成できるツールで、Zendesk Suiteのすべてのプランで利用できます。
ノーコードで作成でき、ブログを書くような感覚で0からFAQページを構築できるため、ビジネスサイドで完結するのも魅力の一つです。
7. pottos
pottosの基本概要は以下の通りです。
ツール名 | pottos |
---|---|
費用 | 要お問い合わせ |
特徴 | カスタマーサクセスを支援する機能に優れたオートメーションツール |
URL | https://pottos.jp/index.html |
pottosは、カスタマーサクセスの工数削減・対応範囲の拡大に寄与できる機能を搭載したオートメーションツールです。
特に、業務フローの統一化により部署内で業務を共有できるため、オンボーディングに関する業務も標準化し効率的に対応可能となる点が優れています。
オンボーディングの成功事例
ここでは、テックタッチを導入しオンボーディングを成功させた企業の事例を紹介します。(敬称略)

株式会社Facilo
株式会社Faciloは、仲介会社の営業担当と物件購入検討者の円滑なコミュニケーションを支援するサービスである「Facilo」を提供している事業会社です。2023年のローンチ以降、急速にユーザ数が増加したサービスですが、その分限られた人的リソースのなかで、適切にユーザをサポートする仕組みの整備が急務となっていました。そこで解決策として導入を決めたのが「テックタッチ」です。
テックタッチには、「デジタルガイド」によりユーザが自己解決できるようにさまざまなナビゲーションをサービスの画面上に表示する機能が搭載されています。Faciloにテックタッチを導入した結果、新規ユーザでも操作に迷う場面が大幅に減少し、セルフオンボーディングできる環境が構築できました。カスタマーサクセスや開発に関わる人材などの人的リソースを圧迫する場面が減り、本来の業務に注力できる環境が整った点がテックタッチの導入で得られたメリットといえます。
ウイングアーク1st株式会社
ウイングアーク1st株式会社は、「データ活用環境の推進を通じた企業価値向上に貢献する」を企業理念としている事業会社です。データ活用支援の一つとしてローンチしているサービスに、帳票の発行から受領後のデータ化を一元的に管理・作業できる「invoiceAgent」があります。invoiceAgentは、電子帳票のさまざまな作業に一元的にアプローチできる特長がありますが、この特長を最大限活用するためには以下の項目について対応しなければなりません。
項目 |
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・ワークフローやERPなどのツールとの連携 ・電子送受信・電子保管について導入元の購入先・販売先などの取引先にも共有 など |
上記の項目を特にIT部門ではない新規顧客にスムーズに理解してもらい、利用開始につなげるかが課題となっていました。非IT人材でもスムーズに利用してもらうために導入したのが「テックタッチ」です。テックタッチは、画面上にツールチップを設置し、ユーザーの操作をサポートできる機能が利用できます。
invoiceAgentにテックタッチを導入した結果、以下の成果を得られました。
成果 |
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・UIの改善を実現 ・システム上でツールチップによるナビゲーションを設置しているため口頭での案内が不要になった |
今後も自社の目標達成のために、テックタッチを活用したサービスの提供を行っていく予定です。
≫≫ オンボーディングとは?成功事例から実施のポイントやメリットを解説
オンボーディングのまとめ
SaaS系企業のカスタマーサクセスでオンボーディングが重要視されるのは、SaaS企業の収益モデルが大きく関係しています。多くのSaaS系企業では、サブスク型のサービスを提供しており、収益を上げるにはできる限り長期に利用してもらう必要があります。顧客の長期利用を促すには、早期に顧客をサービスに定着させられるかが重要なポイントとなり、そこでオンボーディングによるサービスへの理解の促進が鍵となるのです。そして、オンボーディングの成功はカスタマーサクセスの成功にもつながるため、オンボーディングをいかに円滑に実施できるかが大切な要素となります。オンボーディングを成功させるために役立つのが、画面上に「デジタルガイド」を表示し、顧客のセルフオンボーディングを促せる「テックタッチ」です。
また、テックタッチはノーコードで改修が可能であり、カスタマーサクセス内で迅速に対応するのも容易です。例えば、顧客からフィードバック・クレームが届いた場合、すぐに改修すれば顧客がサービス利用に感じるストレスを最小限に抑えられるため、定着率の上昇も期待できます。



