2026年7月8日、テックタッチにとって初となる大型ユーザーイベント「CO-DEVELOPERS DAY ’26」を開催しました。テックタッチの製品は、これまでお客様の現場から寄せられる声によって育てられてきました。「CO-DEVELOPERS」というイベント名には、そんなお客様と共に製品や体験をつくっていきたいという思いを込めています。当初200名に絞った申し込み枠には300名を超える応募が集まる盛況ぶりとなり、当日は280名が来場。6社のお客様に登壇いただき、それぞれの現場で培った実践知を語っていただきました。
オープニング&プロダクトセッション お客様と歩んできた道のりを語る
オープニング:代表取締役CEO井無田が語る創業の原体験
井無田はまず、CO-DEVELOPERS DAYというイベント名に込めた思いをこう語りました。
「私たちはお客様の声によって育てていただいた会社です。ベンダーとお客様という関係を超え、共に良い体験を作る仲間でありたい」と、会場へ呼びかけました。
続いて、創業の原体験を語りました。前職で海外製SaaSの完成度に衝撃を受けた一方、自身は経費精算で差し戻される「不良ユーザー」でもあったと振り返り、「ITもユーザーも悪くない。システムと人の間の『使いこなしの壁』こそが課題」というのが誕生の背景だと明かしました。
創業から数年でガイダンス表示・ツールチップ・オートフロー・分析機能へと提供価値を広げ、現在のエンドユーザー数は1,000万人超。「操作迷子が減った」「生産性が20%向上した」といった導入企業の声を紹介し、「テクノロジーのワクワクを、かたちに」という新しい会社のミッションも発表しました。
今後は既存の「テックタッチ」に加えて「エージェントプラットフォーム」(開発中)、顧客・従業員の声を分析する「AI Central Voice」を加えた3本柱で、人とAIが共存する過渡期を支えるプラットフォームを目指すとしています。
プロダクトセッション:現場こそが開発の現場だった
続くプロダクトセッションでは、創業期からDAP開発を率いるCTOの日比野淳が「どのようなシステムの上でも動く」という強み・安定性の裏にある泥臭い開発史を紹介。「お客様の会議室やPCで障害対応をしたことも。まさに会議室こそが開発の現場でした。そこで得た知見はChatGPTに聞いても出てこないような貴重な知見ばかりです」と振り返りました。
プロダクト部 部長の松木はお客様からの要望を貯める目安箱「プロダクトアレコレ」に累計4,000件もの声が蓄積され、日々プロダクトのアップデートや新機能開発の起点となっていると紹介。現在デザインパーツのなかの「イメージ機能」として提供している機能の誕生秘話も披露されました。お客様の仲間に入れていただき、現場で起きた問題や課題に共に向き合い、全てのお客様に価値として返すというプロダクト部の「Co-Developers 」 へ込めた思いを伝えました。
事例① 学校法人河合塾:スキルの壁を補完する「テックタッチ」活用術

登壇者: 学校法人河合塾 学校事業推進部 ICT教材推進チーム 上村祥平さん、櫻井龍一さん(聞き手:テックタッチ カスタマーサクセス 小松)
テックタッチ導入プロダクト: AI搭載ICT教材「tokuMo」(課題作成・配信、成績確認、学習データの一元管理などを担う学校向けサービス)
導入前の課題: 先生ごとの利用度合いのばらつき、現場の利用状況が見えないことによる改善施策の手詰まり
この事例のポイント:
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30ステップ超の「一通り紹介」ガイドは再生されず失敗。「モチベーション×スキル」でターゲットユーザー像を整理
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「テックタッチ」を”モチベーションを上げる装置”ではなく”スキルを補完するフック”と再定義
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課題配信数は1校あたり約8%改善
対談形式で登壇したのは、「tokuMo」の商品開発を担う上村さんと、導入校のガイド作成・運用を担う櫻井さん。”解約の阻止・活用度向上”を掲げたプロジェクトは、先生の利用度合いのばらつきと、現場の利用状況が見えない改善の手詰まりという2つの壁に直面していたといいます。
「一通り知ってほしい」が招いた失敗
