どれほど優れたサービスであっても、利用者が操作に迷えば、その価値を十分に感じてもらえません。SaaSをはじめとしたITツールでは、導入時の体験が継続利用に大きく影響するため、操作に関する不安や迷いを最小限に抑える工夫が求められます。従来のマニュアルやFAQでは対応しきれないケースも多く、近年では、実際の画面に沿って手順を案内するチュートリアルの必要性が高まっています。
本記事では、チュートリアルを整備することで得られる効果や、社内に簡単に導入できる支援ツールの具体的な活用例を交えながら、ユーザーの定着と業務効率の向上を実現する方法をわかりやすく紹介します。
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チュートリアル作成ツールとは

チュートリアル作成ツールとは、ユーザーがソフトウェアやアプリケーションの操作方法を効率的に学べるよう支援する「画面上のガイド教材」を作成するためのツールです。具体的には、操作手順に沿って画面の一部をハイライトしたり、他の領域をグレーアウトしたりすることで、注目すべきポイントを明確にし、ユーザーの理解を促進します。
多くのツールでは、吹き出しやポップアップによって操作説明が行われ、実際の画面上でそのまま設定や作業を進められるよう設計されています。これにより、マニュアルや外部資料を参照する手間が省かれ、ユーザーの学習負荷を軽減できます。
また、ツールチップの表示や段階的なガイドの組み込みなど、ユーザーにとって直感的なインターフェース設計を実現できる機能も備えており、導入する企業にとってはユーザー教育の効率化やサポート工数の削減が期待されます。
チュートリアルの概要を詳しく知りたい方は「SaaSにおけるチュートリアルとは?役割や効果、活用のポイントを解説」を参考にしてください。
チュートリアル作成ツールが必要な理由

チュートリアル作成ツールが求められる背景には、ユーザーの学習負荷を減らし、導入ハードルを下げる必要性があります。多くのシステムやツールでは、最初の使い方がわからずに離脱するユーザーが一定数存在します。これを防ぐために、視覚的かつ実践的に操作を学べるチュートリアルは大きな効果を発揮します。特に、実際に操作を体験する形式であれば、マニュアルや説明動画よりも記憶への定着率が高くなり、操作習得の効率が向上します。また、完了後の達成感により、ツールの継続利用への意欲も高まる傾向があります。
さらに、チュートリアルによってユーザー自身が初期設定や操作を完了できるようになれば、問い合わせやサポート対応の負担を軽減できます。これによりカスタマーサクセスの工数も抑えられ、社内利用でのヘルプ対応の負担も減らせます。
また経済産業省が発表したように、レガシーシステムを脱却するためにベンダー企業(開発企業)はユーザー企業の内製化の支援・伴走を行うことが必要であり、チュートリアル作成ツールはその実現に向けた重要な手段の一つです。
出典:レガシーシステム脱却に向けた「レガシーシステムモダン化委員会総括レポート」を取りまとめました|経済産業省
チュートリアル作成ツール導入した事例10選

ユーザー定着率の向上やサポート負担の軽減を実現する手段として、チュートリアル作成ツールを導入する企業が増えています。特に、SaaSをはじめとしたIT系企業や教育・人材領域においては、操作理解の促進や運用効率化といった観点から活用が進んでいます。ここでは、実際にチュートリアル作成ツールを導入した企業の事例をご紹介します。
1.株式会社ビズ・クリエイション
株式会社ビズ・クリエイションは、住宅業界向け来場集客SaaS「KengakuCloud」を提供し、予約受付から顧客管理までを一元化した業務支援を行っています。ユーザー増加に伴い基本操作に関する問い合わせが急増し、サポート対応が開発リソースを圧迫していることが課題となっていました。
そこで、開発工数をかけずに画面上へ操作ガイドを実装できるチュートリアル作成ツールを導入し、セルフオンボーディング体制を構築しました。主要機能の操作手順を視覚的に案内するとともに、新管理画面への移行時にもガイド表示を行い、スムーズな利用促進を図っています。
その結果、操作方法に関する問い合わせは約7割減少し、集客に貢献する機能の利用率が向上しました。加えて、新管理画面への移行率は約2ヶ月で5倍に伸長し、顧客体験の改善とサポート工数削減の両立を実現しています。
2.アルティウスリンク株式会社
アルティウスリンク株式会社は、クラウド型の人材派遣管理システム「HRstation」にチュートリアル作成ツール「テックタッチ」を導入し、顧客体験の向上と問い合わせ削減を両立しています。多機能ゆえに操作が複雑化し、ログインや契約管理、勤怠管理に関する問い合わせが増加していたことが課題でした。
導入にあたっては、大規模なシステム改修を行わずにUXを改善できる点や、導入トライアル時のサポート体制、ノーコードでの実装性などが決め手となりました。実際に、画面上への操作ガイドや吹き出し表示を通じて、初期設定や入力作業の迷いを解消し、自己解決率を向上させています。
