勤怠管理にAIを活用するには?できること・選び方・導入事例まで解説

デジタルトランスフォーメーション

「AI搭載の勤怠管理システムに乗り換えるべきか」と検討を始めたものの、導入コストや移行の手間を思うと、二の足を踏んでいる担当者の方は多いのではないでしょうか。勤怠管理とAIの組み合わせは、不正打刻の防止やシフトの自動作成、問い合わせへの即答など、労務担当者の負担を減らす技術です。

しかし、実は今のシステムを入れ替えずにAI機能だけをあと付けする方法もあります。

本記事では、勤怠管理×AIでできることから、実現時に押さえておきたい注意点、ツールを選ぶ際のポイントまでを解説します。

勤怠管理へのAI活用について詳しく知りたい方は、テックタッチまでお気軽にお問い合わせください。

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勤怠管理×AIとは?従来の勤怠管理システムとの違い

勤怠管理にAIをかけ合わせると、出退勤の記録や勤務状況の把握・分析を自動化することが可能です。従来型が集計や打刻管理にとどまるのに対し、AI搭載型は打刻・運用・管理の3つの面を変えます。

打刻面:生体認証AIで代理打刻の防止
運用面:データを分析していつもと違う勤務パターンを通知
管理面:2019年4月施行の労働安全衛生法改正で定められた、客観的な労働時間把握を自動反映する機能

AIを使った勤怠管理は、この法的要請に応えつつ、コンプライアンス強化の手段にもなります。

出典:厚生労働省「労働時間の適正な把握方法について」

AI搭載の勤怠管理システムでできること5選

AI搭載の勤怠管理システムでできること5選

勤怠管理にAIをかけ合わせることで実現する、代表的な5つの機能を紹介します。打刻の正確さを高めるものから、シフト作成や問い合わせ対応の手間を減らすものまで、担当者の負担軽減につながる機能ばかりです。

顔認証・指紋認証などの生体認証打刻

AI搭載の勤怠管理システムの多くは、顔認証や指紋認証といった生体認証による打刻を採用しています。本人の生体情報を使うため、ICカードの貸し借りによる代理打刻やなりすまし打刻の防止が可能です。

最新のAIエンジンはマスクを着けたままの状態や、加齢にともなう顔立ちの変化にも対応し、高い精度で本人確認をこなします。打刻の正確さが、そのまま勤怠データの信頼性につながるでしょう。

AIによる最適シフトの自動作成

従来のシフト作成では、従業員の希望を管理者が手作業で集計し、人員の配置を考える必要があり、担当者の負担が重くなりがちでした。その点、AIは希望シフトに加え、各人のスキルや過去の勤務データから繁忙期と閑散期を読み取り、過不足のない人員配置を自動で導き出します。

これまで数時間かかっていたシフト作成を、わずか数分で仕上げられるため、空いた時間をほかの業務に振り向けられるようになるでしょう。

有給残日数や申請方法をAIが即答

AI搭載の勤怠管理システムには、対話形式のAIチャットボットを備えたものが少なくありません。従業員が有給休暇の残り日数や、福利厚生の使い方などを尋ねると、AIがその場ですぐに答えます。

従業員が知りたいことをすぐ確かめられるうえ、人事担当者も質問対応の手間が減り、負担の軽減につながります。問い合わせが特定の担当者に集中しがちな職場ほど、導入の効果を感じやすいでしょう。

体調不良やストレスの予兆検知

AIによって連続勤務の状況や有給休暇の取得状況といった勤怠データを分析し、ストレス指数が高いと予測される従業員を割り出せます。タスクの進捗遅れや残業時間の急な変動から、離職リスクやメンタル不調の兆しを発見し、アラートを出す機能もあります。

管理者へアラートを発信することで、ケアが必要なタイミングを早めに把握でき、不調が深刻になる前に手を打つことが可能です。AIによる予兆検知は、従業員の働きやすさを守ることにもつながります。

承認パターンを学習した自動承認

AIは従業員の作業パターンから勤怠表への事前入力や、提出内容が社内ルールに沿っているかのチェックを自動でこなします。入力の漏れがあれば注意を促し、未承認の勤怠表を目立たせることで対応漏れを防ぎます。

社内の勤怠ルールをAIに学ばせておけば、担当者が席を外していても、AIが一次対応を引き受ける体制を整えることが可能です。承認業務にかかっていた手間を減らし、処理のスピードも高められます。

