問い合わせ対応を効率化する5つの方法!顧客満足度を向上させた事例も紹介

業務効率化

企業には、商品・サービスの内容や使い方など、顧客から日々さまざまな問い合わせが到来します。企業としてはその一つひとつに丁寧に対応しなくてはいけません。特に、商品・サービスの継続利用が重要なSaaSビジネスにおいては、問い合わせ対応(顧客対応)の質を上げて、顧客の心をつかむことが求められます。

しかし、人材に限りがある中での対処には限界があります。だからといって、人材補充も簡単にはできないため、いまある人材で顧客の心をつかまなければいけません。そのためには、問い合わせ対応をいかに効率化するかがポイントです。本記事では、問い合わせ対応を効率化する方法について、成功事例とともに紹介します。

問い合わせ対応の重要性と課題

まずは、問い合わせ対応の効率化が必要な理由を、重要性と課題の点から紹介します。

問い合わせ対応について詳しくは、「問い合わせ対応における課題と効率化の実現方法をご紹介 」もご覧ください。

問い合わせ対応の重要性

高品質の問い合わせ対応は顧客満足度を向上させ、それ自体が他社との差別化につながります。結果として、商品・サービスの継続利用や追加購入につなげることが可能です。

しかし、人員数が限られる中で、多くの問い合わせに対応しなければなりません。1人の社員が対応できる時間には限りがあります。問い合わせ対応の時間が不足すれば、それはそのまま質の低下につながります。問い合わせ対応の時間を確保し、質を向上させるためには、業務を効率化することが必要です。

問い合わせ対応業務に関する課題

もともと問い合わせ対応では、業務の特質から次のような課題があります。

  • 個別対応が必要
    定型FAQを用意しても、それだけで対応できない場合があり、対応に時間がかかります。
  • 業務量の増減がある
    新サービスや新機能のリリース時といった特定の時期は問い合わせ数が増加し、通常人員では対応が難しくなります。
  • 対応が属人的になりがち
    担当者の経験の差によって対応の品質や内容が異なりやすくなります。マニュアルを作成しても、十分に活用されない場合には、質を均一に保つことは容易ではありません。

問い合わせ対応を効率化する5つの方法

重要度が高いのに非効率になりがちな問い合わせ対応ですが、実際に業務を効率化するにはどのような方法があるのか解説します。     

マニュアルの整備

マニュアルを整備し、それに従った対応を促します。各担当者の対応品質が標準化され、問い合わせ対応の効率化が可能です。ただし、ただマニュアルを作成しただけでは活用されないこと     があります。業務工程に変更があっても、それが反映されていない古いマニュアルでは業務に使用できません。マニュアルの内容が常に最新の状態にしておく     ことも重要です。マニュアル作成については、「マニュアル作成のメリットと課題、運用時のポイントを解説」をご覧ください。

オンボーディングの実施

ベテランから経験の浅い担当者へのオンボーディングを実施して、高品質かつ効率的な問い合わせ対応ができる知識やノウハウを共有します。オンボーディングには、1on1で丁寧な指導を行う、定期的に学べる仕組みをつくる、組織全体でフォローし合える風土を育む、といった方法があります。自社に合った方法で、品質の全体的な底上げを目指しましょう。

オンボーディングは大きく分けると、社内向けと顧客向けがあります。両者の違いについては、「SaaSビジネスに欠かせないオンボーディングとは?実施方法とポイントについて解説」をご覧ください。

問い合わせの一元管理

通常、問い合わせはメール、SNS、企業サイトの問い合わせフォームなどのさまざまな経路で届きます。そこで、問い合わせを一元管理できるよう取り組みます。一元管理する仕組みをつくることで対応もれや二重対応などを防ぎ、効率的な対応が可能となります。

例えば、メール、SNS、企業サイトの問い合わせフォームなどデジタル化された問い合わせは、全て特定のメールアドレスに転送して一か所に集約する方法があります。電話での問い合わせは、共有ファイルに内容や進捗状況を都度入力することで一元管理ができます。問い合わせ管理システムを探している方は「【24年最新版】問い合わせ管理システム13選を厳選比較!」の記事をご覧ください。

