第一生命保険株式会社

第一生命のカスタマーサクセスの取り組みを支える、「迷わせない」Salesforce運用

第一生命保険株式会社

第一生命保険株式会社

第一生命は、1902年の創業以来、国内の主要な生命保険会社として生命保険の提供を中心に事業を展開してきました。現在は第一ライフグループの中核企業として、各地域における保険・金融サービスの提供を通じ、人々の安心で豊かな暮らしの実現と地域社会の発展に向けた事業活動を推進しています。

https://www.dai-ichi-life.co.jp/

現場の声をもとに小さな改善を積み重ね、誰も迷わず使えるSalesforce運用を実現。

導入前の課題

・第一生命ではカスタマーサクセスの取り組みを推進する中、「Salesforce」の使いこなしが課題に
・利用者の増加や業務範囲の拡大に伴い、操作方法や業務手順に関する問い合わせが増加
・入力内容や操作手順のばらつきにより、管理者の確認・教育負担が増加

活用方法

・ビジネスプロセス企画部とカスタマーサクセス部門が一体となり、現場の課題や要望を継続的に反映する推進体制を構築
・利用頻度の高い定型業務から自動化を進め、小さな成功体験を積み重ねながら展開
・「Salesforce」の新機能リリース時には同時にガイドを展開し、「初日から迷わせない」環境を整備

効果

・毎日発生するCRMへの入力業務を効率化し、日々の入力負担を軽減
・入力内容のばらつきが減少し、差し戻しや管理者の確認・教育負担が低下
・小さな成功体験の積み重ねることで、現場から自発的に改善要望が生まれ、継続的な改善につながるサイクルを構築

導入前の課題

急拡大するカスタマーサクセス組織。入力のばらつきと問い合わせ増が課題に

第一生命保険株式会社は、1902年に日本初の相互会社として創業して以来、「お客さま第一」を経営の企業理念に据え、生命保険の提供を中心にそれぞれの地域で人々の安心で豊かな暮らしと地域社会の発展に貢献してきました。
お客さま一人ひとりの人生に寄り添い、最適な情報やサービスを適切なタイミングで提供するため、カスタマーサクセスマネージャー(CSM)の活動を重視しています。その顧客理解と質の高いサービス提供を支える重要なシステム基盤が「Salesforce」です。

ビジネスプロセス企画部は、単にシステムを整備することではなく、「現場が使いこなせる状態をつくること」をミッションの一つと考えています。現場のCSMがシステムを効果的に活用し、お客さまへスムーズに価値を届けられるよう、システムの企画・整備から業務への定着推進までを担っています。しかし、組織の拡大に伴い、システムの定着において新たな課題が顕在化してきました。

利用する担当者や適用される業務範囲が広がるにつれ、操作方法に関する問い合わせが増加しただけでなく、担当者間で入力内容や進め方にばらつきが生じていたのです。

長年利用してきたスクラッチ開発の社内システムのように、入力規則を厳格に設定して揺らぎを防ぐことも理想ですが、スピード感を持って適用範囲を拡大している段階では、要件を固めてシステムを根本から改修することは現実的ではありません。
そこで、システム改修コストを抑えつつ、現場の問い合わせ削減や入力品質の平準化を実現し、「現場が使いこなせる状態」を素早く作るための解決策として、操作ガイドをあとのせできる「テックタッチ」の導入を決定しました。

第一生命保険株式会社 ビジネスプロセス企画部 カスタマーサクセス企画課 妻鹿 様、中西 様

活用方法と効果

現場とともに小さく始め、自動入力サポートで業務を効率化

「テックタッチ」の実装にあたり、ビジネスプロセス企画部は企画部門単独で進めるのではなく、利用部門であるカスタマーサクセス部のメンバーとともに運用チームを作りました。現場の実際の業務フローや「なぜその機能が必要なのか」という背景を理解した上で要件化し、作成したガイドはカスタマーサクセス部門がレビューしてから公開しています。この運用を定着させたことで、現場の実態に即した改善を継続的に届けられる体制ができています。