勤怠管理×AI実現時の3つの注意点

勤怠管理×AI実現時の3つの注意点

勤怠管理にAIをかけ合わせる際に、あらかじめ押さえておきたい注意点を3つ取り上げます。便利さだけに目を向けて導入を急ぐと、運用が始まってから思わぬつまずきが生じることもあるため、事前に確かめておきましょう。

生体認証機器の導入・運用コストがかかる

AI搭載の勤怠管理システムは、従来のタイムカードやICカードの運用に比べて、導入や運用にかかる費用が高くなりやすいです。例えば、生体認証に対応した打刻機器は、種類によって1台当たり数万円ほどの初期費用がかかります。

拠点の数が多い企業ほど設置する台数が増えるため、初期費用はその分だけ積み上がります。導入前に、必要な台数と総額を見積もっておくことが欠かせません。

AIの判断根拠を従業員へ説明できるか

AIによる判断は「ブラックボックス化」しやすく、なぜその結果になったのかを人が説明できない場合があります。日本IBMの賃金査定AIの事例では、判断基準の不透明さをめぐり労働組合が団体交渉を求めたものの会社側が拒み、東京都労働委員会への申し立てを経て、2024年8月に「AIによる評価項目のすべてを開示する」などを条件に和解に至りました。

同様の問題は、勤怠管理AIがストレスの予兆を検知したり、勤務パターンの異常を判定したりする場面でも起こり得ます。そのため、従業員の異議申し立てに応じる窓口や、判断根拠を確認できる仕組みを用意しておく必要があります。

出典:東京新聞「AIに人事評価をゆだねるって怖いけど… IBMと労組が和解した理由とは?」

AI機能は特定システムとセットで提供されるケースが多い

現在、市場に出ているAI搭載の勤怠管理システムの多くは、AI機能が特定のクラウド型システムに組み込まれた形で提供されています。

AI機能だけを使いたい場合でも、システムそのものの契約や移行が必要になるのが一般的です。移行にともなって操作画面が変われば、従業員への周知や再教育の手間も生じるでしょう。

システムを丸ごと変えずにAI機能を使える方法があるかも、比較検討時の論点になります。

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勤怠管理AIツールの選び方|押さえたい4つのポイント

AI搭載の勤怠管理ツールの中から、自社に合うものを選ぶための4つのポイントを解説します。機能の一覧を眺めるだけでなく、自社の課題や現場の使いやすさに照らして見極めることが、導入後の定着を左右します。

搭載AI機能が自社の課題を解決できるか

不正打刻の防止やシフトの効率化、データ活用による組織改善など、抱える課題によって最適な製品のタイプは変わります。そのため、自社に必要な機能をあらかじめ定めておくことが欠かせません。

まずは自社が抱える課題をはっきりさせ、どの業務にAIを活用したいのかを整理しましょう。多くの機能が並んでいると魅力的に見えますが、機能の一覧だけで判断するのは避けたいところです。自社にとって優先度の高い課題を解決できる機能が搭載されているかを、しっかり確かめることが大切です。

生体認証の精度・対応方式の幅広さは問題ないか

生体認証には顔・指紋・指静脈・虹彩などの方式があり、それぞれ精度やコストが異なります。自社の運用に合う方式を選ぶには、こうした違いを押さえておくことが必要です。

例えば、指紋認証は加齢による変化が少なく高精度かつ低コストですが、指の乾燥や汚れで精度が落ちることがあります。指静脈と指紋を同時に読み取るハイブリッド認証など、なりすまし防止の精度を高めた方式を採用した製品もあります。虹彩認証は精度が高いものの、高度な読み取り機器を必要とし、その分コストがかさむ点には注意しましょう。

求める精度と予算のバランスを見ながら、自社に合う方式を選ぶことが大切です。

現場が迷わず定着しやすいか

勤怠システムの導入が失敗に終わる原因の多くは、機能が足りないことよりも、現場に定着しなかったことにあるといわれています。操作が複雑なシステムは打刻漏れや誤操作を招き、かえって管理者の修正対応を増やしかねません。

だからこそ、使いやすさについては経営層や労務担当者だけでなく、現場の従業員全員が日常的に操作する前提で見極める必要があります。カタログの説明だけでは、実際の使い心地まではわかりません。導入前にデモやトライアルを活用し、現場の従業員に実際に触れてもらいながら、無理なく使えるかを確かめておくと安心です。