最初に作った基本機能を一通り紹介する30ステップ超のガイドは、ほとんど再生されず途中離脱も多発。「強制力がない中でモチベーションのないユーザーの行動を変えるには限界がある」との気づきから、モチベーションとスキルの2軸でターゲット像を整理し、「使いたいけれど何から試したらいいか分からない」層に絞り”先生のスキルを補完するフック”として「テックタッチ」を活用することにしました。具体的には、ガイドの起動場所をトップページから課題作成の画面に移し、ガイド自体も短く分割。「知りたい時に知れる」環境を整えました。デザイン面でも、複雑な操作にはGIF画像を埋め込み、図やイラストで直感的に伝える工夫を重ねました。
データが明かした”意外な”先生の本音
分析からも意外な発見がありました。課題配信数をAI機能あり/なしで比較すると、当初の想定に反してAI機能なし(先生が自分で問題を選ぶ方)の利用が多かったのです。上村さんは「先生は問題の選定だけは自分の目でしっかり見て選びたいという心理が読み取れました」と振り返ります。こうした改善の結果、課題配信数も向上しました。「先生が知りたいタイミングで知れる環境を最短で作れたことが良かった」と櫻井さんは手応えを語りました。
事例② 株式会社竹中工務店:“業務ストレス”を消す「テックタッチ」の育て方

登壇者: 株式会社竹中工務店 設計本部アドバンストデザイン部 設備システムグループ 松下文さん、阿波田宙さん
テックタッチ導入プロダクト: 自社開発システム「設計BIMツール」(設計ポータル+設計アプリケーション群)
導入前の課題: 長期にわたる建設プロジェクトの中で「設計BIMツール」を使うタイミングや頻度は限られており、操作習熟に時間がかかること。そのため、実際にシステムを操作しながら学べる仕組みが必要だった。
この事例のポイント:
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ベンダーと発注者の「窮屈な関係」を、ワークショップと愛称呼びで「ONE TEAM」へ転換
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設計BIMツールのユーザーインターフェースの課題をテックタッチで解決
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新社員教育を「講義+ハンズオン」から「ガイドによるワーク型」へ切り替え
1610年創業、設計と施工を一貫して請け負う「設計施工一貫方式」(受注高ベースで78%)を特徴とする総合建設会社・竹中工務店。同社では自社開発の「設計BIMツール」を運用していますが、長期にわたる建設プロジェクトの中で「設計BIMツール」を使うタイミングや頻度は限られており、操作習熟に時間がかかることが課題でした。実際にシステムを操作しながら学べる仕組みを構築したいと「テックタッチ」を導入しました。松下さん・阿波田さんはもともと設備設計担当で、現在は設計者向けアプリを開発する「設計BIMツール開発室」で「設計BIMツール」でのDAP活用を担っています。
ベンダーと発注者の「窮屈な関係」を変えたONE TEAMの発想
最も印象的だったのが、ベンダーと発注者の関係を見直した「ONE TEAM」の取り組みです。松下さんは建設業の設計向けアプリ開発の現場で、「建築主のように振る舞っても上手くいかない」というアプリ開発の発注者側の本音と、「正直、発注者に物申しづらい」というアプリ開発ベンダー側の本音を明かします。 そこで「本来価値を届けるべき相手は誰か」を問うワークショップを実施した結果、答えは「アプリを使うユーザー」であり、そのためのONE TEAMだという意識が共有されました。アプリ開発ベンダーと自社の関係性の改善手法をテックタッチとのDAPチームでも実施したところ、窮屈さは一気になくなり、設計BIMツール(テックタッチ含む)を使いやすくすることを忖度なく相談できる「ONE TEAM」になることができました。
実装事例:概要書ガイドから社員教育まで
阿波田さんからは、「どこを入力すればどこに反映されるか分からない」という声から生まれた概要書ガイドや、要件定義を待たず「テックタッチ」だけで実現した「アプリ起動メニュー」を紹介。印象的だったのは、従来の「講義+ハンズオン」だった社員教育を「ガイドによるワーク型」へ切り替えた事例です。受講者が自分のペースで進められ、後日画面ですぐにガイドを見返せるため資料を探す手間もなくなりました。最後に、「今後もテックタッチと竹中工務店はONE TEAMで設計BIMツールを育てていきます」と締めくくりました。
事例③ 本田技研工業株式会社:検索と階層の壁をなくしたカテゴリガイド