そして、最初から大規模な仕組みを作り込むのではなく、「実装ハードルが低く、現場が効果を実感しやすいもの」から小さくスタートしました。
最初は、簡単なツールチップ(吹き出し)の作成などから着手。操作ガイドの実装も、社内の担当者で全て対応したため、最初の2ヶ月ほどは試行錯誤を重ねながら徐々に作成スキルを習得していきました。

現場への展開においても、一度に多くのガイドをリリースするのではなく、「今回はこれをリリースしました」と少しずつ提供していきました。このようにすることで、現場のCSMは、大きな認知負荷を感じることなく「これは役に立つ」という小さな成功体験を重ねることができ、現場にも自然と受け入れられていきました。

特に大きな効果を得られたのが、起票業務など毎日必ず行う操作に対する「自動入力サポートガイド集」です。選択した業務メニューに応じて、開始画面まで移動し、必要項目が自動入力されます。
CSMが入力内容を判断する場合でも、「登録内容を選んでコピー&ペーストしてください」と案内を出し、データの入力不備が起こらない仕組みを構築しました。担当者からは「約1分かかっていた作業が30秒程度になった」という声もあり、生産性向上につながっています。

現在、この自動入力サポートは平均すると1人あたり月200回以上利用されており、単なる便利機能ではなく、CSMが毎日の業務を始める際の起点となる存在として定着しています。
起票は日常的に発生する業務です。1回あたり30秒程度の短縮であっても、毎日・全員分の積み重ねになれば効果は非常に大きくなります。毎日繰り返す業務を選んで効率化したからこそ、大きな成果につながりました。

操作時の「どう入力すればいいのか」という迷いや不安も払拭され、心理的な負担の軽減にもつながっています。
入力内容の揺らぎが減り、管理者による確認や修正、教育の負担も軽減しました。

ビジネスプロセス企画部の取り組みの根底にあるのは、「利用者が操作を覚える」のではなく、「システム側が迷わせない」という考え方です。「マニュアルを読まないと使えないシステムは良くない。直感的に、ミスなく使えることがあるべき姿」という思想が、操作ガイド設計の一貫した基準になっています。

小さく始めた取り組みが現場に定着し、効果を実感したCSMから「この業務も自動化できないか」といった声が上がるようになり、さらに改善を重ねることができています。現場から「この操作も改善したい」という声が自然と上がる改善文化が育まれています。

1クリックで入力開始画面まで遷移することで、操作手順を覚える負担を軽減(画像はイメージです)

今後の展望

新機能も「初日から迷わせない」。現場がお客さまに向き合う時間を最大化

今後も、効率化によって削減された時間や心理的余裕を活かし、CSMがよりお客さまとの対話など本質的な業務に集中できるよう、繰り返し発生する操作や入力ミスの多いプロセスを中心に、さらなる支援を進めていきます。

引き続き注力したいのは、「Salesforce」の新機能リリース時のサポートです。リリースと同じタイミングで操作ガイドを準備・公開しています。「困ってから操作ガイドを作って支援する」のではなく、「最初から迷わせない」ユーザー体験を目指します。

「企画部門だけの視点に偏らず現場と一体となること」、「小さく始めて成功体験を積むこと」の姿勢を大切にしながら、CSMがお客さまへ価値を最大限に届けるための重要な基盤として、引き続き「テックタッチ」の活用を深めていきます。

【エピソード】
中西様が現場を訪れた際、CSMから「この仕組みのおかげでミスが減って、本当に助かっている」という声をかけられたそうです。「実はこの操作ガイドを作っているのは私なんです」と中西様が伝えると、その場が和やかな雰囲気に包まれたといいます。現場で日々使われる仕組みだからこそ、利用者の反応を直接受け取り、次の改善へとつなげられる。そんな距離の近さが、第一生命様における継続的な改善文化を支えています。
(テックタッチ株式会社 カスタマーサクセス部)

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