こんにちは！
DXのラストワンマイルを埋め、システム価値を最大化する「テックタッチ」ライターチームです。
多くの企業が推進するDX（デジタルトランスフォーメーション）。
しかし、DXの取り組みに成功している企業は多くはありません。
成功のために重要になるのが、DX推進を支援するDXソリューションです。
システムやツールを導入してDXを進めていくためには、いくつもの課題を解決しなくてはなりませんが、DXソリューションはその解決を助けます。
今回は、DXをスムーズに進めていくために欠かせないDXソリューションについて、その概要やメリット、活用例、成功につなげるポイントをお伝えします。
DXソリューションとは？
DXソリューションの定義は厳密に定められているわけではありません。
しかし、企業がDXを進めていくうえで障壁になっている自社の課題を解決し、スムーズなDXを実施していくために導入するシステムやツールを指すことが多いです。
例えば、業務のデジタル化、決裁フローのデジタル化などが該当します。
デジタル化が進む現在、多くの日本企業がDXに取り組んでいますが、取り組みの結果が単なる省力化・効率化にとどまっているケースも多いようです。
しかし、DXの最終目的は業務の効率化ではありません。収益向上に貢献することです。経済産業省ではDXを次のように定義しています。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織・プロセス・企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」
つまり、DXの実現で重要なポイントは単なるデジタル化ではなく、デジタル化による既存事業の変革です。
DXソリューションは、変革を実際にかたちにするための技術、もしくは取り組みを指すと考えるとよいでしょう。
DXについて詳しくは、「DXの定義とは？DX推進のメリットと手順を紹介」をご覧ください。
DXソリューションのメリットと注意点
DXソリューションを実践することで得られるメリット、そして実行する際の注意点は次のとおりです。
DXソリューションのメリット
DXの目的を実現しやすくなる
自社の現状把握、課題の発見に合わせて、適切なDXソリューション（システム・ツール）を導入することで、効果的なDXを進めることが可能です。
自社の課題解決につながるDXソリューションを利用することで、最終目標である競争上の優位性を確立しやすくなります。
DＸを推進しやすくなる
システムやツールを活用し、業務改善などの成果が出てくれば、DXを推進するメリットや意義を社員が体感できます。
社員の理解を得ることで、DXを推進しやすくなり、DXの実現に近づいていけるでしょう。
DXを実施するコストの削減
自社の課題に応じた適切なDXソリューションを導入することで、不要なシステムの導入や雇用を避けられます。
適切なDXソリューションとは例えば、レガシー化した基幹システムを高性能かつ使いやすいシステムへ刷新する、既存のシステム・ツールと連携して横断的に効果を発揮できるシステム・ツールを導入するなどが該当します。
費用対効果を高めることで、結果的にコスト削減につながるでしょう。
DXソリューションの注意点
DX実現を支援するDXソリューションですが、いくつかの注意点もあります。なかでも次の2点については十分な注意が必要です。
DXの目的を明確にする
なぜDXを進めるのか、DXで何を実現したいのかといった目的が明確でない場合、どのようなシステムを導入すべきかが決められないため、DXソリューションも実施できません。
DXの目的を定めないままシステムの導入だけを進めても、適切に使いこなせない可能性があります。
施策に関連づけてDXソリューションに取り組む
前述したように、DXとはデジタル化による業務効率化ではありません。
この部分を理解していないと、なんらかのDXソリューションを実行することで満足してしまう場合があります。
一定の省力化や効率化がなされればそれで良しとするのではなく、その先の差別化や利益向上につなげなければなりません。そのためには、DXの目標に関連した施策とともに取り組んでいくことが重要です。
例えば、個人レベルで業務効率化を実現しても、効果は限定的です。
DXソリューションを活用して社内全体の業務効率化を図り、生産性の向上を目指さなければいけません。
生産性の向上は企業の活力を向上させ、最終的には企業競争力の強化につながります。
DX推進における課題については「日本におけるDXの現状と課題、その解決方法」をご覧ください。
DXソリューションの活用例
DXソリューションに該当するシステム・ツールは数多くあり、状況に応じてさまざまな活用方法があります。
ここでは主な活用例を見ていきましょう。
業務改革・効率化を実現
コミュニケーションツール
業務を円滑に進め、コミュニケーションを活性化させたいときには、社内SNS、グループウェア、ビジネスチャットなどが効果を発揮します。
情報が一か所にとどまることがなく、社内全体で共有が可能です。
ワークフローシステム
DXの重要ポイントである、新製品の開発や新規事業の創出を実現するためには、スピーディーな決断が求められます。
しかし、従来の紙ベースのワークフローでは、オフィスにいないと決裁できない、稟議書の所在が不明になるケースが多いなど課題も少なくありません。
そこで、クラウド型のワークフローシステムを活用します。
場所を問わず稟議や決裁ができ、決裁までのタイムロスを最小限に抑えられます。
オンライン会議ツール
オンライン会議ツールは、会議をオンラインで開催するためのシステムです。
従来行っていた社内の会議室予約や、各拠点からの参加者の調整といった業務が不要になります。