導入により、全体の6割を占めていたログインや勤怠関連の問い合わせ削減や離脱防止への効果も期待されています。
3.株式会社ヌーラボ
株式会社ヌーラボは、世界145万人以上が利用するプロジェクト・タスク管理ツール「Backlog」にチュートリアル作成ツール「テックタッチ」を導入しました。無料トライアル利用者から有料プランへの転換率向上が課題となる中で、製品価値を最大限に伝えるオンボーディング支援が必要とされていました。
初回ログイン時にチュートリアルガイドを起動し、操作手順を段階的に案内します。各機能の補足説明も表示することで、ユーザーが操作に迷うことなくツールの価値を実感できるよう設計されています。
また、テックタッチはノーコードでの柔軟な実装が可能で、ユーザーの習熟度に応じたガイド表示や、マーケティング施策への応用、グローバル展開への対応といった多様なニーズにも対応しており、社内の営業・マーケティング部門からも高く評価されています。
今後は、テックタッチの分析機能を活用し、トライアル時のユーザー行動を可視化。契約率向上に寄与する行動パターンの把握と、それに基づく改善施策の即時実装により、PDCAサイクルの高速化とプロダクト改善が進められる見込みです。
4.株式会社カオナビ
株式会社カオナビは、タレントマネジメントシステム「カオナビ」にチュートリアル作成ツール「テックタッチ」を導入し、オンボーディング工数の削減と機能活用の促進を図っています。
「テックタッチ」を活用することで、初期設定ガイドを画面上に表示し、マニュアルを参照せずともガイド順に入力を進めるだけで導入が完了する仕組みを構築しています。操作が難しい箇所にはGIFで補足し、視覚的にもわかりやすいサポートを提供しています。
これにより、オンボーディング期間の短縮だけでなく、新機能の利用促進やオプション機能のアップセルへの展開も視野に入れた運用が可能となりました。中長期的には、ユーザーから「カオナビは使いやすい」と評価される体験の実現を目指し、継続的な改善を進めています。
5.株式会社ACCESS
株式会社ACCESSは、ビジネスチャットサービス「Linkit®」に「テックタッチ」を導入し、ユーザーの利用定着支援と導入トライアルから本契約への移行率向上を図っています。
「テックタッチ」を活用することで、初期設定ガイドを画面上にポップアップ表示し、入力に迷いやすい箇所やエラー発生時にリアルタイムで補足説明を行う仕組みを構築しました。これにより、エンジニアに頼らずともカスタマーサポート担当者がノーコードで迅速に操作ガイドを実装・更新できる体制を実現しています。
導入後は、ユーザーの自己解決が促進されたことで問い合わせ件数が削減され、浮いた工数をサービス品質向上のための業務へ充てることが可能となりました。今後は「Linkit® Maps」など他のシリーズ製品への展開も視野に入れ、顧客のビジネス加速を支援する体験の実現を目指しています。
6.株式会社EDUCOM
株式会社EDUCOMは、統合型校務支援システム「EDUCOMマネージャーC4th」に「テックタッチ」を導入し、システムの利用定着とカスタマーサクセス業務の効率化を図っています。
導入の背景には、システムを導入した学校現場から開操作に関する問い合わせが非常に多く、サポート工数が逼迫していた課題がありました。また、さらなる利用校数の拡大を目指す中で、多忙な先生方がマニュアルを読み込まずとも直感的に操作できる環境を整え、スムーズなオンボーディングを実現することが急務となっていました。
「テックタッチ」を活用することで、操作画面上にリアルタイムでナビゲーションを表示し、複雑な校務作業もガイドに沿って進めるだけで完結できる仕組みを構築しました。これにより、現場での自己解決が促進され、問い合わせ対応に追われていた担当者が、より本質的な活用支援や伴走支援に注力できる体制を実現しています。
7.株式会社マクロミル
株式会社マクロミルは、消費者購買パネルデータ分析ツール「Coreka(コレカ)」に「テックタッチ」を導入し、画面上での効率的かつ効果的な案内を実現しています。
導入の背景には、ユーザーに対しスピーディーな支援体制を構築する必要がありました。複数のDAP製品を試験的に導入して比較検討した結果、会員区分などの顧客の状態に応じて案内を出し分けられるため顧客体験を向上できる点や、システムに関する深い知識がなくとも直感的に設定できる点が評価され、「テックタッチ」が採用されました。導入後は操作画面上にリアルタイムでナビゲーションやヒントを表示し、マニュアルを参照させることなく直感的な操作を可能にしています。これにより、ユーザーが迷うことなくスムーズに分析操作を進められる環境を構築しています。
8.株式会社ログラス
株式会社ログラスは、クラウド経営管理システム「Loglass」に「テックタッチ」を導入し、ユーザーの操作習熟度向上とサポートコストの削減を図っています。