登壇者: 本田技研工業株式会社 間接材購買部 戦略企画課 戦略グループ 黒瀬航さん
テックタッチ導入システム: 間接材購買の基幹システム「Oracle Procurement Cloud」(購買申請~見積~発注)
導入前の課題: SaaS移行に伴う操作工数の増加、申請の約4割にのぼるカテゴリ選択ミスによる年間約1万時間の手戻り、データ分析精度・クレンジングの問題
この事例のポイント:
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カテゴリ選択の「検索の壁」「階層の壁」を解消し、正確性を60%→90%に改善
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ガイド設計をカテゴリ条件で汎用化し、「標準化」「巻き添え」「実装」3つの壁も同時に解消
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効率化効果は年間15,713時間、投資対効果560%、バイヤーアンケートによる満足度65%
DX推進に取り組む黒瀬さんが登壇したのは、旧4社の間接材購買機能を2024年4月に統合した間接材購買部(ユーザー約3万人・バイヤー約130人、年間約1兆円・約100万件の購買)の事例です。「Sourcing(調達戦略)」にリソースを集中させ「Purchasing(購買オペレーション)」を徹底効率化する方針のもと、2025年にOracle Procurement Cloudへ「テックタッチ」を導入した際、直面していたのがカテゴリ選択ミスによる工数増でした。購買申請のカテゴリ入力の約4割が誤り、バイヤーの変更手続きに年間約1万時間(約62人月相当)を費やしていたといいます。
検索の壁・階層の壁が生んだ年間1万時間の手戻り
原因は「検索の壁」と「階層の壁」。前方一致のキーワード検索しかなく、正しい名称を知らないと候補が出てこないうえ、約900あった小分類から選択する必要があり、大分類・中分類が活かされていませんでした。そこで検索をやめ、大分類→中分類→小分類をクリックで絞り込む「カテゴリガイド」を実装。カテゴリ選択の正確性を90%まで改善させました。
タイトル精度向上ガイドと成果
もう1つが、商品名・型番・メーカー名を分けて入力させ、自動処理機能で案件タイトルを生成する「タイトル精度向上ガイド」。これにより、バイヤーから事業部への案件内容の問い合わせ工数の削減に貢献しました。こうした取り組み全体で、操作工数増加は自動入力によるワンクリック化で年間約800時間の効率化につながっています。今後は更なるデータ品質の向上や、「テックタッチAI Hub」の活用、生成AIエージェントによる開発・運用変革に取り組む予定です。
事例④ AGC株式会社:『開発しない』という選択

登壇者: AGC株式会社 人事部 人事グループ 遠藤恵さん
テックタッチ導入システム: 人事給与システム「POSITIVE」(勤怠管理・各種届出申請)
導入前の課題: 人事業務の一部BPO化に伴う問い合わせの集中、マニュアルが読まれず更新も追いつかない、給与チーム体制が8名から2名へ縮小
この事例のポイント:
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給与振込口座の切替(対象約3,000人)で入力ミスはわずか27件、問い合わせはゼロに
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勤務記録表のレイアウト変更を、システム改修ゼロ・誤申請ゼロで乗り切った
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「まずテックタッチで何ができるか」を最初に考える文化へ
遠藤さんは2001年に旧・旭硝子へ入社し、社会保険業務等を経て現在の給与グループへ。人事業務の一部BPO化により給与チームの体制が8名から2名に縮小するなかで、2024年10月に初めて「テックタッチ」を導入しました。2026年1月には、「テックタッチ」を活用した社内改善の取り組みが評価され「CFO特別賞」を受賞しており、本セッションでは受賞した取り組みについての詳細が紹介されました。
給与振込口座の切替、入力ミスは3,000人中27件
社員総合口座の変更に伴い、対象者約3,000人が新たに口座を登録する必要が生じ、「テックタッチ」でバナーから申請画面へ誘導、銀行名・支店名の自動入力やキャッシュカード画像のツールチップ表示といった工夫を実装。結果、入力ミスはわずか27件、問い合わせもゼロで完了しました。「システム本体を開発しなくても色々できることがあると分かりました」と遠藤さん。