AIの判断根拠を確認・修正できるか

ツールを選ぶときは、AIが示した判定結果について、根拠となったデータや条件を画面上で確認できるかどうかが大切です。例えば、離職リスクや異常な勤務パターンのスコアリングをする場合、どの項目が加点の要因になったのかがわからないと、担当者は対応の妥当性を判断できません。

AIの判定や承認候補をそのまま採用するのではなく、管理者が内容を確かめたうえで上書き・修正できる機能があるかも確認しましょう。誰がいつどの判定を直したかを記録できれば、トラブル時にも経緯を説明しやすくなります。

勤怠管理に”あとのせ”でAI機能を追加できる「テックタッチ AI Hub」

勤怠管理に"あとのせ"でAI機能を追加できる「テックタッチ AI Hub」

ここまで紹介したAI搭載型の勤怠管理システムとは違い、既存システムに手を加えず、AI機能だけをあとから追加する方法もあります。

テックタッチ AI Hubは、現在使っている業務システムの上に生成AIをあと付けできるサービスで、既存システムの改修は必要ありません。

勤怠・労務の領域では、「勤怠申請バリデーションエージェント」が、勤怠表の入力内容を自社の労務ルールと照らし合わせ、アラートや申請案内を自動で行います。AIがナビゲートすることで、入力漏れや入力ミスを未然に防ぎます。

導入にあたっては専門チームが支援するため、自社のルールやフローに合わせた運用が可能です。

テックタッチ AI Hub」の機能や導入方法については、サービスページで詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

勤怠管理×AIに関するよくある質問

勤怠管理×AIの費用や規模、導入にかかる期間、法的な効力、セキュリティなど、比較検討の際に気になりやすい実務的なポイントを中心に、よくある質問にお答えします。導入前の疑問を解消する参考にしてください。

勤怠管理AIの導入費用はどれくらいですか?

生体認証に対応した打刻機器は、1台当たり数万円ほどの初期費用がかかることが少なくありません。拠点の数や従業員数、導入する機能の範囲によって総額は大きく変わります。

まずは自社の規模と必要な機能を整理したうえで、複数社から見積もりを取り、比較して検討することをおすすめします。

中小企業でも勤怠管理AIを導入できますか?

勤怠管理AIは大企業向けというイメージを持たれがちですが、中小企業向けのプランを用意している製品も多くあります。一部の製品では、一定以下の人数であれば無料で使えるプランもあります。

まずは無料プランやトライアルで試し、自社の運用に合うかを確かめてから有料プランへ移る進め方が現実的です。

無料で使える勤怠管理AIはありますか?

従業員数に応じて、無料で利用できるプランを提供している勤怠管理システムはあります。ただし無料プランは、使える人数や機能に制限が設けられているのが一般的です。

生体認証やAIによる予兆検知といった高度な機能は、有料プランでのみ提供される傾向があるため、事前に確かめておきましょう。

導入から運用開始までどれくらいの期間がかかりますか?

勤怠管理システムの選定は、無料トライアルや業者選びの期間も含め、導入予定日の3ヵ月ほど前から動き出すのが目安とされています。

拠点の数が多い企業や、生体認証機器の設置が必要な場合は、その分だけ準備期間が長くなりがちです。就業規則に合わせた設定や周知の期間も見込んで、スケジュールを組みましょう。

勤怠管理AIのセキュリティは安全ですか?

クラウド型の勤怠管理システムを評価するには、「外部からの攻撃」や「内部での不正防止」の両面からの確認が大切です。

サーバー防衛や通信の暗号化など、外部に対するセキュリティ対策はサービスの提供元に頼る形になり、適切な対策を講じているサービスを選定する必要があります。

一方、内部での不正防止に対しても、相応の機能を備えたシステムを選ばなくてはなりません。

契約前に外部・内部の両面に対するセキュリティ体制を確かめ、自社の基準を満たしているかを見極めましょう。

勤怠管理×AIは「入れ替え」より「足し算」で始めよう

勤怠管理AIは、生体認証打刻や最適シフト作成、予兆検知など、従来のシステムでは難しかった機能をもたらします。一方で、生体認証機器の導入コストやAIの判断根拠をめぐる説明責任など、押さえておきたい注意点もあります。

テックタッチ AI Hubなら、既存システムを入れ替えずにAI機能だけをあと付けすることが可能です。丸ごと入れ替えるのではなく、現在の環境にAIを加える「足し算」から始めてみてはいかがでしょうか。

テックタッチ AI Hub」について詳しく知りたい方は、テックタッチまでお気軽にお問い合わせください。

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