導入の背景には、従来他社のDAPツールを利用して機能の補足説明を行っていたものの、ログラスが求める「段階的に入力を案内する高度な操作ガイド」の作成が難しいという課題がありました。そこで、より柔軟なガイド作成が可能な「テックタッチ」への乗り換えを決定しました。
「テックタッチ」を活用することで、画面上に「お知らせ」のベルマークを実装して新機能や便利な使い方をタイムリーに通知したり、ユーザーがつまずきやすいポイントに補足説明を表示したりする仕組みを構築しました。これにより、エンジニアに頼らずとも簡単にガイドやポップアップを実装できる体制を整えています。
導入後は、ユーザーが迷わず直感的に操作できる環境が整備され、問い合わせ削減やシステム定着率の向上が期待されています。今後はさらなるユーザビリティの向上を目指し、多様なガイダンスの実装を通じて、全てのユーザーが迷うことなくプロダクトを使いこなせる世界の実現を目指しています。
9.NDソフトウェア株式会社
NDソフトウェア株式会社は、介護・福祉の事務管理と現場支援を行う「ほのぼの」シリーズに「テックタッチ」を導入し、カスタマーサクセス業務の効率化と利便性向上を図っています。
導入の背景には、3年に一度定期的に行われる「介護保険制度の改正」に伴う複雑な設定作業の負荷がありました。法改正のたびに問い合わせが急増し、従来の対面やマニュアルによる支援では対応スピードに限界が生じていました。
画面上で入力手順をステップ形式でナビゲートできる点が決め手となり採用。分厚いマニュアルを確認せずとも、ガイドに従うだけで迷わず設定を完結できる環境を構築しました。導入後は問い合わせ件数が削減され、担当者がより付加価値の高い提案活動に注力できる体制を実現しています。
10.株式会社スリーエーコンサルティング
株式会社スリーエーコンサルティングは、クラウド型ISO・Pマーク管理ツール「アシスト」にチュートリアル作成ツール「テックタッチ」を導入し、ユーザーの早期定着と運用効率の向上を進めています。ISO取得プロセスは工程が多く、操作の複雑さが心理的なハードルとなり離脱につながっていたことに加え、改修のたびに外注コストが発生していた点が課題でした。
「テックタッチ」により、操作ガイドや入力補足をノーコードで実装し、各工程を段階的に案内する仕組みを構築しました。その結果、ユーザーは短期間で操作に慣れ、自律的にシステムを活用できるようになっています。
さらに、利用状況の可視化機能を活用することで、ユーザーの行動データをもとに最適なサポートタイミングの見直しが可能となり、カスタマーサクセスの質も向上しました。軽微な改修の内製化によって外注費は約12%削減され、スピーディな改善運用も実現しています。
株式会社スリーエーコンサルティングは、クラウド型ISO・Pマーク管理ツール「アシスト」シリーズに「テックタッチ」を導入し、ユーザー体験の向上とシステム改修コストの削減を図っています。
導入の背景には、ISO取得に向けた複雑な工程がユーザーの心理的ハードルとなり、途中離脱を招いていた課題がありました。また、日常的に使用するシステムではないため操作に慣れにくく、操作ガイドの追加にも外注費用と時間がかかることがネックとなっていました。
「テックタッチ」を採用した決め手は、専門知識がなくてもノーコードで操作ガイドを作成・表示できる点です。複雑な設定工程をステップ形式で整理し、入力項目に補足説明を表示することで、ユーザーが迷わず自走できる環境を構築しました。
導入後は、ユーザーの自己解決力が向上して問い合わせが減少したほか、軽微な改修を内製化したことでシステム外注費を約12%削減しました。操作方法を忘れてしまいがちな久しぶりの利用時でも、ガイドがあることでスムーズに操作を再開できるという効果が得られています。
今後は初期導入プロセスの再設計を行い、さらなるサポート体制の拡充を目指しています。
ツールのサービスについて知りたい方は「チュートリアル作成ツールの比較6選!実現できることから選び方まで解説」を参考にしてください。
まとめ:チュートリアルを作成するならテックタッチがおすすめ

チュートリアル作成ツールの活用は、ユーザーのスムーズな操作定着や問い合わせ対応の軽減、さらには製品利用の継続率向上といった面で効果を発揮します。実際、チュートリアルを通じたセルフオンボーディング体制の構築により、ユーザー定着やLTV向上を実現している企業も数多く見られます。中でも「テックタッチ」は、ノーコードで柔軟にガイド設計が可能で、ユーザーごとに適したナビゲーションを表示できる点が評価されています。
初期設定の手順案内や入力のサポート、ユーザー行動の可視化・分析などにより、操作習得の負荷軽減に寄与します。
チュートリアルはユーザー体験の質を高め、継続的な活用を促す重要な要素となります。今後の運用効率化を検討する企業にとって、有力な選択肢のひとつとなるでしょう。