勤務記録表のレイアウト変更。運用を止めずに乗り切る
もう1つが、勤務記録表のレイアウト変更に「テックタッチ」を活用したケースです。勤怠の申請項目のなかに、会社指定の作業服に着替える時間を確認する項目が新設されることになりました。同社は毎月20日締めの当月支給という運用を止めずに対応する必要があった上、新規項目の追加が月途中になる関係で、それ以前の申請では困るという事情もありました。そこで「テックタッチ」で申請ボタンを非表示にし、項目追加まで申請を控えてもらい、追加後にまとめて入力してもらう設計にしました。結果、誤申請・問い合わせともにゼロで乗り切ることができました。 こうした積み重ねを経て、課題が起きた時にまず「テックタッチ」で何ができるかを考える文化に変わり、制度改定や税制改正への即対応もできるようになったといいます。今後はDAPに加え「テックタッチAI Hub」も活用し、2030年には「テクノロジーを活用して事業成長に貢献する給与チーム」への進化を目指すと締めくくりました。
事例⑤ 株式会社オープンハウス・アーキテクト:AI Hubで建設業界に革新を

登壇者: 株式会社オープンハウス・アーキテクト DX推進部 二井谷 豊さん、杉山舜さん
テックタッチ導入システム: 自社開発の総合建設事業基幹システム「OPTIMUS」(見積・実行予算・発注・請求査定・支払連携・着地算出などの原価管理を担う)
導入前の課題: 独自開発システムゆえに正しい使い方の浸透が必要、AI活用が一部の使いこなせる人材に偏りがち
この事例のポイント:
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社外取引先向けシステムの利用率は99.5%。その浸透を4年前からDAP「テックタッチ」が支えてきた
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「テックタッチAI Hub」による原価状況の自動要約で、ボタン一つで現場のリスクを把握できるように
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見積依頼文の自動生成機能は、プロンプト調整を含めて実装わずか30分
戸建・マンション建設を手がける同社は、単体売上高1,065億円、従業員964名、累計完工棟数は約56,000棟。独自開発の基幹システムを社外取引先にも無償で提供し、利用率は99.5%。二井谷さんは「この高い浸透率に一役買っているのがテックタッチです」と語り、新機能の周知や一時停止といった対応が、従来1週間かかっていたところ10〜20分で行えるようになったといいます。「AIを使いこなせる人は限られている。だからこそシステムの流れの中に組み込み、自然と使えるようにしたい」との狙いから、2025年末には原価管理システム「OPTIMUS」に「テックタッチAI Hub」を導入する取り組みも始まりました。
原価状況の要約:エリア統括の判断・精査をAIが支援
杉山さんが紹介した象徴的な事例が「原価状況の要約」です。複数現場を横断管理するエリア統括が、利益悪化や原価超過といったリスクを一つひとつ精査するのは膨大な時間がかかることが課題でした。そこで「テックタッチAI Hub」によって画面内の原価サマリーをAIに要約させ、「この工事の原価見直しを早急に」といったネクストアクションまで提示できるように実装。「エリア統括もボタン一つで現場の状況が一目で見られるようになりました」と杉山さん。発注申請でも、保存と同時に予算超過の検知や補足コメントの適切性をAIがチェックし、画面上でアドバイスする仕組みを実装。ユーザーが意識せず、いつも通り申請するだけで恩恵を受けられる”無意識の効率化”がポイントだといいます。
見積依頼文の作成サポート、実装は30分
もう1つが、下請け業者への見積依頼文をAIが作成するサポート機能です。画面内の現場・工事情報に加えユーザーが書いた留意事項もAIに渡せる設計にし、下書きをゼロから書く手間をなくしました。「プロンプトの調整も含めて実装は30分ほどで、そのまま本番環境に反映できた」と杉山さん。最後に杉山さんは、AI活用を成功させるコツとして「業務を細分化して着手する」「小さく、早く、やってみる」「無意識にAIを使える動線を作る」の3点を挙げ、セッションを締めくくりました。
事例⑥ パーソルコミュニケーションサービス株式会社:「コピペ地獄」からの大脱出