ツールやシステムの導入

社内チャットボットや社内ポータルのFAQを充実させるなど、担当者自身で解決できるような支援ツールを導入する方法もあります。

また、顧客情報や問い合わせ履歴を管理するシステムを導入することで、購買履歴や問い合わせ履歴などのさまざまな顧客情報を全社で共有できます。部署間での情報の齟齬(そご)や情報共有のタイムラグがなくなり、無駄な確認作業の削減が可能です。

リアルタイムナビゲーションの活用

使用する社内システムの操作画面に、操作に合わせてリアルタイムでナビゲーションを表示すると、さらに効果的です。問い合わせ担当者はマニュアルやFAQなどを見ることなく操作を進められるので、効率的な対応が実現します。

特に、システムの作業情報を分析できるリアルタイムナビゲーションツールがおすすめです。作業情報を分析することでシステムそのものをより使いやすく改善することが可能になります。例えば、時間がかかる作業やエラーの多い作業を特定し、その部分に適切なナビゲーションを組み込むことで、業務の効率化を実現できます。

問い合わせ対応の効率化に成功した事例

問い合わせ対応を実際に効率化した成功事例を紹介します。

ワスド株式会社 利用者のセルフオンボーディング実現による問い合わせ数削減

同社では当初、プロダクトのトライアル期間開始時に、営業担当者が顧客先へ赴いてオンボーディングを実施していました。しかし、営業担当者の予定がつかないことから顧客が求めるタイミングでトライアルを始められないことがあり、顧客の関心や期待が下がる事態が発生していました。

事業が順調に進む中で、顧客向けオンボーディングや問い合わせ対応の増加が見込まれ、担当者の工数逼迫も予想されていたのです。

そこで、プロダクトにツールチップのガイド機能を設置し、オンボーディング期間の短縮を目指しました。商品操作時の迷いやすい部分にあらかじめナビゲーションを設置することで、オンボーディングの効率化を実現しました     。顧客先に赴く必要がなくなるケースも増え、オンボーディング工数が半減し、問い合わせ数も大幅に削減できました。

詳細「問い合わせ数を80%削減。PLGを成功させ、さらなる事業拡大へ。

株式会社hokan  利用者への案内表示によるオンボーディング削減

同社では、新規導入する顧客に対し、4回ほどの打ち合せを通してオンボーディングや体制づくりのサポートをしていました。しかし、高いカスタマイズ性をもつ商品を提供していたことから、システムを理解しきる前に使い始めることになる顧客が多かったのです。また、顧客の急増に伴い問い合わせも急増し、担当者が対応しきれなくなっていました。

そこで、新規導入する顧客に対し、初回ログイン時にシステムにおける基本機能7つの利用方法を提示し、見てもらうシステムを導入しました。そして、顧客が使用方法について問い合わせる必要をなくすため、システム画面にガイドを表示しています     。

その結果、オンボーディング工数を半分以上減らすことに成功しました。また、活用事例の紹介セミナーも合わせてガイド機能で表示することで、セミナーへの参加者も大幅に増加させました。

詳細「オンボーディング工数を60%削減!全ログイン者へ案内を周知できるようになり、問い合わせゼロを目指す

問い合わせ対応の効率化はツール活用も視野に!できるところから取り組もう

日々の対応に忙殺される中、対応の効率化にまで取り組むことは大変困難です。しかし、効率化を     実現すれば業務の負担は軽くなり、なおかつ品質の向上も期待できます。難しいことではありますが、マニュアルの整備やツール・システムの導入検討など、できることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

ツール・システムを導入しているものの、思ったほどの成果が出ない場合は、ツール・システムの機能を使いこなせていないかもしれません。そのような場合は、本記事で効率化の方法のひとつとして紹介した、リアルタイムナビゲーションをシステムに設置することをおすすめします。

テックタッチが提供する「テックタッチ」では、 Webシステム操作のナビゲーションをリアルタイムで表示できます。各担当者は、マニュアルやFAQを見ることなくシステムの操作が可能です。

また、同様の機能を顧客に提供する商品・サービスに取り込むことで、顧客自身による課題解決もサポートします。顧客のセルフオンボーディングを促すことで、商品・サービスに対する満足度の向上と、問い合わせ数の削減が期待できます。システム・ツールの使いこなしにお悩みの方はぜひご検討ください。

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