社外関係者との会議や商談にも活用できるため、移動時間や交通費削減にも貢献します。
これらのツールを導入した場合は、ツールが社内で定着しており誰でも使いこなす状態になっていること（デジタルアダプション）が重要です。
そうでないと、ツールの効果を引き出せないからです。
デジタルアダプションを取り入れる際の注意点は「デジタルアダプションプラットフォームとは？そのメリットと導入時の注意点」をご覧ください。
働き方改革に貢献
基幹システムのクラウド化
新型コロナウイルス感染拡大防止対策として一気に急増したテレワークは、状況が落ち着いてからも働き方のひとつとして定着しつつあります。
そこで重要になるのが、いつでもどこにいてもオフィスにいるのと同様に働くことができるける環境の構築です。
基幹システムのクラウド化は、働く場所に関係なく社内人材社員が活躍できる環境を実現するだけでなく、災害時のBCP対策にもなります。
オンラインの打刻システム
営業社員は元来、社外での業務が多い仕事です。
そのため、DXソリューションを活用して、いかに効率的に営業活動を行えるかが重要になります。
そこで、外出先からでも出退勤管理が行えるオンライン打刻システムや経理精算システムを導入して、一気に効率化を進めます。
人材の多様化が進み、勤務形態も一様ではなくなっています。勤務日数や勤務時間をデータ化することで、多様な勤務形態でも日数や勤務時間を正確に把握することができます。
※営業部門のDXについて詳しくは、「営業におけるDXとは？重要性や成功のポイントや事例を解説」をご覧ください。
サービスの差別化を実現
電子決済
BtoC企業において決済方法の多様化は、顧客の利便性を高めるうえで欠かせない施策のひとつです。
電子決済を導入し、決済方法の選択肢を増やすことで、サービスの差別化を図ります。
なお、社内の経費精算もデジタル化を進めると、経費精算申請の手間を軽減できます。
従来の紙ベースの申請書は、直接経理部まで出向く必要がありましたが、デジタル化すればスマートフォンからでも経費申請が可能となります。
申請する側だけでなく申請を受ける側の経理部の業務効率化にも貢献するでしょう。
チャットボット導入
近年、コーポレートサイトやECサイトでチャットボットを見かける機会が増えています。
基本的な質問であれば、チャットボットで回答を得られるため、顧客の利便性が高まります。
企業側でも基本的な質問はチャットボット、高度な質問はカスタマーサポートが対応するといったように、担当の住み分けが可能となります。
高度な質問に集中して対応することによって、カスタマーサポート全体の水準も向上が期待できます。
なお、社内向けにチャットボットを導入して、社内からの問い合わせ対応業務を低減することも可能です。
これらの活用例にもあるように、単一のDXソリューションが複数の効果を発揮することも多いです。
≫≫ DXの実現に欠かせないDXツールとは？選択のポイントを解説
DXソリューションを活用してDX実現を成功させるポイント
DXソリューションを導入する最終的な目的は、自社ビジネスの付加価値向上や強みの明確化を実現することです。
最終的な目的を達成するためのポイントを紹介します。
導入目的の明確化
最終目的として「競争上の優位性を確立」「収益向上」「組織力強化」など何を目指すかを明確にしましょう。
それに応じて適切なDXソリューションの選択が可能になります。
解決すべき課題の可視化
自社の現時点での業務プロセスを洗い出し、解決したい課題を可視化しましょう。
そのうえで解決に役立つソリューションや、システムに求めるスペック、機能などを定義づけしていきます。
コスト面の検証
DXソリューションを導入して効果があったとしても、従来よりもコスト高となっては成功といえません。
導入コストだけでなく、運用コストまで確認することが重要です。
将来的に利用ユーザーが増えることや、利用容量が増えることも考慮してシステム・ツールを選択します。
既存システムとの連携
新たに導入したシステムやツールの機能を最大限に利用するためには、既存システムとの連携も重要です。
既存システムとの連携によって既存データや資産を活用できるため、コスト削減にも大きく貢献します。
人材育成・雇用体制の構築
スムーズにDXソリューションを活用していくには、人材育成や雇用体制の構築も重要です。
環境構築を指揮する人材の育成・雇用、新しいツール・システムを使いこなすための人材教育も同時に実施する必要があります。
≫≫ DXプロジェクトが失敗する理由とは？成功させるための進め方、ポイントを解説
DXソリューションを成功させるポイントは定義の把握と目的の明確化
適切なDXソリューションを選択するためには、DXで何を最終的に実現したいか目的を明確にするのが重要なポイントになります。
DXの最終目的が明確になっていなければ、自社に適したDXソリューションの選択ができないだけでなく、社員の足並みがそろわず中途半端な状態で終わってしまう可能性があります。
また、DXソリューションを使いこなす視点も重要です。
使い勝手が悪かったり、特定の社員しか扱えないようなシステムであったりすると、十分に活用してもらえず、利用効果が半減してしまいます。
扱いやすいシステムを選択した場合でも、導入当初から最大限に活用することは難しいでしょう。
早い段階でシステムをしっかりと使いこなし活用していくためには、操作画面上にヒントや説明を表示することができる「テックタッチ」がおすすめです。
「テックタッチ」は、単にヒントや説明を表示するだけでなく、システム操作時にリアルタイムで操作をガイドしてくれるため誰でもミスなくシステム操作が可能になり、システム本来の効果を発揮させます。
DXを進めたいが思うように進まない、DXソリューションをうまく進めたいといった際にはお気軽にご相談ください。