登壇者: パーソルコミュニケーションサービス株式会社 ビジネス本部カスタマーサクセス統括部ビジネス推進 矢野祐喜 さん、同・第1サービス部 須賀淳一さん
テックタッチ導入システム: BPO業務で使用する複数の社内業務システム(電話システム、顧客管理システム、インシデント管理システムなど)
導入前の課題: 1件の対応につき5〜10回発生するコピー&ペースト作業とそのミス、マニュアル・チェックリストなど人の注意力に依存した見落とし防止策
この事例のポイント:
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「テックタッチ」を操作マニュアルではなく「業務を支える仕組み」として、社内業務システム上で活用
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クライアントシステムを改修せずに、画面間の転記作業を「テックタッチ」で自動化
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利用者ごとの表示名を分析イベントに登録し、個人単位で利用状況を可視化・フォロー
コンタクトセンターやITサポートのBPO事業を手がける同社は、設立1994年12月、売上高232億円、従業員数4,250名で、全国10拠点でサポートセンターを展開しています。プレゼンテーションの冒頭、須賀さんは「地味だけど、共感で心がえぐられる話です」と切り出し、「コピー&ペーストで1日の仕事が成立していた人、いますよね」と会場に問いかけました。同社では「テックタッチ」を「内部業務のオペレーション精度を上げるための改善ツール」として活用しており、そこにフォーカスして取り組みを共有してもらいました。
「コピペ地獄」を、システム改修なしで脱出する
タイトルにもなっている核心が「コピペ地獄」の解消です。複数システムを横断するBPOの現場では、1件の対応で5〜10回のコピー&ペーストが発生し、ミスも頻発していました。しかしクライアントのシステムは自由に改修できず、API連携の提案も予算面で現実的ではありません。そこで転記元のシステムから必要な項目を変数として取得し、転記先の画面に遷移したタイミングで自動的に入力欄へ反映する仕組みを「テックタッチ」で構築し、システム改修なしで転記作業を自動化しました。
定着の壁「作っただけでは使われない」
もう1つの壁が「作っただけでは使われない」という定着の課題です。「ツールは導入するより定着させる方が難しい」と矢野さん。ガイドの再生回数などの全体データに加え、各画面に表示される氏名やメールアドレスを分析イベントに登録し、個人単位の利用状況まで可視化。誰がどの機能を使っていないかが可視化されることで、現場のリーダーと使い方を見直したり個別にフォローできるようになりました。須賀さんはこの一連の取り組みを「DX背中押し活動」と名付け、「クライアントのシステムは改修できません。それでも、現場主導でDXは実現できる」と締めくくりました。
企業セッション後には懇親会も開催。お客様同士がつながる場に
全セッション終了後は懇親会が開催されました。乾杯の挨拶に立った執行役員 VP of Innovationの岩渕聖は、「今日のセッションで『Co-Developers』というコンセプトがありました。ぜひ社員とも色々お話しいただき、より良い製品をお届けできればと思います」と呼びかけ、会場にはAIデモブースも用意されました。
閉会の挨拶では、執行役員 VP of Customer Successの垣畑陽が、入社から6年で初めての規模のイベントに「これだけの人数にお集まりいただき、感慨深いです」と振り返りました。使用機能ランキングで話題の「アクションボタン」機能は、ユーザーからの「この画面で使いたいガイドだけ選ばせてほしい」という声から生まれたと紹介し、「こういうところがカスタマーサクセスの面白さだ」と語りました。
学校法人河合塾、株式会社竹中工務店、本田技研工業株式会社、AGC株式会社、株式会社オープンハウス・アーキテクト、パーソルコミュニケーションサービス株式会社――業種も課題も異なる6社に共通していたのは、大がかりなシステム開発を待つのではなく、まず現場でできることから小さく試し、改善を重ねていく姿勢でした。それぞれが試行錯誤の末にたどり着いた工夫を、他社の担当者に向けて惜しみなく共有する――そんな「Co-Developers」の関係は、テックタッチとお客様の間だけでなく、お客様同士の間にも育ちつつあります。テックタッチは、こうした実践知が行き交うコミュニティを、今後さらに広げていきたいと考えています。



